○
石井(紘)
委員 いろいろ
補正予算やら
経済政策というものを打ち出して、打ち出してはなかなかこれは成功しない。そして、また論議をするわけでありますが、しかし、根本的なことにもう少しやはり
考えをめぐらせなきゃいけないんじゃないかと思うわけですね。
実は、我が国の
経済社会というものの現状は、本当に自由競争、資本主義
経済というものが十分成立する、そういう土壌を保っているのかどうなのか。もっと、マクロ
経済における拡大
再生産というような、そういう機能というものについて目を向けていかなきゃいかぬわけですね。
今の
日本の
あり方というのは、これはもう時間がないから具体的なことは申し上げませんが、何しろ正常な、健全な資本主義の
状態ではない、いわば官営
経済。これはイコール利権的な、利権
経済という
状態になっておるわけであります。上から金をどんどん流すけれ
ども、それはいろいろな方面に途中で消えていってしまう。砂の上に水をまいているような、そういう
状態で、さっぱり芽を出すその土壌というものが失われてしまっておる。こういうことにもう少しやはり政府というものは真剣に目を向けていかなきゃいかぬわけですよ。海抜三千メートルぐらいの高地でもって運動会をやっているようなもので、幾ら一生懸命走ったって、あるいはカンフル剤を打ったってなかなかスピードが出てこない、こういう
状態なんだということですよ。
そこで、今日の、官営
経済と私は申し上げましたが、それを構成するいわば四本柱、
一つは財投という制度、もう
一つは補助金という
あり方。我が国の
予算支出は、大部分が実は広い
意味での補助金という形で流れていっているわけですよ、そのことを一々説明する必要はないと思いますが。
それからまた、特別会計という、このとてつもない、えたいの知れないような、特に事業会計なんかの場合には、マネーロンダリングという
言葉がありますが、いわば正規に集まってきた税金を、これを逆マネーロンダリングして暗いトンネルの中に入れる、こういうような機能を果たしておって、そしてそこが国家
予算の五倍も六倍もの規模でもって運営されておる、事業をやっておる、投機をやっておる。そういうことですから、これは
予算に計上できないようなことをたくさんやっておるから、これだけ特別会計の規模というのは膨らんでいくわけです。
もう
一つは——だから、今言いましたのは補助金とか特別会計とかあるいは財投、それから特殊法人制度、それから補助金、こういうようなことですね。これらは、こういうことを今の政府の皆さん方に私が幾ら言っても、あなた方は、後で申し上げますように、補助金というものを非常に政治的に利用しておるから、こういうものの
改革ができません。だから、これ以上私はこういう高邁な話は短時間でもってしてもしようがないから、ぜひ改めて私もじっくり申し上げるし、また近々本も出しますし、また、あるいは今出ておるこの文芸春秋のこれをお読みください。
それで、この中に若干書いてあることは、農水大臣もお読みでしょう。農水省から早速こんな分厚い、綿々とした反論と称する、何か抗議文みたいなものが来ましたよ、この出版社に。だから、これは農水大臣もそのことを御存じでしょう。いいですか。
ちょっと申し上げますと、土地改良区というのが全国に七千七百ぐらいありますね。それからまた、そういうところには……(発言する者あり)たくさんいるんだけれ
ども、私、失礼ですが、この中に一部しか名前を出させていただきませんでした。もっとたくさんいろいろな政治家の
方々がいらっしゃるわけでありますけれ
どもね。
そこで、これは農水省の二兆円近い補助金というものが流れていく。簡単に申し上げますと、土地改良区の全国組織は全土連といいますね、この全土連に幾ら補助金が行っていますか。莫大な補助金が行っていますね。四十五億円ぐらいじゃないですか。それから、土地連に並行して全国土地改良政治連盟というのがある。この政治連盟がやはり莫大な、こういう補助金が回り回っていく、そういう団体から取り仕切って、政治献金を集めておるのは事実であります。
そして、この全国土地改良政治連盟と、もう
一つ、土地改良資金協会というのを農水省が正式につくった、二百億円出して。それは、基本財産は全土連と農水省の
予算で分け合って出しておる。これに二千億円の
予算を毎月、何年間かにわたって毎年出していこうと。こういうものがずっと末端を通して、業界団体、あるいはまたこれらの土地連の政治連盟というものに回っていって、ついには自民党の政治団体まで来ているじゃありませんか。これは後でよく見てください。それ以上私は申し上げません。
そこで私は、
平成七年度のこのお金、国の
予算ですから、これがどういうふうに回っていくのかということを調べてみましたら、何と、土地改良政治連盟等々からずっと行って、土地改良人自由国民
会議、こういう政治団体があります。これは自民党のいろいろある政治団体のうちの
一つでしょう。この土地改良人自由国民
会議という政治団体が
平成七年に自由国民
会議に対して、自由国民
会議というのは何ですか、自民党のやはり政治団体でしょう、これに対して四千五百万円を出しておるわけですね。出しておるわけです。
ところが、その四千五百万円というのを出して、その後、六千数百万円というのが自民党から、この自民党というのは自由国民
会議という政治団体、そこから、土地改良人国民
会議というところに入っておる。ところが、その出したはずの四千五百万が自由国民
会議のこの収支報告には記載されてない。これはどういうわけなんですか、御説明をいただきたいと思います。
これは今、自民党の話でございますので、自民党総裁である
総理かと思いますが、いかがですか。