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五島委員 この問題については、リース会社に対する不信感、ひいてはそれぞれのリース会社の関連する銀行に対する不信感という問題にまで発展しかねない
状況にあり、そしてこの不公平感というのはもう膨大なものです。Aの医療
機関においては、一億数千万のMRがリースにかかっていたから新しいMRにかえることができた。Bというところは、それに入っていなかったために、MRを入れるとしたら二倍のリース料を払わないといけない、これはできないよと。そうすると、ほかのものも全部含めて、これは大変なことなのでというふうな話。隣と比較してのこの不公平感というのは、こういう
災害が起こった後においては非常に問題になってくる内容です。
この点について、既に起こったことに対する処置の問題も含めて、よろしく御指導いただきたいということをお願いして、次の問題に行きたいと思います。
いま
一つの問題は、
災害が
発生したときに、
災害弱者という問題が非常に明らかとなってまいります。今回も、私
どもが
関係しております老人
施設におきましても、
道路から一メーター二十高いところに建っている建物で一メーター四十ぐらいの床上浸水がございました。これは
施設でございますので、二階以上のところにお年寄りを入れて異常なくやったわけですが、
道路からいいますと、二メーター六十ぐらいの浸水があったわけでございます。決して、そこが一番ひどかったというわけではありません。言いかえれば、その
地域の住宅地全体がほとんど軒並み一階は水没という状態にあったわけでございます。
そういう
状況の中において、救急隊が必死になって救援活動を行いました。ところが、救急隊が救援活動を開始するときに、例えば障害者の家、あるいは老人単身世帯、あるいはお年寄りだけの夫婦世帯はどこなのかという情報が、
災害が
発生した段階においてすぐわからないわけです。通常は、民生
委員さんとか介護
支援センターとか、そういうところがそういう情報を握っています。しかし、こうした突発的な大きな
災害が起こりますと、民生
委員さんたちの家も水につかってしまっているわけです。とてもその水の中、汚水の中を訪問して、どうなっているかを確認などできる
状況にありません。一体どこにそういう
災害弱者がおられるのかという情報が、全く掌握できない。これはやはり大変な問題を生み出しました。
我々が直接
関係した中においても、大体水害
発生後二十時間ぐらいたって、ようやくそうした障害者や高齢者のところに介護
支援センター等の職員の協力を得て次々とたどり着けた。水の中に一昼夜近くつかっておられて、これはすぐに入院
施設に入れないといけないというようなお年寄りがたくさん出てまいりました。言いかえれば、高齢者が水の中で一昼夜そのまま放置された、せざるを得なかったというふうな
状況が生まれました。
問題はそれだけにとどまりません。
今度は、老人単身世帯あるいは老人夫婦世帯のお家において、御本人はそういう形で
施設にお移しして
対応できたわけですが、その後の
災害復旧に関して、連合高知な
どもボランティアを呼びかけて、膨大なボランティアの皆さん方の協力もあり、市やあるいは自衛隊の職員の協力もありまして、
災害復旧に取りかかったわけでございます。畳は全部捨てる、冷蔵庫は機械ごと全部捨てる、布団や何かも全部捨てるという形で、膨大なごみが出てまいりました。一応そういう形で行いながら、消毒あるいは洗浄を行って、各家については水害
発生から一週間ぐらいで大体片づいていくわけです。
ところが、そこで独居のお年寄りが水につかって肺炎を起こされた。
施設に入所された。その家については、だれもそこの家に入って私有財産である冷蔵庫の中身や水にぬれたままの布団を、あるいは畳を捨てるわけにいかないわけです。したがって、
災害復旧がそういう
災害弱者のお宅においては大変おくれてしまう。そして、おくれた上、そのお年寄りが元気になられて帰ってきたときに、自分の家だけが全くそのまま放置されている、もうボランティアも引き揚げていないという
状況の中で、大変困惑いたしました。
こうした
災害弱者の存在、その救援、復旧
支援ということについて、どのようなことをお考えになっておられるのか。あるいは、そうした高齢者や障害者の情報を、救援活動を行う例えば消防とか警察とかいうようなところにどのように情報提供して
対応しておられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。