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佐藤道夫君 はっきり申し上げて、それは信じがたい話ですから、必ず彼らの手元には一切が
報告されておりますから、役所というのはそういうものですから、そのことはくれぐれも忘れないようにお願いいたします。
それからもう
一つ、長官が御就任されたのは七月でありまして、そのころはこの件はもうあちこちで
報道もされて、国会でも取り上げられ、検察の
捜査も入っておる、そういう時期でありますものですから、長官は当然のこととして、自分の手で全容を
解明して、行政としてやれることはやって、そして二度とこういうことはないようにしたい、そういうかたい決意を持って
防衛庁に乗り込まれた、こう思っておりまして、そういう指示をいろいろと出されたと思うんです。
ここに八月三日付の毎日新聞がありまして、「主要閣僚インタビュー」という欄に
額賀防衛庁長官が登場しておりまして、今回の不祥事について聞かれた際に、新聞などで不祥事が発覚したことは承知している、
実態を
調査、把握して再びこのようなことのないようにきちんと
対応していきたいと。新聞で知った、こう言っておるんですね。まさか、本当でしょうかね。
国民としても、長官ですら何も知らされていない、一体
防衛庁という役所は何なんだ、こう思うわけであります。多分何かいろんな理由があって内部的な
報告はなかった、新聞でしか知らなかったんだ、こう言われたとするならば、そんなことはしかし逆にまた言っていない、こうするならば、これは大変明白な誤報でありまするから、厳重に毎日新聞に抗議したと、こう思われるんですけれども、そういうことも聞いていないので、多分こういうことをおっしゃられて、何か比較的のんびり構えていたことは間違いないんじゃないかなと。
そういうことで、長官が御就任されてから、八月、九月、本日の
報告書にもありまするけれども、
証拠隠し的なことが行われた、書類を何か保管場所からほかに移したということがきょうの
報告書に出ておりますけれども、これまた役所のことを御存じないと思いますけれども、役所が理由もなしに、例えば
契約一課が保管する書類をあっちに持っていく、絶対あり得ないんですから、こんなことは。そんなものは役所じゃないと言ってもいいくらいですからね。移すにはそれなりの理由があるわけですから。こんなことも簡単に聞けば、なぜあそこに持っていったんだと、それは
証拠隠しですということを言わざるを得ないんだろうと思います。
この点も、何か
委員会の
調査を待って
解明したいなんという、のんびりしたことじゃなくて、移したという課があるはずですから、そこの課長を長官みずから呼ばれて、あるいは電話でもいいですよ、何でおまえあそこに移したんだ、動機、
目的は何だ、こう言えばかくかくしかじかと、まさかうそは言えませんから、上の命令で
証拠隠しをやりましたと、こういうことになるんですよ。そういうことをおやりになったらいかがでしょうか。