○西川(公)
委員 公的資金の導入と同じような話でありますけれども、銀行はどうであっても
地方公共団体は、これは倒すわけにいきませんので、ひとつ手厚く、長期間にわたって結構ですから、
財政の
悪化から脱出できるように特段の
指導を
お願いをしておきたいと思います。
次に、
平成十一年度の地財
対策についてお伺いをしたいと思います。
今の危機的
状況はわかった、さらには、将来を
健全化するために今のような
地方債の発行で乗り切っていきたい、こういう話も理解をしました。しかし、各県とも今、立ち直れるどころか貯金を全部使い果たす
状況に、私、来ていると思うのです。
例えば、栃木県の例を挙げますと、
平成十年度の当初
予算は八千三百十五億でありましたけれども、八月下旬に大
規模な
災害がありました。さらにことしは、
景気対策ということで六月にも大型補正を組んだ。さらにはまた九月に
災害とあわせて大型補正を組みましたので、栃木県の
予算が、今まで八千億を超えたことがなくて初めて超えた超えたと騒いでいる
予算が、何と九千二百三十八億という一般会計に膨らんでしまったのであります。
最初は、余り伸ばさない
予算でいこうということで地財計画をやってきたと思うのですけれども、今になってみますと、
景気対策の問題でどの県も恐らく結果的に積極
財政になった、こういう
状況になっていると思うのです。
問題は
財源の問題でありますけれども、栃木県を例に引かせていただきますが、栃木県は、大体
自治省から総務部長と
財政課長が来ますから、非常にお国の意向が行き渡っておりまして、金持ち県であることは事実なんです。
財政調整基金はどうだと言ったら、今は二千三百億ぐらいある、財調だけは非常に優良県だということになっていますが、こっちに積んでしまったものですから、庁舎の建てかえ費の基金だとかそちらの方にはありませんよ、こういうことなんです。しかし、今はもう危急存亡のときといいますか、こういう
状態でありますので崩してはいきますけれども、これ以上崩したくない、こういう話であります。ことしはとりあえず幾ら崩したということを聞きましたら、補正額九百二十三億でありますけれども、もう既に
財政調整基金百三十億取り崩しております。これからまた崩さなければならないと思いますけれども、できる限り額を減らしていきたい、こういうことであります。
それから、今の
補正予算九百二十三億のうち、
災害等も含んでおりますので、国庫は大体三分の二出ています。残りの三分の一の
負担でありますけれども、これはすべて
地方債で賄っておる、こういう
状況ですね。それで、前の
景気対策をやったときの償還期も来ている公債がたくさんありますけれども、そういう
状況の中でもまたふえていく、こういう
状況をひとつよくわかってほしいと思うのです。
その上に、ことしは金庫が空っぽだ、こう
財政当局が言っていますけれども、なぜかといったら、ふだんは税金がもう納入されてくるのですけれども、延納が多い、こういうことですね。そういう中でも
災害に関する仕事あるいは補正の問題等がありますので積極的に出しているものですから、金庫は空のような
状況にある、こういうことをわかってほしい。
これから第二次
補正予算、さらには
平成十一年度の
予算を組むわけでありますけれども、地財
対策というのはもう予想をはるかに超えた厳しさになる、私はこう思っております。しかし、
地方は、元気を出せということを
大臣もおっしゃられましたけれども、元気のある
地方をつくっていくためには、やはり
地方団体が安心して
行政運営ができる、こういう仕組みをつくらなければならない、こう思います。さらに
景気対策も、国だけではこれは効果が上がりませんので、
地方も頑張る、こういうことになると思うのです。また、間もなく介護保険制度も始まる、これらもどうなるんだ、当初は赤字じゃなくて進めるのでしょうが、将来の見通しからいうと、そう簡単な話じゃない、こう思います。
こういうところで、二次補正、十一年度の当初
予算、この地財
対策につきまして、
大臣は
先ほどから、危機感を持っておる、こういうことでありますが、特に来年度の
予算と今度の大型補正、これについて
地方に対して
大臣はどんな
決意で臨まれるか、お聞かせをいただければと思います。