○真野政府
委員 お手元の資料、
平成十一年度
厚生省予算案の概要に基づきまして、
平成十一年度
厚生省予算案の概要を御説明申し上げます。
まず、
厚生省所管一般会計予算の規模でございますが、総額で十六兆二千四百七十八億円、対前年度一兆二千四百八十八億円の増、八・三%の
伸びとなっております。また、
厚生省予算の大きな部分を占めます
社会保障関係費につきましては、十五兆六千六百十億円、対前年度一兆二千三百三十億円の増、八・五%の
伸びを確保したところでございます。
一ページ目をお開きください。
平成十一年度の
厚生省予算案は、一ページにございますように、現下の厳しい
経済情勢や
少子・
高齢化の進展等を踏まえ、
社会保障制度の
構造改革を推進し、
国民が安心して暮らせる
社会を実現するという観点に立って編成したところでございます。
続きまして、八つの主要
課題につきまして順次御説明させていただきます。
まず第一に、二ページから三ページにかけまして、
介護保険制度の基盤整備、円滑な施行に関するものでございます。最終年度に当たります新
高齢者保健福祉推進十か年戦略を着実に推進するための予算を確保しております。さらに、
平成十二年度からの
介護保険制度の円滑な施行に向けた
所要の準備経費を確保したところでございます。また、
高齢者の生きがい・健康づくり施策の推進を図ることとしております。
第二に、三ページから五ページにかけまして、
少子化時代に
対応した子育て支援のための施策でございます。緊急
保育対策等五か年事業につきまして、
保育所運営費に係る低年齢児受け入れ枠の大幅な拡大など着実な推進を図りますとともに、多子世帯に配慮した児童手当の所得制限の緩和などの施策を盛り込んでおります。
第三に、五ページから六ページにかけまして、
障害者施策、地域
福祉施策の推進でございます。
障害者の自立と
社会参加を図るための
障害者プランを推進するとともに、地域福祉支援体制の整備などを図ることとしております。
第四に、六ページから七ページにかけまして、健康づくり、疾病
対策でございます。二十一世紀における
国民健康づくり運動、健康日本21の推進や、総合的たばこ
対策の推進を初めとする
生活習慣病対策、新たな
感染症対策の
実施に向けての体制整備、結核
対策、臍帯血移植の推進、エイズ総合
対策などの施策を盛り込んでおります。
第五に、八ページから九ページにかけまして、医薬品、食品や生活環境の
安全性などの確保のための施策でございます。医薬品などの有効性、
安全性確保
対策、食品の
安全性確保
対策などの推進に加え、
ダイオキシン類、内分泌攪乱物質につきまして総合的な
対策を推進することとしております。
また、水道、廃棄物処理施設の整備に関しましては、引き続き効率的、重点的な整備を推進するとともに、
ダイオキシン類の早期削減のため、ごみ焼却施設整備に対する
財政支援の
充実を図ることとしております。
第六に、九ページの
年金制度についてでございます。
平成十一年度の
年金額につきましては、物価による改定を行うこととしております。また、厚生
年金、
国民年金の
保険料、
保険料率につきましては、据え置くこととしております。なお、
平成十一年度におきましては、厚生
年金国庫負担の繰り延べは行わないこととしております。
第七に、十ページの
医療保険制度についてでございます。現下の厳しい
経済情勢にかんがみ、
医療保険制度の抜本
改革までの応急的な措置として、老人保健
制度の対象者からは薬剤一部負担を徴収しないようにするための臨時特例措置を講ずることとしております。
第八に、十ページから十一ページにかけまして、その他の
主要施策でございます。戦傷病者、戦没者遺族に対する援護
対策、原爆被爆者
対策、環境衛生関係営業
対策、厚生科学の振興などにつきまして、引き続き推進することとしております。
以上、主な内容につきまして御説明申し上げましたが、お手元の資料のうち、
厚生省関係の特別会計の予算案、公庫、事業団の事業計画につきましては、説明を省略させていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。