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鉢呂委員 日本型の健全な食生活というものについて、もっと
政府としてメッセージを国民に出すということも必要だろう。また、
日本の伝統的な食生活、そういうものについてもっと積極的に、その中で
畜産というものについてどういう位置づけにしていくのか。あるいは、今でも相当の
輸入量ですから、
畜産はもう、例えば牛肉は五割以上を
外国に頼っておるわけでありますから。しかも、同時に、動物、
家畜に食わせるえさは海外に依存しておる。
一方ではまた、
皆さんは自然循環型の
農業生産方式を、そして持続的な
生産方式をとろうということからいきますと、
外国からそういう農産物といいますか、えさの原料を持ってきているというこの
状態を見直す必要があるのではないかと思いますから、そこの努力をやはり最大限やっていただきたいし、また、
畜産局には、それだけの
方向転換の考えはまだ入っておらないのではないか。
先ほど言った
畜産局長の報告やこの大綱を見ても、まだ高度化、多様化というだけでとらえておるということを、警告といいますか
指摘をしておきたいと考えておるところでございます。
そこで、北海道でさえ
畜産物の
ふん尿処理が大変大きな
課題になってきておりまして、また、
酪農経営の大きな
経営的なマイナス要素になってきておる。猶予されない
状況になっていますということで、農水省でも、
家畜排せつ物にかかわる
法案を今回新規立法ということで提出しておるところであります。
中身を見ますと、そういう
家畜ふん尿の
管理の
適正化を図るための規制強化ということはよくわかります。しかしながら、これをきちんと進めていくための、
利用を
促進するための
施策が、金融支援と税制支援だけを
法律はうたっておるわけでありまして、そこのところは甚だ
法律的には弱いのではないか。
また、そこの法の審議になりましたら
質問したいと思っておりますけれ
ども、まさに
酪農経営体の努力だけに押しとどめることができないような
状態になってきておるのではないかと思いますから、ぜひその
処理に当たっては、広域的な流通システムの確立ですとか、余剰ふん尿を
処理して地域全体あるいは広域的に使うというようなことについて大胆な
施策をしていただきたい。五年間でこの不適切な
管理の解消をするということをうたっておるわけでありますから。
例えば、
平成十年では、この関係で
畜産関係八十一億四千万の
予算を投入しておりますけれ
ども、全国的な希望は三百億あるというふうに言われております。これに対応するには、今回の関連
対策でも相当の拡充強化をぜひ図っていただきたい。
時間がありませんので、もう一つ一緒にやらせていただきますけれ
ども、同時に、農水省もさまざまな
畜産、
酪農の関連
対策を打ち出して、政治主導とはいいながら、本当に事務的には大変な
状態が続いておるのではないかと思います。同時にまた、それが中央の強制的な
施策といいますか、ある面では、地方はそれぞれの特色ある
施策を実行しなければならない時点に来ておるということで、この
畜産、
酪農に関して、
政務次官、もっと地方の自主性を生かすような
制度の
改革について大胆に踏み込む時点に来ておるのではないか。
一方では、今地方分権の推進法にかかわるさまざまな、四百七十本の
法律を出すぞという段階でありますから、特に
畜産、
酪農については、本当に農水省は、優秀な頭脳がちまちました
事業一つ一つにかかり切りになっておる、もっと大きな視点で
日本の
畜産行政についてデッサンを描いてやっていくという
方向にならなければ、
日本の農水省は死んでしまうというふうに私は思いますので、そういう面で、地方分権型の統合的な
畜産、
酪農の
事業というものに大転換していただきたい。この
検討をぜひ
松下政務次官にお願いいたしたい。
この二点について、お答え願いたいと思います。