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深田委員 総理大臣の耳には入っているのだと思いますが、社民党は、きょう採決するのはちょっと早いと一生懸命言ったのですけれ
ども、きょう最後の番になりましたので、そのことを前提に申し上げた上で、
総理に、五分間でございますから、
二つに絞ってお尋ねして、お答えいただきたいと存じます。
いま
一つは、きょうの午前から午後にかけて、
総理が夕方ごろ三十分ぐらい来られるのではないかという情報をもらったものですから、実は、私
どもとしては
官房長官との間で十分間のやりとりを
予定しておりましたけれ
ども、時間の制限で五分間で
総理とやりとりせいということですから、これはいろいろ
考えました。何を今一番
国民があなたに聞いてほしいと思っているかなということで、
先輩、同僚の御
質問も伺いながら
考えましたことで、即興的に一、二申し上げておきたいと存じます。
一つは、
総理というポストは、やはり尊敬されるポストだと思うのですね。いま
一つは、やはり
国民から信頼されなければならぬポストだと思います。そのことを
考えて、
国民が求めていることは極めて単純なことですよ。
ことしの一月の、国会が始まるときの施政演説で、
総理の方から、本年度は何としても、盛んに今
官房長官が使う言葉だけれ
ども、二十
世紀を全部清算をして、二十一
世紀に向かっては
国旗・
国歌をちゃんとやろうぜということを言われなかった。そうしたら、今回はこれはやらないなと皆
国民は思ったと思うのです。ところが、何か新聞でぼこぼこ出始めたので、今度は参議院で二月でしたか、お尋ねしたら、私はその気はございませんと、これまた明確に答えられた。そこまで皆
国民は知っている。そして今度、六月の二十九日の日の本
会議で、その前にちょっと日にちがありますが、だっと段取りがあって、本
会議場で提案され、
質疑応答をするという状況があった。まさに、六月二十九日の本
会議を見て、まあ全体的に言えば、現在の状況の中で、あ、これは本格的に始まったなということになるだろうと思います。
なぜそういうふうな意外な手法で、意外な手続でやられたんですか。素直に、やはり一月からやる、二月のときも
考えています、それで、いずれまあと言うと思ったら、会期延長が決まったら、
野中先生の声がばっと大きくなって、さあやろうぜということで出てきたことについては、
国民はやはり、こういう場で、率直なあなたの腹を、何を
考えておったかを聞きたいだろうと思いますから、その手法の意図は何があったか、その手続をねらったのは何をねらったのかということをちょっとわかりやすく、テレビの前で、皆さんの前でお答えいただきたいのが第一点。
第二点は、きょう採決しないでくださいとお願いした
理由はどういうことかというと、やはり
審議が足らない。もう時間がありませんから、皆さん、同僚がおっしゃったからその言葉に乗って言いますが、ずばり言えば、七月一日の日に五時間の、提案者である
官房長官とのやりとりをしたのです、内閣
委員会は。そしてきょうは二回目なんですよ。しかも、きょう午前中は
連合審査で、文教でやったのですよ。きょう午後、わずか四時間、あなたが来たので延びていますが、
総理大臣に三十分というのは短いと思ったら、やはり一時間かかっていますからありがたいことですが、それを含めてわずかに半日と半日で、あなたがおっしゃる二十
世紀を清算して二十一
世紀に向かおうという、我々の国の旗や歌を、
国旗・
国歌をここで決めちゃおう。それは余りにも、冒頭申し上げたあなたの最初の意図がわからぬと同時に、これだけの
審議の時間では何もできないじゃない。
しかも、あなた、意外なことは、今までの行政省庁の問題だとかいろいろなものに比べてみたら、物すごいペースで地方公聴会が持たれた。いいことですよ。加えて中央公聴会もやった。その次に参考人をと。あ、参考人もやりましょうと、参考人の公述もやってくれた。どんどん内外の声を聞いた。衆議院
議員が、さあ今度は提案者である
官房長官や
総理とやろうと思ったら、きょうで終わりだと言うんだ。これは
審議不足。したがって、
審議が不足だからもっと待ってくれと言ったら、職権でやるというんだよ、この
委員長は。きょうの
会議は職権でやる。それは、職権でもできるらしいから、職権に応じてここへ出てきておるけれ
ども、職権でやってやるというやり方はいかがなものか。これは、同僚
議員の自民党の人もわかるよ。ちょっと無理している。
このことをしっかり、この
二つ、
国民に
説明してもらいたい。そうでないと、これは必ず禍根を残すだろうと思うよ。禍根を残すだろうと思いますから、だから、その点はどうぞひとつ丁寧な御
説明をいただきたいと思います。