○奥谷
委員 自民党の奥谷通でございます。
多くの
地域で、このたびの六月末の
集中豪雨によりまして人命が失われたことに対して、心よりお悔やみを申し上げる次第でございます。また、そういった
地域から見ますと、私がきょう取り上げました神戸の新湊川の溢水の件につきましては、大きな声で言えるようなことではないかもわかりませんけれ
ども、実は、この新湊川の洗心橋という、今回も溢水した場所でございますけれ
ども、その場所は、昨年の九月にありました台風七号によりましても同じ場所がはんらんをいたしております。
実は、この河川は県管理の河川なんですけれ
ども、いわゆる百一、百年に一回の洪水にも耐え得る川をつくると称しまして、
地元の多くの理解のもとに、長年かかって工事をやっておるところでございます。
昨年のはんらんのときには、十二月に、知事の諮問機関であります新湊川浸水
災害補償
委員会というのができまして、そして結論としては、県と工事者などが
被害額の五割を補償すべきという提言をされ、そして個別に示談交渉が行われ、ちょうど半分ぐらいが示談がまとまっておったようでございます。
また、あと四年半さかのぼりますと、
皆様に大変お世話になりましたあの阪神・淡路大震災で、この湊川
付近、東山商店街あるいはマルシン市場、湊川中央、このあたりが大変な
被害を受けたところでもございまして、やっと何とか復興ができたなというようなところで昨年の
被害に遭い、そしてまた今回、この
集中豪雨によりまして同じ場所が水につかったというような経緯がございます。毎晩
地元の人が集まりまして、今後の対策、あるいは知事に対しての
要望をまとめておるということを聞いておりまして、ぜひともこの場でこういったことをお聞きいただいて、そして今後の対策に生かしていただきたい、このように思うわけでございます。
この場所は神戸有数の商店街でありまして、商品、あるいはクーラーや空調機器等の設備の
被害が非常に多かったということでございます。補償問題は、とかく住居に対しては、前の阪神・淡路大震災で
生活再建支援金というようなものがまとまりまして、いろいろな補償があるわけでございますけれ
ども、こういった商店あるいは仕事の場においては余り補償が今までございません。しかしながら、生活の糧を求める大変大事な場所でもございますので、こういったあたり、昨年と同じところが同じような形で溢水、はんらんをしたというようなことにかんがみまして、今後の補償問題や支援体制に対しても国からのサポートをひとついただきたい、このように思うわけでございます。
それからもう一点、先ほ
ども申しましたように、この河川が、百年に一回の洪水に耐え得る河川改修という鳴り物入りで工事を行っておった、ところが、一年のうちに二回もやってしまったというようなことで、もう笑うに笑えない、笑い話なんですけれ
ども、これからいよいよ本格的な台風シーズンに入ってまいります。とにかく、今後また雨が降るとはんらんするのじゃないかというようなことで、
地元の方も心配で心配で夜も眠れないというようなありさまでございます。ですから、特に、この台風シーズンに備えての緊急的な措置。
それからもう一点は、前々からこの工事は行われておるわけでございますけれ
ども、なぜこのような溢水をしたのかというような
理由を県に聞きますと、この上流部、神戸の北区に当たるわけでございますけれ
ども、その
住宅開発が進みまして保水力が落ちた、このようなことが
理由になります。しかしながら、毎回毎回そのような
理由というのがまかり通るわけではありませんので、それならそれで、百年に一回耐え得るという鳴り物入りでありますから、もう一度この河川を抜本的に見直した計画が必要じゃないかな。でなければ、これぐらいの雨ですぐに溢水するというのは、どうしても
地元の
住民としては納得がいかないということでございますので、それもあわせてお尋ねをしたいと思います。