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1998-12-08 第144回国会 参議院 財政・金融委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十年十二月八日(火曜日) 正午開会
—————————————
委員氏名
委員長
勝木
健司
君 理 事
石川
弘君 理 事
金田
勝年
君 理 事
伊藤
基隆
君 理 事
益田
洋介
君 理 事
池田
幹幸
君
岩井
國臣
君
片山虎之助
君
西田
吉宏
君
服部三男雄
君 林
芳正
君
日出
英輔
君
平田
耕一
君
浅尾慶一郎
君
広中和歌子
君
峰崎
直樹
君
浜田卓二郎
君
笠井
亮君
三重野栄子
君
星野
朋市君
菅川
健二
君
—————————————
委員
の
異動
十一月二十七日
辞任
補欠選任
石川
弘君
鴻池
祥肇
君 十一月三十日
辞任
補欠選任
鴻池
祥肇
君
石川
弘君
服部三男雄
君
石渡
清元
君 十二月二日
辞任
補欠選任
峰崎
直樹
君
齋藤
勁君
益田
洋介
君 続
訓弘
君 十二月三日
辞任
補欠選任
齋藤
勁君
峰崎
直樹
君 続
訓弘
君
益田
洋介
君
—————————————
出席者
は左のとおり。
委員長
勝木
健司
君 理 事
石渡
清元
君
金田
勝年
君
伊藤
基隆
君
益田
洋介
君
池田
幹幸
君 委 員
石川
弘君
岩井
國臣
君
西田
吉宏
君 林
芳正
君
日出
英輔
君
平田
耕一
君
浅尾慶一郎
君
広中和歌子
君
峰崎
直樹
君
浜田卓二郎
君
笠井
亮君
三重野栄子
君
星野
朋市君
菅川
健二
君
衆議院議員
発 議 者
大野
功統
君
政府委員
北海道開発庁総
務監理官
斎藤 徹郎君
沖縄開発庁総務
局長 玉城 一夫君
大蔵大臣官房長
溝口善兵衛
君
事務局側
常任委員会専門
員 吉田
成宣
君
—————————————
本日の会議に付した案件 ○
理事補欠選任
の件 ○
国政調査
に関する件 ○
日本開発銀行法等
の一部を改正する
法律案
(衆
議院提出
) ○
財政
及び
金融等
に関する
調査
(
派遣委員
の
報告
)
—————————————
勝木健司
1
○
委員長
(
勝木健司
君) ただいまから
財政
・
金融委員会
を開会いたします。 まず、
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 去る十一月三十日、
服部三男雄
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
石渡清元
君が
選任
されました。
—————————————
勝木健司
2
○
委員長
(
勝木健司
君) 次に、
理事
の
補欠選任
についてお諮りをいたします。
委員
の
異動
に伴い現在
理事
が二名欠員となっておりますので、その
補欠選任
を行いたいと存じます。
理事
の
選任
につきましては、先例によりまして、
委員長
の指名に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
勝木健司
3
○
委員長
(
勝木健司
君) 御
異議
ないと認めます。 それでは、
理事
に
石渡清元
君及び
益田洋介
君を指名いたします。
—————————————
勝木健司
4
○
委員長
(
勝木健司
君) 次に、
国政調査
に関する件についてお諮りいたします。 本
委員会
は、
今期国会
におきましても、
財政
及び
金融等
に関する
調査
を行いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
勝木健司
5
○
委員長
(
勝木健司
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————
勝木健司
6
○
委員長
(
勝木健司
君)
日本開発銀行法等
の一部を改正する
法律案
を
議題
といたします。
発議者衆議院議員大野功統
君から
趣旨説明
を聴取いたします。
大野功統
君。
大野功統
7
○
衆議院議員
(
大野功統
君) ただいま
議題
となりました
日本開発銀行法等
の一部を改正する
法律案
につきまして、
提案者
を
代表
して、
提案
の
理由
及びその
内容
を御
説明
申し上げます。 私を初めとする
提案者
は、
金融機関
のいわゆる貸し渋り等による
信用収縮
を防ぎ、
中堅企業等
に対する
信用供与
を確保することが現下の
経済情勢
から重要であると考え、
日本開発銀行
、
北海道東北開発公庫
及び
沖縄振興開発金融公庫
の機能を適切に活用できるよう、
時限的措置
として
所要
の
法的措置
を講ずることとし、本
法律案
を提出することとした次第であります。 以下、この
法律案
の
内容
につきまして御
説明
を申し上げます。 第一に、
企業
の
資金需要
に機動的に対応すべく
長期運転資金
の
融資等
を本格化することといたしております。 第二に、今後見込まれる
社債
の
大量償還
に適切に対応できるよう、
社債償還資金
の
融資等
ができることとしております。 第三に、
北海道東北開発公庫
及び
沖縄振興開発金融公庫
について、
転貸資金
の貸し付けを可能とすることとしております。 また、その他
所要
の
法律措置
を図ることといたします。 本
法律案
は、喫緊の課題である
中堅企業等
に対する
信用供与
を確保するための
緊急措置
であり、速やかに成立することがぜひとも必要であります。 以上がこの
法律案
の
提案理由
及びその
内容
であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
勝木健司
8
○
委員長
(
勝木健司
君) 以上で
本案
の
趣旨説明
の聴取は終わりました。
本案
に対する質疑は後日に譲ることといたします。
—————————————
勝木健司
9
○
委員長
(
勝木健司
君) 次に、
財政
及び
金融等
に関する
調査
を
議題
といたします。 先般本
委員会
が行いました
委員派遣
につきまして、
派遣委員
の
報告
を聴取いたします。
伊藤基隆
君。
伊藤基隆
10
○
伊藤基隆
君
委員派遣
について、その
概要
を御
報告
申し上げます。 今回の
委員派遣
は、去る十一月十九日、二十日の二日間、
熊本
県及び
福岡
県に参りました。
派遣委員
は、
勝木委員長
、
石川理事
、
金田理事
、
益田理事
、
池田理事
、
岩井委員
、
浅尾委員
、
星野委員
、
菅川委員
及び私、
伊藤
の十名であります。
派遣地
におきましては、
九州財務局
、
熊本国税局
、
熊本国税不服審判所
、
長崎税関
、
九州郵政局
、
九州郵政監察局
、
熊本貯金事務センター
、
福岡財務支局
、
福岡国税局
、
福岡国税不服審判所
、
門司税関
からそれぞれ
管内
の
概況説明
を聴取するとともに、
福岡
県において
地元金融機関
及び
経済界
の
代表
との
意見交換
を行ったほか、
地場産業
を視察してまいりました。 以下、
調査
の
概要
について申し上げます。 まず、
九州財務局
及び
福岡財務支局管内
の
経済状況等
についてであります。
九州財務局
の
管轄区域
は、
熊本
県、
大分
県、
鹿児島
県及び
宮崎
県の
南九州
四県でありますが、
管内
の総
生産
は十七兆九千二十五億円で
全国
の三・七%となっております。
産業構造
の
特徴
としては、第一次
産業
の
割合
が
全国
に比べ高く、中でも畜産のウエートが高い反面、第二次
産業
の
割合
が低く、また
管内
の県民総支出に占める
公的資本形成
の
割合
が高いなど、
公共事業
に対する
依存度
が高くなっております。 最近における
経済動向
としては、
電気機械
を中心とした
国内需要
の
低迷
や東南アジアへの
輸出
の
減少等
により、
生産活動
が
低下傾向
をたどる中、
有効求人倍率
も引き続き
全国
を下回る
水準
にあるなど、一段と
停滞色
を強めてきております。また、
金融面
においては、
都市銀行
を初めいずれの業態においても
全国水準
に比べ貸
出金残高
の
伸び
が大きいか
減少幅
が小幅にとどまっているのが
特徴
となっており、
全国
で言われるほどの大きな貸し渋りの
状況
にはないとのことであります。 次に、
福岡財務支局
の
管轄区域
は、
福岡
県、
佐賀
県、
長崎
県の
北九州
三県でありますが、
管内
の総
生産
は二十四兆四千六百億円で
全国
の五%となっております。
産業構造
の
特徴
としては、
福岡
県では鉄鋼、自動車、商業、
金融
が集積し、
佐賀
県では農業の
比率
が高く、
長崎
県では造船、重
機械
のほか観光も
一定
の比重を占めております。 最近の
経済動向
としては、
先行き見通し難
から、
個人消費
、
住宅投資
などが低調である中で、
大手企業
でも
雇用調整
が行われるなど、
雇用情勢
は非常に厳しい
状況
にありますが、このような中で、
欧米向け輸出
は好調で、
公共投資
も
一定
の
伸び
を示しております。また、
金融面
においては、三月期に
償却引き当て
を積極的に行った
金融機関
で一部
赤字決算
となったほかは総じて
健全経営
となっております。 次に、
税務行政
についてであります。 まず、
熊本国税局
の
管轄区域
は
南九州
四県でありますが、
平成
九年度の
国税徴収決定済み額
は一兆二千五百億円で、
全国シェア
は二・一%となっております。とりわけ
法人税
は、納税が
本店所在地
となるために、
管内
に工場が集積している割には
法人税
の
シェア
が
全国
と比べ低くなっているのが
特徴
となっております。一方、
熊本国税局管内
の
平成
九年度の
国税不服審査請求
の
発生件数
は八十二件、前年度からの
繰り越し
が百三十五件あり、このうち百三十三件を
処理
し、八十四件が未
処理
となっております。 次に、
福岡国税局
の
管轄区域
は
北九州
三県でありますが、
平成
九年度の
国税徴収決定済み額
は二兆十四億円で、
全国シェア
は三・四%となっております。これを
税目別
に見ますと、
景気低迷
の影響で各
税目
が総じて前年比を下回っております。一方、
福岡国税局管内
の
平成
九年度の
国税不服審査請求
の
発生件数
は百三十九件、前年度からの
繰り越し
が百三十三件あり、このうち百二十六件を
処理
し、百四十六件が未
処理
となっております。 次に、
税関行政
についてであります。 まず、
長崎税関
は、
壱岐
、
対馬
を除く
長崎
県、
佐賀
県及び
福岡
県の
有明海側
、
熊本
県、
鹿児島
県の
九州西
半分の五県を管轄しております。これらの
地域
は、地理的にも
社会
悪
物品
の積み出し地となっている中国、
台湾等
と近いことから、過去幾度となく
密輸入事件
が発生しておりますが、本年三月にも
熊本
県水俣港で大麻約十九キログラムを摘発しております。
管内
の
貿易額
は、
輸入額
が過去五年間で徐々に増加しているのに対し、
輸出額
は横ばいの
状態
となっています。また、
貿易構造
の
特徴
としては、
輸入
では原粗油が全体の五〇%を占めている反面、
輸出
では船舶が五〇%以上を占めております。 次に、
門司税関
は、
福岡
県及び
佐賀
県のうち
有明海側
を除く
地域
、山口県、
大分
県、
宮崎
県の三県、
長崎
県のうち
壱岐
、
対馬
を管轄しております。最近の主な
社会
悪
物品
の
摘発例
としては、本年十月に
下関税関支署
において
韓国ウォン
四万七千七百二十枚を、同じく五月に
福岡空港支署
においてヘロイン千三百八十三グラムを摘発しております。また、
管内
の
貿易額
は
平成
九年度で
輸出
入とも増加しておりますが、特に
アジア貿易
の占める
割合
が高いのが
特徴
となっております。 次に、
熊本貯金事務センター
で聴取した
概況説明
の
内容
について簡単に申し上げます。 まず、
九州郵政局
からは、
九州
は
過疎地
が多く、
高齢化
が進展し、
インフラ整備
がおくれ、災害も多い中で、
郵便局
として可能な限り積極的な支援を行っていること、また過去五年間の
郵便貯金残高
及び
簡易保険保有契約件数
がともに
全国シェア
一〇%で推移していること等の
説明
がありました。 次に、
九州郵政監察局
からは、
郵政監察
の
業務
として
郵政業務
に対する
犯罪
の捜査、考査、
調査
及び
防犯対策
を行っているが、
九州管内
における
郵政犯罪
の
発生状況
としては、通帳の詐取やキャッシュカードの窃取など
貯金関連
の
事件
が全体の八五%を占めている等の
説明
がありました。 さらに、
熊本貯金事務センター
からは、
熊本
県、
大分
県、
宮崎県内
の千二百九十三局の
郵便局
を受け持っているが、
郵便局
で取り扱った
各種書類
の検査、
入力処理等
の集中・
効率化
を図るとともに、
九州郵政局
と連携して
九州
全体の
お客様サービス
の向上に努めている等の
説明
がありました。 次に、
福岡
県における
地元金融機関
及び
経済界
との
意見交換
におきましては、
地方銀行
、第二
地方銀行
及び
経済
四
団体
の各
代表
七名にお集まりいただき、
景気低迷下
における
中小企業金融
のあり方、
福岡県内
の
景気動向
、
雇用情勢等
について発言がありました。 具体的には、主として
自己資本比率
の乏しい
マネーセンターバンク
の貸し渋りの
状況
の中で
地元金融機関
は
中小企業金融
の
円滑化
に努力していること、
経済
の
緊急事態
の中で
信用保証協会
の
保証
は貸し渋りの
対策
として大きな効果をあらわしていること、比較的堅調と見られていた
九州経済
も昨年夏以降から急速に悪化し、
中小企業
の
経営
が一段と厳しい
状況
に置かれていること、中でも
景況感
のDIが六期連続してマイナスとなるほか、
雇用情勢
も
全国水準
以下の
状態
が続いていること、統廃合が問題となっている
福岡財務支局
の存続と実効ある
緊急経済対策
の早急な実施について強い要望などが述べられた後、
派遣委員
との間で活発な
意見交換
が行われました。 最後に、
視察先
について簡単に紹介いたしますと、
東肥醸造株式会社
は戦時中に姿を消した
熊本特産
の酒「
赤酒
」の製造をいち早く復活させた
企業
であり、また
株式会社ふくや
はスケトウダラの卵を「明太子」と命名し初めて商品化した
企業
であります。 以上、概略を申し述べましたが、今回の
派遣
におきまして
調査
に御協力をいただきました
関係行政機関
、
団体
及び
事業所
の方々に対しまして、この席をおかりしまして厚く御礼を申し上げ、
派遣報告
を終わります。
勝木健司
11
○
委員長
(
勝木健司
君) 以上をもって
派遣委員
の
報告
は終了いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十三分散会
—————
・
—————