○森本晃司君 公明の森本でございます。
一時から始まって二時間半たっておりまして、海老沢会長を初め多くの
参考人の皆さんに長時間お座りいただいているところでございます。私がもし主宰するのであれば、この辺でNHKのラジオ体操でも始めてみんなリラックスした方がより
充実したことができるのではないだろうか、そんなことも先ほど来思い続けているところでございます。大変御苦労さまでございます。
質問に入る前に、どうぞそういう意味でラジオ体操の時間だと思ってリラックスして聞いていただきたいと思うわけでございます。
NHK
公共放送は、よい番組を全国民にあまねく提供する、これはNHKの持っている大変な使命だと私は思っております。私の少年時代、私はNHKのラジオによって育てていただいたと今も感謝しております。私が人の前で話すようなことになったのも、その少年時代のNHKのラジオのおかげだと思っているんです。
この間、NHKの職員の方とお話しする機会がございまして、私の小さいときは、ほかに何の楽しみもない、河原やいろんなところで遊ぶだけが唯一の楽しみだった時間、だけれども日曜日の十時十五分になると必ず家に帰ってラジオにしがみついたんです。そのときに流れてくるのは、「子供のための話」というのがいつも流れていました。いまだそのテーマソングもしっかりと覚えておりまして、「子供のためのお話を ラジオは次に報ずるよ 遠い世界へ連れていく 夢のお国へ連れていく」という、本当は歌いたいんですけれども、
委員会で歌うとまた何をやるんだということにもなりますので節はっけませんが、鮮明に覚えているんです。そこで「耳なし芳一」とかというのがラジオでずっと
放送された。
この間、NHKの方に、そんな番組があっていまだ忘れることができないんだ、そのテーマミュージックはないかなと言ったら、調べていただきました。そうしたら、昭和二十四年に
放送開始されているということ、それから作詞家と作曲家も調べていただきました。残念ながら、作曲家の方はお亡くなりになったようでございまして、連絡が十分にとれなかったのでその曲は手に入れることができないんです。
それで、昭和二十四年ですから、私が七つのときです。三つ子の魂百まで忘れずということがありますけれども、七つのときに聞いたNHKのそのラジオ番組は、五十六になっても忘れていない。芳賀理事は十五年生まれだからちょうど同じような
世代で、恐らく芳賀理事も聞かれたんじゃないかなと思うんですが、それほど
公共放送というのが少年に与える影響というのは物すごく大きいですね。
それから、夏休みに入りますと、ラジオ体操をNHKはやっている。印鑑をもらうのも一つの楽しみだったけれども、朝早く村の広場に集まってみんなで体操をして、今日のこの激しい政界の波に耐えることのできる体はNHKのラジオ体操によってできたものだと私は思っています。同時に、そこで集まったメンバーのお兄ちゃんやあるいはおばちゃんたちと一緒に体操をして、終わった後コミュニケーションを図る場になった。そういうこともNHKは提供されていた。あの戦後の、
日本の国がみんなどうしようかと思う時代に、私は子供に夢と希望を与えてくれたのではないかな、今もずっとそのことを思っています。
少年少女プロジェクトがあるという話、先ほど
山本一太さんの
質問のときにそういう御回答もいただいたようでございますけれども、私は、どうぞ少年少女に向かっていい番組が提供いただけるように、それから同時に、デジタルとか、あるいはBS
放送、CSとか、ハイビジョンだとかいろんな話が出てきますが、基本はやっぱりラジオの中にあるんではないかなという気もするんです。ともすれば、デジタルの方の
議論が、また私もこの後やるんですが、そういった意味で、先ほど会長もラジオ
放送は大事にしていくとおっしゃっていただきましたが、どうぞその点も、どんどん
デジタル化が進めば進むほど一方でラジオ
放送も大事にしていただきたい、よき番組を提供いただきたい。
ゆうべ、私は寝ようかなと思いつつも十一時四十五分からNHKの「トンボになりたかった少年」という番組がありまして、あれを見ながら感動しましたね。もうずっと私は最後まで見ていまして、僕が子供だったらあんな夢を自分はかなえたいなという気持ちになる非常にいい番組だったと私は痛感しています。
それから、八月八日の「原爆の詩十二編」、吉永小百合さんが朗読されましたね。これも私はすばらしいものであった。映像が発達すればするほど、映像の持つ操作というのもあるんですが、同時にいろんなことを自分が想像できる、そういった番組もこれから大いに御提供いただいて、いろいろと今番組の質の問題が問われておりますが、NHKはどうぞよき番組を提供し続けていただきたいと思うんです。
リラックスして聞いていただいていたんですが、だから難しいお答えは要りません。ちょっと所感を会長の方から。