○伊藤(茂)
委員 幾つか
質問をさせていただきます。
私の
気持ちをまず一言だけ申し上げたいのですが、同僚の議員の
皆さん、真剣な
議論を闘わせておられます。それらを伺いながら思うのですが、この
国鉄債務、
林野の
債務、巨額に上る深刻な
状況でございまして、
質問される方々の
お話を伺っておりましてもこれは共通だと思いますが、先送りは許されない、何とかここでしなくてはならぬというのが今置かれている
状況だと思います。同時に、率直に申しまして、今
政府から出されていることで関係者あるいは
与野党を含めた全体の
理解と合意が得られるかとなりますと、これも非常に難しいという
状況だと思います。
実は、私どもの党も、この原案づくりの作業の段階のときには与党でございましたから、さまざま参加をさせていただきました。まあ頭の痛い
議論を随分やったという思いでございます。同時に、私どもの
考えから見て幾つか問題が残されておりますので、それらのことは、
政府が法律を
閣議決定し、
国会に
提案をする
時点で書面で明らかにいたしまして、たしか当時の与党三党の政策
責任者
会議のサインを入れた合意という形で六項目確認をしている。それらのことを
審議の中でどう深め、また合意をしてやっていくのかということが大事なので、その
時点では賛否は留保しますという扱いになっているわけであります。もちろんですが、この間、与党であった期間の問題、また、私も短い時間でしたが運輸行政を
担当させていただきまして、それらのことについての
政治家としての
責任を免れるつもりはございません。
と同時に、やはりこの段階ですから、もう時間との競争みたいな面もあるわけでありまして、そういう面では、真剣な
議論とまた真剣な協議などの
努力を通じて
理解の得られるいい結論が出るように、経過なども振り返りましてそんな思いを深くしている次第でございます。そういう
気持ちを前提にしながら、短い時間ですからたくさんのこととはまいりませんので、三
大臣に一、二点だけずつ御
質問をさせていただきたいと思います。
まず、
大蔵大臣に伺いますが、
金融特別
委員会やら
ルービンさんとの
会談やら、いろいろなことでまことに御苦労さまなことだと思いますが、二つ伺いたいのです。そのうちの
一つは、この原案をつくる
議論の中で、大論争といいますか、非常にこれも難しい
議論だったのですが、これらの局面を打開するための
財源について幾つかの柱を立てた
議論がございました。その中の
一つに特定
財源の問題がございまして、私もメンバーの一人で
議論したのですが、ついに結論が出ないということになったわけでありまして、
努力不足を含めまして実は振り返るわけでございます。
〔杉山
委員長代理退席、
委員長着席〕
私は思うのですが、これから
考えますと、後ほど
運輸大臣にも見解を伺いたいと思いますが、やはり総合交通政策あるいは総合交通会計と申しましょうか、一挙にそういう
スキームになるかどうかは別にして、そういう視点を真剣に
考えなければならないというのがあると思います。
と同時に、財政構造
改革法の問題がございます。
凍結とか、いや廃止とか、何かいろいろな
議論もあるようですが、そんな概念では困るので、今は景気対策と
経済活性化に全力を挙げなくてはならぬ。しかし、これから先そう遠くない時期に、先々どうするのかということは真剣な
議論をしなければならない。その真剣な
議論の
一つにやはり公共
事業の
改革もあると思います。
私は、この前の財政構造
改革法というのは、何か一歩をつけたというだけで、本当の
意味での二十一世紀時代にあるべき発想というものを全面展開したというには残念ながら至っていないという気もするわけであります。したがいまして、これから先の国家的、
国民的な課題を
考えますと、廃止とか
凍結とかという言葉で言われているというのはいかがなことかなという気もいたします。そういうことを
考えますと、二十一世紀時代の
日本の国づくり、その目標もやり方もいろいろなことを含めて新しい発想を出さなければならない。こういう
意味で、何も道路、公共
事業の否定論ではもちろんございませんから、大事な
事業を効率的にするというのは当然のことでございますから、そういう視点からそういうものを
考えていくということが必要ではないだろうか。
これは、この
議論のございましたいわゆる根雪論、新雪論の根雪論にかかわることかもしれませんが、そういう視点を持ちながら、やはり何かここで決めて、これから三十年あるいは六十年これでやるんだという視点と知恵の出し方というものを
考えることが必要ではないかというふうに思いますが、いかがでしょう。