○伊藤(茂)
委員 御紋章のことを申し上げましたが、どっちがいいか悪いかということをいきなり断定しようというまでには私の気持ちは煮詰まっておりません。ただ、何らかの経過と
考えがあって続いているということだろうと思います。
私みたいに戦中派の最後の方からいたしますと、大体、菊の御紋章というのは、子供のときには戦艦「大和」などの船にくっついているという印象から始まってさまざまの連想がございます。
政府の御
説明でも二十一世紀を目前にしてよくよく
考えてということですから、やはりいろいろな
意味で
議論があり問題提起もあり、そして、余りせっかちでなく、こういうことについての次の世代まで含めた
国民のコンセンサスが形成されるということが、本当の
意味でのナショナルシンボルあるいはその
背景となるナショナルアイデンティティーをみんなが
考える、大事なことではないだろうかという気持ちもいたします。
こういう話というのは、国会の
議論でも国内的な
議論にどうしてもなるわけでありますけれども、やはり世界の中で大きなポジションを占める
日本でありますし、また、ナショナルシンボルとかナショナルアイデンティティーというものは世界の中で多く
理解をされるということが必要ではないだろうかというふうに思いまして、短い時間の質問でこんなことの決着をつけようとまでは無理なことでございますけれども、やはりそういう視点でじっくりと、また次の時代のナショナルシンボルをどう
考えるのかという
議論が
国民的に起きることが望ましいというふうに思います。
何となく菊の御紋章は、パスポートにもございますし、自民党の党章、旗にもあるという
発言がございましたが、私は、よく
考えるということを提起していきたいというふうに思います。
それから、先ほどの君が代ということの翻訳の言葉も、直訳すればエンペラーズカントリーになるのでしょうが、お
考えになった
一つの表現ということでしょうが、それが本当に
我が国のイメージ、二十一世紀時代の
日本のイメージなんだろうかということも感ずることだけ申し上げさせていただきます。
もう時間がございませんから、もう
一つだけ伺いますが、同僚議員から、
沖縄の問題、
普天間移転の問題がございました。私どもも与党の一員でございました当時に
SACOの
合意がございまして、また、これが早く実現されるように私も願っております。
ただ、
政府の御
説明、あるいは
クリントン大統領など
アメリカ側の
発言、また
外務大臣の先ほどの御答弁などを伺っておりますと、
SACOは
SACO、
サミットは
サミット、それぞれというふうな印象で受け取れまして、では一体どういうめど、めどなしなのか、何らかのめどを持ってやるのか。
沖縄の別のケースでもございましたが、話題はあったが延々と何年も延びているということもございますが、めどなし
状態でいくのか、どこかでめどをつけて決断をするのかということが全然ないのでは、それぞれだけではやはりちょっと
理解がいかないわけでございます。
私も、
沖縄サミット、
沖縄で
サミットが開かれる、
小渕総理などの決断で決まったという大変大きな出来事ですから、やはり
沖縄の将来も含め、アジアの今日の
一つの象徴の場所でございますから、
首脳がその場所に集まる
機会にその
現実をごらんいただき、そして、そこからどういう展望を持つのかということが非常に大事なことではないか。また、そういう
メッセージを主催国として、また主催される
総理として提供するような
準備をなさるということが見識ある
努力ではないだろうかというふうに思うわけであります。
さらに、この問題につきましては、私どもも早く一遍ぜひ岩国の最近拡張している
状況を見たい。海兵隊の移転の
一つの場所というふうに世上扱われているところもございます。先般、NIRAの何か勉強会の提言で、苫東というのですか、苫小牧などの提案もあり、それから、
沖縄県民、知事はかわりましても県内移転あるいは国内移転ではない形での海兵隊の移転というものがあるべきではないかということもいろいろと
意見が出されているということもございます。それらを含めた御
見解というものをどうお
考えになるのか。
何か
サミットは
サミット、
SACOは
SACO、それぞれ
成功に
努力しますだけでは、
沖縄で
開催をされるということを決断した
政府への
期待、ちょっと物足りないんじゃないだろうかという気がするのですが、いかがでしょう。