○宮本岳志君 因果
関係が明確でなかったからと、これは
JRの言い分ですけれども、これは本当にごまかしだと思いますよ。じゃ、因果
関係がなければ、先ほど申し上げたような七十センチ、二メーター、四十センチ、二百キロというような大きな
コンクリートが
トンネルの内部で
剥落したという事実がわかっても
報告しなくてよいと。そんなわけないじゃありませんか。因果
関係が、それによって電車がどうこうなったかどうか、それはともかく、そんな重大なことが起こっているのを直ちに
報告するのは当たり前のことだというふうに思うんです。
しかも、
JRは
報告も公表もしないまま運転を再開したでしょう。これはもう明らかになっておりますが、
事故発生から一時間足らずで上り線は再開、下り線の方は一時間半後に走らせ始めて、いろいろ架線の修復などで中断はありましたが、十三時三十三分には運転再開をしているわけなんです。ですから、これはもう明白に
コンクリートの
剥落ということを明らかにせずに運転を再開した、重大な事実がわかっていながら発表しなかった、こう言わざるを得ないと思うんです。
あなた方の通達、
警告とおっしゃっておりますけれども、これは衆議院でも議論しましたが、「
事故連絡体制を確立し適切な
措置を」と、たった十六文字ですよ。しかも、
鉄道局長の言い分は、事務的な
情報伝達を円滑にしていただくためと、こう言いましたよ。事務的な伝達手続が何か不備だったという問題じゃないんです。二百キロもの
コンクリートが落ちていながらそれを
報告しなかったという重大問題だ、ここをやっぱりはっきりさせる必要があると思うんです。
なぜ今回
JRがこういう態度をとったかおわかりかということなんです。それは、私はこう思います。つまり、列車の運転阻害にならない限り
コンクリート等の
剥落について
報告する義務はない、規定は今こうなっていると思うんです。
コンクリートが落ちることはこれまでも何度もあったと思うんです。しかし、それが列車の運転阻害にならない限り
報告してこなかった。だから今回も、因果
関係がなければ
報告しなくてよいというような
状況になっていたんじゃないか。これはやっぱり最大の問題だと思うんです。
これはひとつ
運輸大臣にお伺いしたいんですが、こういう現状が今明らかになったわけですから、
コンクリートの
剥落等々、それは運転阻害にならなくてもこの機会にきちっと全部
報告をさせる、この手続についても改めることは当然だと思うんですが、いかがでしょうか。