○福本潤一君
一つの移動登録の
制度があることによって、OECD二十五カ国のうち最後に当たるような形で生み出されるものが
一つの最善の形に持っていけるかどうかの形が
衆議院であってこちらへ来ておるわけでございます。ぜひともこの
法案を生み出すときに死産でないような形で私
どもはやりたいというふうに
考えておりますので、むしろ適切に産んだ
法案をいかに大きく育てるかという形の意識でこの
法案を役に立てていただけるような方向で進めていただければと思います。
と同時に、私も、これは昨年の十月六日に
環境庁を含めて
政府に
質問主意書を出させていただいて、さまざま
質問をさせていただきました。その趣旨も入っている側面、入っていない側面はありますけれ
ども、今回の
PRTR法案が日本でおくればせながら通ることによって、ある
意味では有害
化学物質関係また
化学物質全般、きょう採決されるダイオキシン
法案とともに
二つの柱となって推進されていくだろうという流れになっております。
特に、
PRTR法案はまた細かいことは別個で
質疑させていただきますけれ
ども、きょう採決されるダイオキシン類対策特別措置法、これに関しましては、かかわった人、さまざまな思いで今日まで鋭意努力された、その結果が本日実ったということでございます。私自身も、この
ダイオキシン類対策特別措置法案に関しましては、昨年十二月、公明党の
原案ができ上がった上、十数回にわたる各党の協議、また本日採決に至ったということで、昨日、
原案ときょう提出される全党合意の案の比較を若干してみたりしたところでございます。
この
国土・
環境委員会では
委員会質疑はしないまま採決される見込みということになっておりますので、私自身、
民主党の御
意見、また自民党の御
意見、さまざまな党の御
意見がありましたのを比較した上で、どこが違ったのか、フレッシュアップされたのかというのを見ますと、
原案の方では法が四十四条、また附則が十一条という構成になっておりまして、それが全党案は四十九条、附則十二条で、五条追加されて附則が一条追加されている。
その追加されているところを先に見ていきますと、三条に「国及び
地方公共団体の
責務」ということで各自治体の
責務が書かれております。四条で「
事業者の
責務」という形で事業団体、
事業者の責任が明確になっている。五条で「
国民の
責務」。これが総則の中で三条追加されているという形になっておるわけでございます。さらには、雑則のところに一条加わっている。この雑則で加わっているところは、まさに
環境庁長官の使命、
役割を明示されたものがこの雑則で加わった条文であります。
加わっていない条文ですけれ
ども、三十四条には「
都道府県は」といって置いた特定施設に対する検査
関係が「
環境庁長官又は
都道府県知事」という形になっていますので、条文がふえていない中にも
環境庁長官の
役割、責任は重くなっております。
さらには、三十七条では「
環境庁長官の指示」という項目を一項目設けて、
環境庁長官が大気、水質または土壌のダイオキシンによる健康にかかわる被害が生ずることを防止するために必要あるときは
都道府県知事また
政令で定める市の長に対して必要な指示をすることができるということで、
環境庁長官、二〇〇一年からは
環境大臣という形で条文がまた変わるのでございましょうけれ
ども、
環境庁長官の
役割、使命が非常に大きくなっているのが今回の
法案の特徴でございます。
さらには、附則で加わった一条は何かといいますと、小型焼却炉また野焼き、ここの
関係が、公明党の
原案では
政令に任せていたのが、
民主党の
意見も大きく取り入れて、小型焼却炉また野焼きに対する対応もできたという形で、
原案に関してもかなりダイオキシン対策ができるような形になっていたものが、
環境庁長官また住民の
役割、こういうさまざまな形で強い対応ができるような形になっている。
新聞にも新しい条文の文面の意義は書いておりますけれ
ども、特に住民、市民にとっては、この
法案よりさらに厳しい条例もつくることができるような
制度になっております。
注目だったTDIの四ピコ以下という値も、当初
原案では一ピコという
原案で出させていただいたのが、四ピコ以下で
政令で定めると。四ピコ以下となりますと、〇ピコから四ピコの間ということになります。WHOは、究極の目標は一ピコ、当面の目標は四ピコ以下で、これも
政令で定めるという形になると
環境長官の使命は大きい。
とはいえ、四ピコ以下ということの、〇ピコから四ピコになったところの意義がやはり全党で共通で通すときには必要であったという現状があると思います。
質疑では私
どもの方がむしろ、
委員長、
小川さん等々が
質疑を受ける側になる
法案でございますが、
環境庁長官、
議員立法も望ましいという御
意見がありましたので、今回
法案が採決に至った日に当たりますので、最初ぜひとも、新しく全党で今回採決されることになった
法案について、さまざまな方、思い入れは深いと思いますけれ
ども、
環境庁長官もひとつ御
意見をいただければと思います。