○岩本荘太君
電波法の
改正につきましては一点だけお伺いしようと思っておりますが、その前に一点、携帯電話の
普及と人間
関係といいますか、その問題について
大臣にちょっとお尋ねをしたいと思うんです。
私は、携帯電話を否定しているわけではございませんし、こういう便利なものは大変いいということでこの
普及は賛成でございますけれ
ども、また
普及によって生じる弊害というものがあるわけでございまして、そういうものはきっちりと除去しなければいけない、こう思っているわけでございます。
その点なんですが、昨年の
委員会でしたか、
大臣に、高度
情報化社会の中で気をつけなきゃいけないのは
情報伝達手段が人間
関係、それによって人間
関係が出てくるんでしょうけれ
ども、いわゆる目と耳の二官に限られるんじゃないか、健全な人間
関係というのは五官で伝達されて初めて本来のものになるのではないか、その点気をつけなきゃいけないんじゃないかということを
質問させていただきました。
大臣からも御答弁をいただいたんですが、それは一般論としての御答弁だと思っておりますので、今回、携帯電話についてもう少し突っ込んだといいますか、具体的な面で
大臣の御所見をお伺いしたいと思うんです。
どうも感覚だけで申しわけないんですけれ
ども、未成年者の
普及率が非常に高いというような感じがある。お聞きしましたところ、まだそういう面の
データもないようでございますし、契約者が親だということで使用者までつかめないという問題があるんですが、感覚としては世の中そういう感じが非常に多いと思うのでございます。
そういう中で、私の古い認識かもしれませんが、従来から電話というのは茶の間にあって、家族を含めていろんな人間から見られた中、監視された中で、相互監視と言ったらおかしいんですけれ
ども、何をやっているかなということがある程度見えてやっていた、またそういうことによって家族間の息遣いといいますか、そういうものを感じる人間
関係ができ上がってきたんだと思うのであります。そういうことによって、一面ではあるでしょうけれ
ども、未成年者の健全育成に役立ってきたのではないかというふうに考えております。これは何も未成年者ばかりでなくて、大の大人にしてもどこかに隠れて電話ができないということが
一つあったのではないかと思うんです。
もちろん携帯電話は、親にとっては子供を監視しやすいというメリットもあるようでございまして、どこにおってもつかまえられるということもありますから、必ずしもこれだけを取り上げてどうこう言うことはないと思うんですが、今年少者あるいは未成年者のいろんな問題が起こっておりますけれ
ども、私はやはりここにそういうものにつながる何かがあるような感じを受けてしようがないんです。
私は終戦直後の
教育を受けた人間でございますので、これはそういう者の思い過ごしかもしれないんですが、聞くところによればそういう
考え方はいろんな方がお持ちのようでございますので、ここで年代の違う若い
大臣の御所見並びに何か
郵政省としてそういうことに
対応されているのかどうか、ひとつ
お答えをお願いしたいと思います。