○田村公平君 田村公平です。
海岸法の質問をさせていただく前に、ちょっと脇さんと関連して言わせていただきたいと思います。
海岸もそうですけれ
ども、
河川もそうですが、吉野川水系は御案内のとおり一級
河川でありまして、石鎚山系にその源を発し、私
どもの高知県を抜けて徳島市まで流れております。「四国のいのち」という銘文が入った大きな石が早明浦
ダムの直下に建っております。これは慢性的な水不足にある香川県の方々に香川用水として水を提供し、そしてあわせて広域的な
意味での徳島県、徳島市を含めた
災害を防ぐための多
目的ダムとして、私
どものところにその
ダムがあります。
私は、大変不愉快な思いをしております。というのは、
ダム湖に沈んだ旧大川村役場。毎年適正な雨が降ってくれればいいんですが、そういうわけにはいきません。去年のように、
大臣も来ていただきましたが、九月の二十四、二十五日、一日で千ミリも降ります。二万四千世帯が床上床下浸水します。晴れると水はなくなります、水を分けてあげぬといかぬわけですから。なぜかというと、それは分水計画に基づいていろんな約束をしておるものですから。だから、水利権というのは時として血の雨が降り、殺人事件にまでなるような大変な問題であります。干上がったときになると観光客がいっぱい来ます。
私は、この前もここの委員会でも言いましたけれ
ども、大川村の
人口は六百三十人です。当時は
ダム周辺
整備事業というものが確立されていなかったものですから、約束したのを全部ことごとくというほど破られまして、村は袋小路になっています。だから、
土砂崩れがあると村長さんは県道を伝って町の方、県庁に出てこれません。そういうところに
ダムがあります。
移転をさせるために私も説得に行きましたし、私の父親も大変な説得をして、その恩恵は香川や徳島の方々が受けておる。そういうときに、我々の反対運動にだれかが協力してくれたかというと、だれも協力してくれませんでした。逆に言えば、先ほどの脇
先生の質問にありましたけれ
ども、窪川原発というのもありまして、これも住民投票を
全国初めてでやってみて、途中で電力事情が変わって窪川原発を四国電力さんもやめるということになって、平和な
農業と
漁業を中心にした窪川町に大変大きなしこりといいますか溝が残って、それを解消するのに十年以上かかりました。
そういうつらさがあるものですから、四国は
一つと言いながら、島内の高速道路ネットワークもできておりませんし、高知県に関して言いますと少なくともJRもディーゼルカーでがたごと走っております。
そういうことを
考えたときに、では我々の仲間が集まって住民投票に基づいて、例えばの話、高知県中村市まで高速道路を可及的につくってほしいという圧倒的多数の賛同が得られた場合に、
建設大臣は道路公団に施行命令を出してくれるのではないかな、こういうような思いもいたしておりますが、そのことについては私はもう何も申し上げません。
関連で締めくくりをさせていただきたかったものですから、地方の声というよりも思いを
理解していただきたいということであります。
そこで、質問に入りたいわけですが、十三ぐらいお願いしてありましたところ、
小川先生から始まりまして、ここまで来ますとそのうちの五つはダブりになってきまして非常に困ったなと思っております。
実は、二月十一日にモロ民族解放戦線兼ミンダナオ自治州の州知事を兼ねておりますミスワリ議長兼知事から案内状をいただきまして、ミンダナオというところに行ってまいりました。外務省は
日本人というか、渡航禁止区域となっております。そこにスル海峡というかスル諸島というのがありまして、ほとんどインドネシアに近いところであります。戦争に行った方はここにはおられぬと思いますけれ
ども、スル諸島及びスル海峡というのは大変激戦区でもあったところであります。
諸島で、もちろんフィリピン自体が島がいっぱいあります。白砂青松じゃなくしてマングローブ、熱帯、亜熱帯のところでありますから本当に自然と調和した美しい島々を高速艇で縫いながら、原則的に言いますと
構造物である波止場といいましょうか港はサンボアンガを除いてほとんどないような
状況ですから、くいを打ってそこに船をとめながら行くんです。
一番のごちそうは、実は生まれて初めて食べたんですが、ウミガメの卵であります。それから、私
ども田舎でモンパと呼んでおりますけれ
ども、昔はいっぱいとれましたけれ
ども今はほとんどとれない、非常に深いところにすんでおる身がいっぱい詰まったカニとエビとミックスしたような形をしたのがおるんですけれ
ども、私の田舎の言葉でモンパと言いますのでフィリピン語でどう言うかよくわからぬかったんですが、そういうのもいっぱいとれます。それはなぜかというと、物すごく不便です。不便だけれ
ども、住んでいる人間と周りの自然とが調和がとれているからウミガメの卵も大変なごちそうだ。勧められて、こんなもの食べたことないからといって食べ方も教えてもらって食べたんですが、それは貴重なやっぱり動物たんぱくを、自給自足のところですからやっておる。
そういう今段々の質問を聞きながら
海岸というものを
考えたとき、
河川もそうです。僕らの子供のころは川にしろ海にしろ山にしろ、本当に身近なというか一緒に住める、遊び場でもあり生活の糧を得る場所でもあった。
そういう
観点からいくと、今度若干ダブっておるところもありますけれ
ども、一般公共
海岸区域というのが新たに定められて、それで
海岸というのも自然のままほうっておいたら、これは自然の力は偉いですから流されたり、一番いい例は主要地方道春野—赤岡線というのが月の名所の桂浜というところの近所を通っております、
海岸線沿いに。これは、通称桂浜花街道ということで、老人クラブの方なんかが景観をよくするためにいっぱい四季折々の花を植えてありまして、春野—赤岡線はちょうど太平洋に向かってずっと
海岸線を走っています。
ところが、太平洋の波というのは非常に荒いものですから、例えば
水産庁の漁港部建設課あたりが積算をするのに、瀬戸内海の漁港の建設単価を一といたしますと、我々
太平洋岸は三の建設単価が要ります。つまり、愛媛で、
大臣のところで漁港を
一つつくるのに十億円だとするとうちは三十億円かかる。そういうところですから、どんどん掘られまして、いわゆる県道が陥没をする。だから、守るべき
海岸もあれば、守らなくていいという
意味じゃないですが、自然の景観に任せていいという
海岸、工事をしなくてもいいというところもあると思うんです。
これだけ広い
面積を新しい
海岸法で
管理するというか、そういうことになっていくと思うんですけれ
ども、そういう場合の
管理方針というか、僕は逆に工事してもらいたいところにはどんどん工事をやってもらわないと、生活道、幹線道が流されてなくなります。そういう
意味では、直轄
海岸、高知
海岸としてもっともっと僕は直轄区域を広げていただきたいという逆に思いがある。その中で、守らぬといかぬところもある。そこいらの
管理方針というのを
河川局長の方から教えてください。