○緒方靖夫君 私は民都機構をめぐる政財官の癒着、これは大変根深いということを痛感しております。
このことを示す資料があるわけですけれ
ども、これは「
民間都市機構の十年を振り返る」、ちょうど十周年のときに民都機構が発行したパンフレット、これを私は読んで唖然としたんですけれ
ども、ここには、この機構が当時の金丸副総理の強い政治力によって誕生したこと、そして
業務自体が採算や経営のめどなく走りながらの仕組みづくりであったことなど、
関係者の証言は生々しいものが出ているわけです。
その中に、特に注目したことにこういうものがありました。「出向職員の依頼等につきましては
建設省でポストの割当がされており、私共としては出向元の人事担当部署といろいろ交渉させて頂きました。」と。
建設省がポストを割り当てている、こういうことがあるんですね。これは
建設省の現役の役人やOBがいる中で語っている。
それからもう一つ証言。「
民間都市開発推進機構ができるので
開発銀行も仕組みの中で主要なお手伝いをすることになり、設立の準備におまえ行って来いと言われ、昭和六十二年四月から
都市政策課に
開発銀行在籍のまま、机を一つ確保して頂いて毎日そちらでお手伝いをしました。」、「国会の
審議の段階では、想定問答作りとか、特に金融の
関係の分野や
都市開発事業の低
採算性とかに関する答弁内容の下書きのお手伝いをさせて頂いた」、こういうことも出てくるわけです。
一体、そうすると何だと。
建設省がポストを割り当てた、それからまた国会答弁もつくった、そういうことになるわけです。
私は、一つこういう事実
関係、これは民都機構が責任を持って出したパンフレットに活字になって出てくることです。ですから、こういう事実
関係について、今ここで答えろと言わないけれ
ども、やはりきちっと明らかにしていただきたい、このことを要求しておきたいと思います。
そして、最後に、私はやはり民都機構、これは今までちょこちょこと述べましたけれ
ども、政財官の癒着そのものだと思うんですね。とりわけ、
土地取得業務、これは大手ゼネコンや銀行が公的資金という甘い汁を吸う利権のシステムにほかならないのではないかと思います。ですから、私はきょうここで繰り返し
情報公開を求めました。とりわけ、契約に当たっての金額、それが
一体どういう内容なのか、それをやはり出していただく、これが非常に肝心だと思います。
先ほど、五十八名の内容は後日出すということで約束いただきました。三十日の
審議に間に合うように当然出てくると思いますので、私は最後に
大臣、やっぱりこういう経過を踏まえてこの
審議がちゃんと行えるように、出向先のそれぞれの
民間の銀行やゼネコンの社員は自分の会社にこういう内容を全部筒抜けにしている、しかしここで
審議している国会議員にはそういう内容は明らかにならない、こんなおかしなことはないと思います。
大臣、これは
民間企業が全部知っていることなんです、幾らで取得しているとかどうこうということは。しかし、この国会の場で明らかにならない。こんなおかしなことはないと思います。
ですから、
大臣、三十日にまた
審議がありますけれ
ども、そのときまでにそういう
審議ができるように、契約の内容すべてとは言いません。やはり一番肝心の金額、それについては件数だって百四件です。限られております。ですから、それを示していただきたい、このことを最後に
大臣に
要望したいと思います。