○中林
委員 地元から喜びの声が上がっているというふうにおっしゃいますけれども、
林道ということがわかりにくい
林道なんですね、この大規模
林道は。それは公道と公道を結んでいるということで、高速道路並みとはいかないけれども、七メートル幅ということになりますと、かなりの幅です。私も、今回資料をいただいて、中国地方には中国山地を通るのと山陽筋を通る二本の大規模
林道の計画がありまして、私が住んでおる島根県でもあるわけですね。聞きましたら、
林道と思わなかったと言うんですよ。ある町とある村を結ぶのに、いわば県道だとか、それに匹敵する道だというふうに思っていたというわけですね。
そうでなくても今
林業は大変な
状況になっていて、
林業家からそういう要求が出た話は聞いたこともない。むしろ、さっき言われた、山村の
皆さんの生活を便利にするためという要素も入っているとおっしゃるんだけれども、そうであるならば、本来は県だとか自治体あるいは建設省
関係、そこがやるべき仕事を、何で農林水産
予算の中でこういうことをやらなきゃいけないのか全くわからないと私も思いました。この地図では非常にわかりにくいんですけれども、公道と公道を結ぶ範囲で、
林道のところは短いです。公道がずっと通って、つないでいないから
林道でつないだ。
林業に資するためじゃないですよ。本当に目的から大きくそれてしまっていると思います。
現に、きょうも同僚議員の話を聞くと、第一次臨調でも第二次臨調でも行革の
対象になってきているという話がありましたが、とりわけ第二臨調の特殊法人等の整理合理化の中で、大規模
林業圏
開発事業については、現行の
林道開発計画を見直し、開設延長の短縮、
林道の構造、規格の改定を行うとともに、投資効果の早期発現の見地から、原則として新区間の着工を見合わせるという
指摘がされております。これが一九八三年です。
それ以降、では大規模
林道の着工があったのかないのかと調べてみましたら、それ以降も、これだけ
指摘がされているにもかかわらず、着工されているんですね。
平成六年、
平成三年、
平成五年、
平成四年、
平成三年、
平成六年、
平成三年というぐあいに着工されているという
状況ですよ。だから、第二臨調のときでさえもこういう
指摘がされているにもかかわらず、こういう大規模
林道というものが進められていること自体に、私は浪費の構図を見る思いがいたします。
そこで、
平成十年に、こういう大規模
林道事業において再評価をするということで、実は八区間で
検討しているわけですね。この八区間の
検討の中身を私見せていただきました。そうすると、中止というのが一区間、休止というのが二区間、それから計画変更というのが一区間なんですね。八区間中四区間、半分が、いわば継続にはなっていないわけですよ。だから、見直し作業というのがいかに大切か。
その理由は、自然
環境に影響を及ぼすと予測されるとか、かなり
環境問題がいろいろ出されてきているので、休止で様子を見るとか、中止をせざるを得ないとか、こういう結果になっているわけですね。そうなると、本来
森林の持つ
意味合いというのは
環境保全だ、
国土保全だと言いながら、この大規模
林道が果たしている
役割は、逆に、自然破壊だ、
環境破壊だ、
林業には資していないということにつながるのではないかと私は思うんですね。そうなると、この再評価作業というのは非常に重要だと思います。
残りの区間ですけれども、年次的におやりになるんでしょうけれども、そうは言っておられない。ましてや行革関連だ、国のむだを省こうと言っているときですから、私は早急に、何年かけてというんじゃなくて、ことしじゅうにも残りは再評価すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。