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田名部匡省君 もうこの時間になりますと大体皆さんがお話しになったことばかりでありまして、むしろ要望や期待が多くなると思うのでありますが、大変なことをしてくれたと。
国民もそうであります。これは
自衛隊に対する
国民の
信頼とかあるいは理解、協力がなければ
自衛隊の
活動というのはなかなか難しいですよ。そういう中にあってこういう問題を起こした。
政務次官は初めてのことですが、かつてもあったんですよ、もっと大きな問題が。どんな役所にもある。その都度、二度とこのようなことのないようにを何回聞かされたか。一向に改まっていないんですね。私はこうして見ておって、各省とも無
責任な国家になっちゃったな、そんな感じが非常にするんですね。
私のところにも
自衛隊を定年になってやめて来ておる社員がおります。非常にがっかりしていますよ。この連中はそんな偉くなって来たわけではないんです。一曹、二曹、三曹とか、まじめに国を守るために
努力してきたその連中がどれだけ今みんなに白い目で見られているかということをこの
幹部の人たちは考えたことがあるんだろうか。かつて大蔵省あるいは厚生省、建設省、道路公団にしても何にしてもそうですが、大蔵省に至っては若い官僚の優秀な連中が自殺までしたでしょう。ああいうことを見て
反省していないんですよ、どの役所も。死ぬやつはばかだぐらいに思っているんでしょう。
私はさっきから皆さんのお話を聞いて、最高学府を出た官僚の諸君がこれだけのいろんな規制をしなきゃならぬ、
モラルの問題を取り上げなけりゃならぬ、犯罪者かなんか雇っているみたいな話ばかりでしょう。そういうところがこれは問題であって、これは何も
防衛庁だけでない、全部の問題ですよ。せんじ詰めていけば政治家にも
責任が相当ある。こういうことを、これはみんながこの際
反省するときだと、私はこう思うんです。
この中で、再任用
制度の
導入にしても、いろいろと今
検討中だと言うから、きょうは意見だけ申し上げて、若干の
考え方を聞きたい。
この再任用の問題でも、私は役所にこれだけ天下っておるという
資料をちょっと出してもらったんですけれども、三年間の
防衛庁の
契約上位十社を出してもらった。その十社と天下っている数は比例しておるんですよ、金額と。これは何を物語るか。しかも、海将、陸将、空将、こういう人たちが好んで行っておるんですね。そして大変なツケ回しをしたり、あるいは大変な金額が請求されておったと。これは結局は会社はみんな
経費として上乗せしているわけです。だれが負担するかというと、
国民が負担しておるんです。そのことを頭の中に置いて
行政というものをやらなきゃいかぬわけですけれども、この再任用に当たって、これは
防衛庁だけでない、入札のある省はどこの省もそうですよ、OBが行っているとインパクトが強過ぎる、行っていないところは後で何かを受けるんじゃなかろうか、この心配があるんですよ。
ただ、役人が悪いとだけは言っていないんです。むしろ定年を六十五歳まで延長する、六十からは物価のスライド分だけだ、しかし六十になって働けない人は年金でどうぞというようなことを本当にここでまじめに
検討しないと、早く定年させて生活ができないような状況にしておく政治にも私は問題があると思うんです。
政務次官、このことをどう思いますか。