○渡辺秀央君 今まで同僚各位から具体的な
案件等も織りまぜて
質疑が交わされたわけですが、本質的に
ODAというものに対してやっぱり
信頼感が薄いということだと思うんです。これは非常に残念なことです。
局長がどうだとか何がどうだというより、やっぱり今までずっと積み重ねられてきたことが、もちろんいい面もある、大きな成果を上げている面もありますが、しかしどうも一面暗い面、不明な面がある。
私も、かつて実はこの
ODAに関して特別
委員会小
委員長をやって、少し突っ込んで調べてみたりしたんですけれ
ども、やっぱり途中まで行きますとはっきりしないんですよ。これは
海外のことだからということが比較的安易に言われて、さっきの
局長の答弁もやむを得ないことかもわかりませんが、
インドネシアの問題でも、これは公平に聞いていて、やはりもう少し
外務省として具体的に
海外経済協力基金を通じて、あるいは現地
外務省を通じてこうやっているというようなものがないと、話を聞いておってどうもこの場限りあるいはその場しのぎという感じがしてならないんですね。
この
委員会は法案を審議する
委員会ではない。だから、
委員会が終わってある
程度時間が経過すれば済むということも確かにあります。しかし、問題がずっと継続されていくことの方が私はどうも国家的に損失ではないのかなと。あるいはまた、外交ということではなくて外政というとらえ方をすれば、これはまさにゆゆしき問題だと言わなきゃいかぬと思うんです。
私の感じとして、
ODA関係においては
予算の消化、一兆円にも上る毎年の
協力額というか
援助額、そういうものを消化していくということだけの
実績を積み重ねるのではなくて、中身と実効性と成果ということが上げられて、これから
ODAに関する
評価の中で
予算づけあるいはまた
予算の
評価ということがなされていくということでないと、
我が国の外交というのは、皆さん一生懸命やっているし、我々も民間外交、議員外交をやっているんですけれ
ども、どうもそういう意味では、立地条件その他から見ても、あるいは過去の経緯から見てもなかなか実効性が上がらぬ。これは国連における常任
理事国の選挙
一つとらえたって、これだけの大
協力をしておってもその票を集めるのは容易じゃないというのが過去の実態でもあった。そういうことをお互いにいろいろ反省してみて、これは
外務省だけを言うのではなくて、政治家である我々も、内政と外政を担当していく我々として、やっぱりそういうことを考えながら問題に対処、両面からやっていかなきゃいかぬなということを感じました。
さらに、この
委員会が発足して一年有余、そういう中で具体的に今
海外におけるこういった不正問題ということのように
取り扱われる、まだ断定されていないとあなたがおっしゃるが、これはそういうように
取り上げられているわけですから、この問題はやっぱり早急に、新しい事実が出たらここで
報告しますでなくて、むしろ積極的に
報告をし、あるいはまた問題意識を持って解明していくということを私は心から期待いたし、かつまた望み、そしてこの
委員会の審議においてもさらなる問題を明確にしていくということをやっていかなきゃならないということをつけ加えておきたいと思います。
そういう意味からいたしまして、
経済協力の対象
案件とするために具体的な
案件には
実施可能性
調査、いわゆるフィージビリティースタディーを行いますけれ
ども、
我が国では主として
国際協力事業団が行っていますね。そして、
国際協力事業団からこのFSを請け負うのがコンサルタントと理解しています。私はこの業界に対して何も変なことを言うわけじゃありませんよ。しかし、私も経験した一人として、ここが非常にはっきりしない。
国際開発ジャーナルの昨年九月号によれば、昭和六十二年から平成三年までの五年間を対象に調べたところ、FS百八十九件のうち、中止、消滅、遅延、中断しているのは二十八件のみで、
事業化率は八五%となっていると聞いております。一部にコンサルタント、ゼネコンの癒着もうわさされ、コンサルタントにどこが選ばれるかによって今後のプロジェクトへの特定のゼネコンの参加が左右されることもあると聞いています。これは前からなんです、こういうことは。
そこで、どのようにして
国際協力事業団ではコンサルタントを決めているのか、どういうような仕組みで、
事業団に聞くことも簡単ですけれ
ども、やっぱりこれは監督官庁の
外務省、あなたのところがしっかりしないといけないからあえて私はきょうは
局長だけでよろしいと申し上げてきたんです。ぜひひとつその
現状を聞かせていただきたい。また、一部には
国内の公共
事業と同様な談合がなされているのではないかという声も相当大きい。コンサルタントを決める際の透明化あるいは
情報公開についてどのような配慮がなされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
さらに、このコンサルタント問題ですが、医療
関連のコンサルタントが絶対的に少ないということが言われておりますが、その
充実が求められているようですけれ
ども、この
政府のコンサルタント育成について、さっきの人材育成とも多少ダブりますが、そこら辺のところを時間も少ないので端的にお聞かせをいただきたいと思います。