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山崎力君 今回の問題ですけれ
ども、こういった
委員会を
委員長その他の御尽力で急遽開催する、あるいは本
会議でも取り上げるということは、非常に結構なことだと思うわけですが、それだけある
意味では重要な問題だと思うんです。
特に、私がまず問題にしたいのは、
海上保安庁にとってこれは一番重要な問題、要するに今まで機動隊で
対処していたのが
対処し切れなくなって
自衛隊の
治安出動を要請したというのと同じことなんです、海の上においては。これは非常にそこのところに大きな
海上保安庁の能力に関しての疑義があった、こう言わざるを得ない。本来であれば、
長官自身がやめてもいいくらいの問題なんです。これは
長官の責任というんじゃなくて、今まで営々と築いてきた
海上保安庁の行政がここに来て欠陥が露呈した、すべての面でと、私は思うわけです。
海上保安庁が処理していれば
海上自衛隊の出る幕はなかったわけです。それができなかったということの反省ということが今までの中でほとんど聞こえてこないというのは、報道の仕方もあるかもしれませんが、私は非常にその点について遺憾に思います。
その点で、まず第一に言えることは、日向沖の昭和六十年の
事件、四十ノット出た。それについて、
海上保安庁は十隻以上の三十五ノットの高速艇を予算請求しているわけです。もうできているわけです。ところが、配備が全然近くになかった。太平洋側あるいは九州の方に重点的に置いて、
日本海側は舞鶴と浜田ですか、あっちの方にやって、行ったんだけれ
ども全然やっていない。運用上の配置上のミスがここに結果的に露呈していると言わざるを得ない。
そういった流れを含めて、全部まず私なりに今回の
問題点を、全部ではないんですけれ
ども、目についたところをさらってもかなりの部分があるということで、それを前提にしてまずお伺いしたい。先ほ
ども出たんですが、
海上自衛隊の方からいきますと最初で一番の問題は何か。発見してから
海上保安庁に通告するということの時間のおくれです、先ほど同僚議員からも出ましたけれ
ども。
船名の確認に時間がかかった、そんなばかな話はないんです。
不審船が国内にいるときに発見して通報するのは確かに見つけた
海上自衛隊の仕事かもしれないけれ
ども、それが本当に不審な船であるかどうかというデータを持っているのはどちらかといったら保安庁じゃないですか。こういう
不審船がある、調べてみてくれと通報して、それから行くのが、それだけきめ細かく保安庁の
巡視艇その他があるわけで、それを自分がおかしいというところまで
海上自衛隊が確認して、何時間もたってようやく保安庁に通告するというのは、私はこれはどう
考えてもおかしいと思うんですが、その点いかがでしょうか。