○逢沢
委員 自由民主党の逢沢でございます。どうぞよろしく
お願いをいたします。
私は、ちょっと別の角度から
NHKに質問を申し上げる、また
お願いをいたしたいわけであります。
考えてみますと、およそ映像というものがこの世の中に登場して百数十年になるんでしょうか、その映像を通じて、人間というのは随分多くの知識を吸収してきたと思うのですね。また、さまざまな想像力もかき立てられてきた、そのことは間違いありません。
これは想像でありますけれ
ども、写真というものが世の中に登場したとき、恐らく人間というのは相当なショックを受けたんだろうと思うのですけれ
ども、音声、画像が目の前にあらわれたときのその衝撃、ショックというのは、写真のそれとは比べ物にならないほど、恐らく大きなものがあったんだろうというふうに思います。まさに、映像を通じて地球や
世界が見えてきた、そう言っても過言ではありません。
そして、戦後大衆
社会の中にあって、テレビがまさに各家庭に普及をしてきた。テレビを通じて、テレビを見ることによって人間は成長もしてきたと思いますし、また結果において、政治や
社会に大変大きな影響を与えてきたということも事実なんだろうというふうに思うんです。
そういう映像の歴史をずっと展望したとき、この際
NHKにぜひ思い切って頑張ってもらいたいと思うのは、特に映像が登場してからの、つまりこの百数十年の歴史というのは、人類の長い歴史にとってとりわけ大きな百年、二十
世紀だったんだろうと思うのですね。したがって、本格的にこの二十
世紀、この百年というものを検証して、二十一
世紀にどう展望を開いていくか、そういう本格的な
番組にぜひ積極的に取り組んでいただきたい。これだけの優秀な人材を持ち、またこれだけの、まさに今予算の
審議をいたしているわけでありますけれ
ども、予算があるわけでありますので、
世界がびっくりするような、あっと言うような、特集
番組とでもいうのでしょうか、そういうものにぜひ挑戦をいただきたい。
二十
世紀というのは、とにかく人間が空も飛ぶようになったし月にも行けるようになりました。また、十九
世紀までの戦争というのは、兵隊さんと兵隊さんが戦場に行ってチャンバラをしていたわけでありますけれ
ども、とにかく
一般大衆市民を巻き込むような、そういう新しい状況にもなったわけであります。また、
通信ネットワークや衛星を通じれば、
世界じゅうどこにいても瞬時に
情報が手に入るようになった。そんな二十
世紀に人間は何をやってきたのか、それを検証して、だからこそ新しい二十一
世紀というのは人間は何をすべきなのか、積極果敢に、結論が出る問題ばかりでないと思います。思い切った問題提起をぜひしていただきたい。そして、そういう
番組を見ることを通じて
国民が、人間というのは一体何なんだ、我々人間というのは何なんだ、その人間の本質をみずから深めていくような、そういう機会をぜひ
NHKによってつくっていただきたい。
ちょっと大きな命題をお与えするような気持ちもいたすわけでありますが、その二十
世紀をいよいよ終えようとしている、そして新しい
世紀をこれから間もなく迎えるわけでありますから、それだけの大きな展望の中で構想を持っていただきたい。
もう既に、
世紀末に際してあるいは来
世紀を目前にして、いろいろな企画やそういうものがあるんでしょう。あるいは、まさに
考え中のものもあるかもしれません。そういうものをぜひここで紹介をいただきたいというふうに思います。あるいは、こういう
考え方でやりたい、その方向もぜひお示しをいただきたいというふうに思います。