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田中(眞)
委員 驚かして済みません。
その更生相談所の存在を知らない
福祉施設等が全国にかなりたくさんあります。これは各都道府県最低一カ所というふうなことで、複数配置されている地域もございますけれ
ども、その役割、
機能が、権限を結構持っていて、非常に邪魔をしていて、私の
結論だけ早く言っちゃいますと、これは廃止した方がいいんじゃないか。
厚生省の役所の方が勤める場所ではあるかもしれませんけれ
ども、これから介護保険が導入されましたら、こんなものは必要なくて、もっと現場の
医療施設とかドクターとかあるいはリハビリテーションの
方たちとか、そういう
方たちに補装具とか何かの基準とか手当てをする権限を与えていただきたいというのが私の主張でございます。
その裏づけの資料がありますので、今度はお尋ねしませんから、ここからはどうぞ落ちついてメモをとりながらお聞きいただいて結構なんですけれ
ども、現場の声、苦労とか心の痛みというものが反映しないと、お年寄りや障害者、我々は今現在健常者でいますけれ
ども、その辺で転んだりすればすぐ車いすになって、ここにも一名、
中川さんいらっしゃいますけれ
ども、すぐ車いすになりますし、年をとればあらゆる
意味で体のどこかに障害が出てきますから、障害者と健常者というものの垣根があると私は思わない方がいいというふうに思っています。大体人間の教育はそういうふうにしてスタートしていくべきだろう、共存していくのが当たり前のことですから。裏腹の
関係を特に持っていますが、その一番の苦労とか痛みの
部分が全然反映しない。その障害の一つに更生相談所のようなものがあるなということを
感じております。
補装具の
支給一つをとりましてもすべてに基準があって、基準外の交付も受けられるんですけれ
ども、その場合には手続が極めて煩雑で、交付までに何カ月という時間がかかる。特に個人個人の状態に合わせて物をつくるということができれば一番いいんですけれ
ども、それもなかなか複雑であります。コストの問題ももちろんあります、一人一人につくれば。
靴なんかも、リハシューズなんかも、うちの父の場合もそうでしたけれ
ども、L、M、Sとあって、靴に人間が体をそろえるというような状態でして、これは本当に障害者になってみないとわからないんですけれ
ども、それを称して窮屈窮屈と言うんだということをきのう
厚生省の方も言っておられました。本当に、そういう中で患者は我慢しなきゃいけない、耐えなきゃいけない。不自由さの中で、ああ、こういうものなのかと、なった瞬間に家族もともに
感じるわけです。こういういろいろな基準あるいは基準外にしても、もっとフレキシブルにオープンにして、できるだけ簡単に要望を満たせるように
制度を変えていただきたい。というか、むだなものをやめたら随分すっきりする、邪魔なものが道路にいっぱいあったら全部どけちゃう、そうすることが私は一番早い方法だと思います。
役所仕事は融通がきかないし、石頭で紋切り型で意地が悪いということを我々常々思っていたわけですけれ
ども、これは現場の方からいただいた紙がございまして、例えば、装具の交付とか車いすの問題についてちょっと具体的な話があって、これをぜひ
厚生大臣の耳に入れていただきたいという声がございますので、代読みたいになりますけれ
ども、お話をさせていただきたいと思います。
車いすの交付の基準ですけれ
ども、これは、例えば義肢とか補装具とか座位を保持する装置、そういうものは昭和六十二年から出来高払い
方式になってきている。しかし、車いすは従来の総計
方式であるということで、市場では実に多くのすぐれた附属品等があるにもかかわらず普及対象外であるために障害に適合した車いすを処方しにくいのが実情である。基準外交付の手続というのもありますけれ
ども、先ほど言ったように極めて煩雑であって、そして幾つかの機関で判定をしてもらわなきゃいけなくて、都道府県知事を経て
厚生大臣のところへ行く。
大臣はじかに御存じなくて、多分事務的にだれかが
大臣の判こを押しているんだと思うんですけれ
ども、そういう承認を得ないと交付されないというシステムになっているんですね、現場は。そして、その期間は優に半年を超えてしまうこともある。そうすると、処方するスタッフにいたしましても、ドクターにしろリハビリテーションの人にしても、障害者本人も結局あきらめてしまうというようなことが本当に全国で行われているんです。
こういう実態を
厚生大臣にはぜひ御
理解をいただいて、十分に適合した車いすを使用できるような環境整備を現場の方に御指示いただきたいと思います。細かいミクロの問題については
大臣は一々結構なんですけれ
ども、そういう現場を結構役所の人も知らないでいて、へえということがあるようです。もっとも、これは単純化するということがあってしかるべきだというふうに思います。
それから、補装具の
支給をしてもらう場合ですけれ
ども、これもその手続が非常に複雑なので、簡略にして一元化してもらえないだろうかというような要望がございます。
補装具が
支給される法手続、法
制度というものは、どの
制度も
支給手続は大変複雑であって、その
支給手続が各法
制度によってすべて異なっている。したがって、交付券というものの交付をしてもらうにも二、三カ月もの期間を要するし、そして、補装具の手続の簡略化をどんどんしていかないと障害者はいつまでたっても物が提供されない。特にリハビリテーションやら在宅になった場合、いろいろな困難、段差があったりいろいろするわけですから、そういう不便がある。
それから、日常生活の用具の
給付ですけれ
ども、これについても、
給付の対象品目として挙がっているものがすぐれたものがいっぱいあるんですけれ
ども、それらが
給付の対象品目になかなかならない、なっていない。現場ではこれもこれもと言うんですけれ
ども、役所では何が理由か知らないけれ
どもなかなか許可をしない。危険なものでは決してないわけですね。例えばページをめくる機械でありますとか、先ほど言ったリハビリの靴なんかもそうですが。
私、このリハビリの靴については細川
内閣のときから、
大臣がいっぱいかわられたから忘れちゃいましたけれ
ども、じかに
大臣室にも伺い、
委員会でも質問をしたんですけれ
ども、全然改善されていません。
大臣がかわるたびに申し上げたんですが、こちらが根負けしてしまいまして、こんなことがあってはならないことですから、ツルの一声でぜひこんなことは解決していただきたい。
段差の解消機、階段の昇降機にしましても、今いろいろないいものが出ておりますので、そういうことについて、私は役所がやはり怠慢で、レイジーなんだと思うんですね。健常者だから知らないだけだと思うんですけれ
ども、そういうオファーが現場からあった場合には自分の方から働きかけていくということをやらないと、介護保険が導入されても大変問題が起こると思います。
それから、地域間での格差があるということは、ほかの面でもそうですから繰り返しをいたしません。
以上が再三再四私が歴代
厚生大臣に申し上げていたことで、現場の声にぜひ迅速に対応していただけるように……。これは自己
責任ですし、障害があったり年をとると、本当に困っているわけです。入れ歯だって、
田中眞紀子は口が大きいから、L、M、SのLで、ゴリラのをはめればいいという話じゃないと思います。やはり微
調整もしながらやるのにただでさえ時間がかかるわけですから、一人一人の障害に合ったような補装具を調えるためにどうすればいいか。
ただ、コストの問題につきましては、私が
考えているのは、市町村別に負荷をかけて、そういうものをしっかり地方自治体が面倒を見てくれれば、そういう市町村長さんは再選も再々選もされるでしょうし、そういうことに関心のない人はおっこちる、それもまた市町村長さんの自己
責任だろうというふうに思います。
最後に、これは
内閣全体の問題になりますから、税務当局との
関係もなければお答えしにくいかと思いますが、先ほど来申しましたように、
大臣は大蔵省御出身でいらっしゃいますので、私が大変期待している
厚生大臣ですので、あえてお伺いしたいと思います。
平成十一年度の税制
改正の中で、
厚生省関連のことですからこれは大変重要なんですけれ
ども、
高齢者介護に対する社会全体の支援というものの充実が重要であるということはみんなわかっていることですけれ
ども、民間の介護保険に
加入している人に係る
所得控除はどのようにあるべきだというふうに思っておられるでしょうか。
厚生省は当然
負担は軽減されるべきだというようなお
立場だと思いますけれ
ども、税務当局はそれなりの
考えもおありになると思いますので、
内閣は昨年暮れから引き続き
検討事項であるというふうに言っておりますけれ
ども、
大臣は民間の介護保険の
加入者に対する
所得控除等についてどのようにお
考えでいらっしゃいますか。