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佐田委員 質問をさせていただきます。
質問に先立ちまして、先ほど
大臣の方からもありましたけれども、さきの
梅雨前線豪雨土砂災害におきまして、不幸にもお亡くなりになりました
方々に心から
哀悼の意を表すると同時に、被災された
方々に対しまして、そしておけがをされた
方々に対しましても、心からお
見舞いを申し上げる次第でございます。
〔
委員長退席、
宮本委員長代理着席〕
先般の
災害を顧みますると、
土石流、地すべり、
がけ崩れ、こういうふうな
災害が非常に
集中をしておる。そして、合計いたしますと、この資料によりますと、
発生箇所が七百五十六カ所でありますけれども、
広島においては三百二十五カ所、こういうふうになっております。
地図等につきましても私は拝見をさせていただきましたけれども、必ずしも大きな
河川だけではなくて、山に入り込むような非常に細い渓谷であるとか、そういうところの
被害も見受けられるわけであります。むしろ逆に、そういうところに水が浸透していって
地盤が緩んでくる。
先ほど
大臣の方からもありましたように、
危険区域への
住宅の
立地等の
事前抑制、これは要するに危険なところには
住宅はつくるべきではないという話でありますけれども、当初はそれほど危険ではないように見えるのであろうと思います。そういう中において、例えば小さな
河川も、
河川改修をしていったり、そういうところでだんだん
地盤が緩んでくる、こういうことになってくるのであろうと思っております。
そういうことを
考えますと、しっかりとした
防災をやっていくということが一番大事なんじゃないかと思っております。
きょうは
大臣がおられますので、ぜひ、これは
質問通告しておりませんから要望としてお願い申し上げたいのでありますけれども、ずっと
地方分権推進委員会で、一次
勧告、二次
勧告、三次
勧告、四次
勧告と、四次
勧告にのっとってあらゆる法案がつくられました。そして今度、去年の、
平成十年の暮れに第五次
勧告がなされました。その中には、要するに、
直轄と
地方に移管するものについての区分というものを早く決めなさい、こういうふうなことを指示されておるわけであります。
しかしながら、今申し上げましたとおり、要するに
地方分権、これは
地方分権を決して否定するものではありませんけれども、やはり
人命にかかわること、これは特に我々は、
災害が起こったらやる、そういうことではなくて、
災害が起こる前に
防止をしていく、こういうことが一番重要なんじゃないか。
そういうことを
考えますと、例えばこの
地方分権は、はっきり申し上げまして、当初は例の
財政構造改革の前から始まっていて、
時代がだんだん変わってきておるわけであります。そういう中においてもずっと来て、第五次
勧告、そして
地方へ移管する。
今の現状を見ると、うちの方にも
利根川という川がありますけれども、やはり
災害が起きやすいというのは、それからもっと支流に、奥に入ったところの山合いのところで
土石流や鉄砲水が
発生するという
可能性が非常に高いわけでありますから、決してそこを、
直轄とここは
直轄じゃありませんという区別はまずできません、はっきり言って。こういうことを
考えますと、安易にこの
勧告が
閣議決定されますと、そのままずっといってしまいますから、その辺につきましては
大臣も、心優しい、そして
地域に優しい
大臣でありますから、この辺のところをよく御理解いただきたい。
それで、かつこの中には、第五次
勧告の中には
道路があるわけですけれども、
道路と
河川というのは、
日本の地形の中では区別できないのです。なぜかというと、要するに中
山間地域が
日本の場合は多いわけですね、山が非常に多いわけですから。
外国人から言わせると、例えばうちの
利根川も、あれは川じゃなくて滝だ、こういうふうに言うぐらい急なわけでありまして、そういうことを
考えますと、川の横には必ず
道路があるのです。
ですから、
河川がおかしくなってくると
道路もやはり傷んでくるわけでありますから、この辺のことも含めてしっかりと、
人命にかかわることはそう安易に、
勧告されたから、ではすぐ
閣議決定しましょうというのではなくて、まず
人命を
考えて
防災を
考えていく、これをまず
基本に
考えていただきたい、かように思うわけであります。
と同時に、最近、私の方は山の
地域でありますけれども、本当に
砂防堰堤であるとか、
防災のための、また治水のための、そういう
施設を大変つくっていただいております。特にこれは、私も昔
技術者でありましたけれども、ただ水が流れるというのは大したことないのです、はっきり言って。水だけではなくて、水の中に
流木が含まれたり、そして泥水になったり、
土砂が入ったりすると、数倍の力になるのですね。
こういうことに対して
建設省は、例えば今回の場合は
流木の話を聞いておるのでありますけれども、この辺の
対応についてどういうふうな
対応をとられているか、ちょっとお聞きしたいのですけれども。