○渡辺秀央君 どうも御苦労さまでございます。
中小企業総合事業団法を初め、
中小企業庁がこれから非常に厳しい
経済状況の中で
日本の
中小企業をどう育成、あるいはまた
技術的にもいろんな角度から協力をして発展させていくか、そのためにはもちろん行革の問題もこれありでありますが、この
中小企業政策を基本的に精査してみるという作業を、私が昨年ここで指摘を申し上げたことでありますが、そのことの作業に入っておられるということを先日もお聞きして非常に喜んでおりますし、期待をいたしております。
日本の
経済発展は、もちろん
産業政策あるいはまた安定した政権の中における長期的計画の中においての
産業・財政
政策の絡み合いで極めて順調に発展してきたわけであります。しかし、こういう新しい時代になって、やはり今までのようなある意味においてはトータル的なマクロ的な
政策だけでは、資源のない我が国で
中小企業が今までのように
日本の
産業を支えていくという役割が演ぜられるかどうかということはなかなか
状況として厳しくなっていると思うんです。
川上から川下といって
政策をやったこともありました。しかし、この辺でそういったところも、今までのこととこれからの方向を十分よく見きわめられて、このあまたある
中小企業に関する法律をぜひひとつよく精査をして、二十一世紀に向かっての過ちのない
中小企業政策の方向性というものを見出していく努力をしていただければありがたい。また、我々もそのために政治家として、それぞれがそれぞれの地元の
中小企業、小規模
事業者等の実情をよく見ながら、そういう
政府の
考えていることとすり合わせをしながら過ちのないようにしていかなければならない。私は非常に難しい時期に入っていると思います。
しかし、今回のこの
中小企業総合事業団法によって、またここで
一つのまとまりができるということは大変結構なことだと思います。特に
中小企業信用保険公庫あるいは
中小企業事業団を軸として繊維
産業構造改善
事業協会が一本になるということ、それによる資本の率も高まっていわゆる
対策が講じやすいという機構をつくるということに対しては、まずもって基本的に賛成の意を表明しておきたい。それだけに、この
事業団法が成立の後の、今ほどの同僚議員のお話のように、ぜひきめの細かな、
効果あらしめるような諸施策を講じていただくように、あるいはまた指導をしていただくように
お願いを申し上げておきたいと思うんです。
私は、先日も一般質問のときに
大臣に
日米関係の通商問題の中で繊維問題を若干取り上げました。時間がなかったので
大臣からも適切な答弁を得ないまま終わってしまいましたが、それはそれとして、きょうはなるべく同僚議員と重複しないところで、私の地元の問題も若干これありで、この繊維
産業構造改善
事業協会の
事業団への統合に絡んで若干私が危惧していることやあるいはまたこの機会に
大臣からお聞きしたいこともあわせて、余り時間がないようですけれ
ども、少しの時間
質疑を交わしてみたいというふうに思います。
まず、時間をとってしまいますので少し整理をいたしてまいりましたが、私は、繊維
政策に対して一体どういうふうに
大臣は評価しておられるかということをちょっと聞きたいんです。
平成十年六月に繊維
産業審議会が取りまとめた中間報告によれば、繊維法の構造改善
事業に対する
政策評価として、繊維
産業に対する
助成制度は、
平成六
年度以降の四年間で全繊維
事業者の約一%に利用されており、それなりの実績ではあると思いますけれ
ども、繊維
産業全体の
産業構造改革のための手法としては波及
効果が限定的であると述べております。
繊維
産業の今日的な課題が広範に存在する中で、その
政策手段の評価についてはさまざまな意見があると思いますが、
通商産業大臣は今日までにとられてきた繊維法に基づく
政策評価についてどう
考えられますか。
言うならば、繊維法は、昭和三十一年六月に繊維工業設備臨時
措置法、これは思い出しても登録制をやったわけです。昭和三十九年十月からは繊維工業設備等臨時
措置法などをやりまして、昭和四十二年から四十九年まで特繊法が続けられてまいりました。昭和四十九年七月に新繊維法となって
平成元年まで続いてまいりましたが、
平成元年四月に新繊維法が改正されて繊工法と言われるようになったわけであります。
平成六年七月には繊維
産業構造改善臨時
措置法となって今日に至っている。繊維という問題についていろんな
措置を講じて、またそのときによっていろんな法律を改正してきたことは事実なんです。
しかし、現実には、
通産省に昔は繊維局という局があった、それが今日では繊維課ですべてを賄うという時代になった。時代の流れでもありましょう。そういう意味においては、大変お互い努力してきたとはいっても、この繊維法に基づく
政策、こういう繊維
政策というものが、もちろん通商関係は私この間申し上げましたからそれは触れずに、内政的に見てもう一味この
政策のやり方というか進め方というものがあるような
感じも私はするんです。
しかし、きょうは時間がありません。率直に
大臣の繊維
政策についてのこれまでの評価を伺ってみたいというふうに思います。