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渡辺(具)
委員 私の考えるところでは、私は、
運輸大臣として十分なる御決意とお考えを伺うことができたというふうに思っております。
それで、
技術的な解明はこれからになるわけでございますけれども、とりあえず、当面、これからの
検討ということのためにも、今のところ、どういうことを
技術的に
検討されているかということをお伺いしたいというふうに思います。
私は、先ほども申し上げたように、今回の
事故が
技術的に考えても深刻だったかどうかというあたりが肝心だと思うんです。つまり、その
原因を追求してみると、今後も起こり得る
事故なのかどうか、そのあたりが私は大変大切ではないかというふうに思うんです。
技術的にも深刻であったかどうかというのは、
トンネルの本体構造に対して影響のあるような剥離
事故であったかどうか、本体に予期しない力が加わっていたとか、そういうことによる
事故であったかどうかということが、まず第一だろうというふうに思います。それは私ももう改めてお伺いしませんけれども、新聞なんかにも書かれておりましたとおり、私も
現場を見せていただきましたけれども、あの程度の剥離と言ったら申しわけないんですけれども、あれでは本体に力が加わったというような形跡はないというふうに私は思います。
それから二番目は、
施工不良であったかどうかということでありますが、私もかつて工事をした者として考えると、あれだけの量を急いで工事をしたという中では、
コンクリートの打ち継ぎ目に多少タイムラグが出てくるのはやはり免れ得ないかなというふうに思うわけです。多少そういう、後で考えれば十分じゃなかった面があるかもしれない。
ただ、打ち継ぎに多少時間があったとしたら、私は、それなりの処置をやはりすべきだった、その辺がちゃんとできただろうか。一層目が終わったとき、あるところで終わったとき、ブリージングが出てレイタンスなんかがかなり残ってくる
可能性があるんだけれども、その辺をちゃんと除去して、おくれたらおくれたなりの処置をしながら打ち継ぎを行われたかどうかというふうに思うんですね。
しかも、もう一つ、海砂を使ったということが新聞にも出ております。私は、あれは無筋
コンクリートだから、そういう面ではその問題はないかなというふうに思っていたんですけれども、ただ、
コールドジョイントの関係でいえば、もしも海砂が使われていたとしたら、
コールドジョイントというのはやはり生じやすかったんではないか、普通の場合よりは
コールドジョイントになりやすかったんじゃないかというふうに思うんです。そこが一つ。
それから、今回の剥離は
コールドジョイントは水平方向に入っていて、それだけじゃ落ちないことはだれでもわかる。鉛直方向に
不連続面があったはずだと思うんですね。
不連続面があったことが
事故の
原因だというふうに、これまでの
質疑を聞いておりますと言われておりますけれども、私は、その
不連続面がなぜ生じたかというのが
原因であって、
不連続面は結果であるというふうに思うんです。その
不連続面が起こる
原因の一つとして考えられるのは、型枠を外すのがタイミングがよかったかどうか、少し早過ぎたんじゃないか、あるいは、型枠を外すときにちょっと引きつれを起こしたんじゃないか、それによって鉛直方向の
不連続面が簡単に入ります。そういうことを私としては今のところ大変
心配をするわけですけれども、その辺、どういうふうにお考えになっているでしょうか。