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佐藤道夫君 何かこれから
検討をいたしましてというふうに聞こえたのでありまするけれ
ども、もう少し迅速にかつ勇気を持って、物事をシロかクロか、
国民というかこの国会も結論を待っておるわけでありますから、きちっとした
報告を、少なくともこの四社の分、これは我々が好んで取り上げているのじゃなくて、あなた方の方からこの四社にも同じような問題がありましたよというものですから、じゃ犯罪の成否その他の
関係はどうなるんだということを聞いているだけなんですから、余計な問題を掘り起こしているわけでも何でもないのでありまして、これについてはきちっとやはり速やかに
報告してもらいたいという気がいたします。
それから次は、やはり
防衛庁の今回の問題に
関連して、シビリアンコントロール、文民統制の問題を取り上げたいと思うのであります。
まず、九三年に
日本工機の過剰請求が発覚をして、実は当時の畠山次官が断固として告訴しろということで大変お怒りになったということがありました。それから翌年、
東洋通信機の過剰請求が発覚いたしまして、何か新聞によると、次官に上げるとうるさいことを言われるから内々で済まそうやとか言ったんだという話もありますけれ
ども、事の真偽はわかりません。そして九四年の正月ごろに
東洋通信機の問題で減額を決定した。それから九五年の五月に、今度は
ニコー電子とか藤倉航装とかの過剰請求が発覚して云々と。
この
関係が私不思議でしょうがないのは、一切
長官に
報告されていないようなんですね。一体、
防衛庁長官というのは存在しないんだとしか思えないわけであります。これはたかだか千万、二千万の金のインチキがあったとかそういう問題じゃないんですよ。
防衛庁の存在にかかわるような大きな、
金額的にいきましても何十億、そういう単位の話なのであります。もう即座にこの問題は
長官のところに
報告を上げまして、どういたしましょうかと。
そこから先は私は政治
判断だろうと思うのでありまして、それはもうけしからぬ、告発をしろ、それからあの業者とは一切
取引をするなという
一つの
判断もありましょう。少なくとも水増し請求の全額を
返還させろ、
国民に対して申しわけないというのも政治の
判断だろうと思います。最低の場合には話し合いでぼちぼち解決するかと、これだってやっぱり
一つの政治
判断があろうかと思いますけれ
ども、そういう結論を出すのは政治でありましょう。
シビリアンコントロールと言いましたけれ
ども、
国民統制と言ってもいいと思うんですよ。
国民は国会を通じて、国会は内閣を通じて、内閣総理大臣は
防衛庁長官を通じて
防衛庁をコントロールする、それがシビリアンコントロールなんだろうと。何もあそこの国と戦争をする、こっちの国と戦争をする、それを
防衛庁が勝手にやってもらっては困る、それがシビリアンコントロールだと。そんなことをシビリアンコントロールと、もちろん言ってもいいわけですけれ
ども、こういう重要な事務の処理についてもやっぱり一々
国民がコントロールをする、それが文民統制だろうと思うんですけれ
ども、この話が一回たりといえ
ども長官に
報告されていない。不思議でしょうがない。
そんなに
防衛庁長官というのは軽い存在、吹けば飛ぶような存在なんでしょうか。そうとも思えない、かなり大物がその間に
防衛庁長官をしておりまするから。一体何なんだろうか。こんな役所が
日本に存在するんだろうか。役所とも言えないんじゃないか。まあ言ってうるさいことを言われるのもかなわぬし、言ってもなかなか理解してくれぬだろうから内々で処理しようや、こういうことがずっと行われてきたのが
防衛庁の現実なんでしょうか。大変ある意味では恐ろしいことなんですよ。そのうち、
北朝鮮と戦争でも始めるかといえば反対されるだろうから我々だけでやろうやというようなことにならないとも限らない。一事が万事でありまして、不思議でしょうがない。
そこで、
長官にお尋ねいたしますけれ
ども、この問題を
長官が聞かれまして、私と同じ疑問をすぐ持ったと思うんです。歴代の
長官にこれは
報告したかと、いや、しておりません、なぜしなかったか、こう聞かれたと思いますよ。それに対して事務当局はどういう答えをされましたか。それをまずお教え願いたいと思います。大変大事なことだと思います。