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田端委員 ありがとうございます。
まだ始めたばかりだからということですが、しかし、これからが大きいところ、大きい都市が始まるわけでありまして、東京とか大阪とか大都市がこれからどんどん三月末にかけて
実施していけば、この反響はもっと大きくなっていくだろうし、もっと明るい話題が続々誕生するんじゃないか、私はそういうふうに思っております。したがって、そういう意味では、これがこの
不況の中で明るい話題となり、活性化に大きく役立つことを大変に私も期待したい、こう思っております。なお
政府の方も、引き続いてまた御検討をよろしくお願いしたいと思います。
少し、ちょっと暗い話になりますが、路上
生活者といいますか野宿
生活者といいますか、いわゆるホームレスの問題についてお尋ねしたいと思います。
昨年、私は財政特別
委員会でこの問題を取り上げましたが、あれからまたことしになって大変ふえているわけですね。経済の
状況の悪化が非常に深刻な事態を生み出していると思っております。
私は大阪市西成区に住んでおりますが、いわゆるあいりん地区のあるところでありまして、ここには大変なホームレスがいます。私の感じでは、去年の秋には八千六百人大阪でいると言われたのが、実感として今はもう一万人を優に超しているだろう、そういうふうに感じます。
東京でも五千は超えているだろうと思いますが、新宿かいわいだけでも千人はいる、あるいは、いよいよ皇居の広場のところにまでテントが出てきた。あるいは、川崎なんかも六百六十円の食券を配るわけですが、それに千人の人が列をつくる、こういう
状況が今起こっているわけでありまして、何も大阪だけの問題ではなくて、これはもう大都市特有の問題として起こってきた、これは新しい
日本の都市問題である、私はこういう思いをしております。
きょうは、そういう意味で、私は地元なものですから、今お配りさせていただきましたが、写真で実態を見ていただきたい、こう思います。
これは、一番の写真ですが、大阪城の中の大阪城公園が、こういう青いテントがいっぱいであります。そういった意味では、もう本当に金のしゃちほこが泣いているな、こう思うわけであります。
それから、二番の写真ですが、長居競技場というのがありますが、長居公園、ここがまたこういうふうに青いテントがいっぱいある。
先日、大阪女子国際マラソンが行われました。長居競技場を発着にして大阪城を回って帰ってくる、こういうコースでありますが、つまり、こういうテントの中をマラソンしていく、こういうことでありまして、もし大阪でオリンピックをするようなことになって、こういうテントが続いているとなれば、本当に恥ずかしいことだな、こういう思いをいたします。
これは皆さんのお手元に、三番になっていますが、西成公園というところですが、この西成公園は小さい公園ですが、もう満杯のように、三百以上ぐらいの青いテントがありまして、真ん中に野球場があるんですが、そこに出入りするのは、親がついて行かなければ、子供だけでは野球場に出入りできない、こういう
状況であります。
四番の写真ですが、西成区に三角公園というのがございます。ここでボランティアの方々が炊き出しをやっているわけでありますが、これはつい最近撮った写真でございます。本当にすごい人が、お昼の炊き出しの時間にはこういうふうに列をつくって順番に待つ、こういう
状況であります。
下の、五番の写真は、もう
一つその近くに四角公園というのがあるのですが、これは西成警察署の裏側にあるのですが、西成警察署を一周してこういう行列ができる、こういうことでございます。
これらはボランティアでやっていただいているわけですけれども、あいりんセンターというのがございまして、あいりんセンターで支給しているところにも千人ぐらい列ができます。これは、こういう乾パンを、大阪市の災害救助用の乾パンを支給するわけです。これに千人ぐらいの人が列をつくる。これをどういうふうにするかというと、お茶わんみたいなものに入れて、砕いて水をぶっかけて食べているわけですけれども、こういう、これはお水ですが、これは今冬場はやっていなくて、夏のときにはこれも支給しているようですけれども、千人ぐらいの人がこれもやはり並ぶ。
こういう
状況でございまして、あと、七番というのは恵美須町という阪堺線の駅ですが、最終電車が終わりますと、ホームを開放してこういうふうにたくさんの人が寝泊まりをする。
それから八番の、これはでんでんタウン、秋葉原のような
日本橋の電気街ですが、シャッターがおりる八時から九時、シャッターがおりると同時に段ボールのおうちがずらっと並ぶ、こういう
状況であります。
九番は、例の隅田川のテラスで、白鬚橋から桜橋のあのかいわいですけれども、これは東京の写真でございます。
六番は、これは今宮工業高校の横ですが、十二月末に今宮中学校周辺だけは撤去しようということで撤去しました。そうしたら、何のことはない、中学校は撤去されたけれども、今度今宮工業高校へその人たちが移ってきただけで、六番の写真がこういうふうになっています。
こういうことで、全くそういう意味では本当にイタチごっこでもあるわけですが、この問題はもう単に大阪府とか大阪市とかいう自治体の問題ではなくなっているのではないか、こういう思いを強くしているわけであります。
ホームレスと言われる人たちの大半は、中高年、五十代から六十代、
平均年齢五十五、六歳というふうに言われておりますが、いろいろな事情があってこういうふうになっているんだと思いますが、これはすなわち景気と反比例する形でこういうふうにふえてきている、こういうふうに実感をしております。
したがって、根本的な解決策というのは、私は、景気、経済活動を活性化する以外に解決策はないと思いますが、しかし、もう自治体だけに任せるのではなくて、もうここは国が乗り出していく、そういう
状況になっているんではないか。
例えば労働省の方にもお骨折りいただき、厚生省にもお骨折りいただき、また、治安という面からもこれは大事な問題でありまして、本当に地元では困っているわけでありまして、正直言って、私が夜中に自宅に帰りますと、家の前に寝ていてもうどうにもならないというのが現実でありまして、文句も言えないし、どうしようもない。だから、
地域住民の人は、そういう意味では非常に困っているわけであります。
官房
長官、ぜひ、人情味お厚い政治家として手腕を振るっていただきたいと思いますが、こういう多くの省庁、多数の垣根を取り払って解決しなければならないようなこういう社会問題に対して、これはぜひ、合同的な
対策本部といいますか
プロジェクトチームといいますか、そういうものをつくっていただいて、とりあえず、まず実態調査からやっていただいて、そこから
一つの何らかの方向、いろいろな知恵が出てくると思いますので、そういうことをお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。