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1998-09-04 第143回国会 衆議院 建設委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十年九月四日(金曜日) 午後零時十分
開議
出席委員
委員長
遠藤
乙彦君
理事
佐田玄一郎
君
理事
谷畑 孝君
理事
原田 義昭君
理事
吉田 公一君
理事
井上
義久君
理事
青木 宏之君 飯島 忠義君 岩永
峯一
君
小林
多門君 阪上
善秀
君 田中 和徳君
玉沢徳一郎
君 西川 公也君 蓮実 進君 松本
和那君
目片
信君
山本
幸三君
樽床
伸二君 平野 博文君
山本
譲司
君 市川 雄一君 西野 陽君 辻 第一君 中島
武敏
君 中西 績介君
出席国務大臣
建 設 大 臣
関谷
勝嗣君
国 務 大 臣 (
国土庁長官
)
柳沢
伯夫君
出席政府委員
国土政務次官
谷川
秀善
君
国土庁長官官房
長
久保田勇夫
君
国土庁計画
・調
整局長
小林
勇造君
国土庁土地局長
生田 長人君
国土庁大都市圏
整備局長
板倉 英則君 兼
国会等移転審
議会事務局次長
国土庁地方振興
局長
中川 浩明君
国土庁防災局長
林
桂一
君
建設政務次官
遠藤
利明
君
建設大臣官房長
小野 邦久君
建設大臣官房総
務審議官
小川 忠男君
建設省建設経済
局長
木下 博夫君
建設省都市局長
山本
正堯君
建設省河川局長
青山 俊樹君
建設省道路局長
井上
啓一君
委員外
の
出席者
建設委員会専門
員 白兼 保彦君 ――
―――――――――――
八月二十八日
道路交通網
の
整備
に関する
陳情書
(第四五号) 高
規格幹線道路網等
の
整備促進
に関する
陳情書
外一件 (第四六号)
本州四国連絡橋
の
建設促進
に関する
陳情書外
一 件 (第四七号)
公共事業
の
地方
への
重点配分
に関する
陳情書
(第四八号)
四国地方
への
公共事業
の
重点配分
に関する
陳情
書 (第四九号)
日本海国土軸構想
及び太平洋新
国土軸構想並び
に
地域連携軸構想等
の
推進
に関する
陳情書外
一 件 (第五〇号)
定期借家権
の
導入等住宅施策
に関する
陳情書
(第九二号) 関西文化学術研究都市の
建設促進等
に関する陳
情書
( 第九三号) は本
委員会
に参考送付された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した案件
建設行政
の
基本施策
に関する件
国土行政
の
基本施策
に関する件 ――――◇―――――
遠藤乙彦
1
○
遠藤委員長
これより
会議
を開きます。 議事に入るに先立ち、
建設委員会
を代表して一言申し上げます。 このたびの
豪雨災害
によりお亡くなりになられた
方々
に対し、
哀悼
の意を表し、衷心より御
冥福
をお祈り申し上げますとともに、被災されました
方々
に心からお
見舞い
を申し上げます。 これより、お亡くなりになられた
方々
に対し、
黙祷
をささげたいと存じます。 御起立願います。
——黙祷
。 〔
総員起立
、
黙祷
〕
遠藤乙彦
2
○
遠藤委員長
黙祷
を終わります。御着席願います。 ————◇—————
遠藤乙彦
3
○
遠藤委員長
この際、
関谷建設大臣
、
柳沢国土庁長官
、
遠藤建設政務次官
及び
谷川国土政務次官
から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。
関谷建設大臣
。
関谷勝嗣
4
○
関谷国務大臣
このたび
建設大臣
を仰せつかりました
関谷勝嗣
でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 御承知のとおり、
建設行政
の
基本的使命
は、
住宅
、
社会資本
の
整備
を通じて、限られた
国土
を適正に
管理
し、真に豊かな
国民生活
、活力ある
経済社会
を実現することにあります。 とりわけ、未曾有の
被害
をもたらした
阪神
・
淡路大震災
や、今般
東日本
を
中心
に大きな
被害
をもたらした八月の
豪雨
による
災害等
の経験を踏まえ、
国民
が安全にかつ安心して生活できる
環境
の実現に努めていかなければならないと考えております。したがいまして、
事業
の
推進
に当たり、
自然環境
との共生も考えていきたいと思っております。 現下の
最大
の
課題
は、
我が国経済
の再生であります。このため、
建設省
においては、
平成
十年度
所管事業
の過去最高の
前倒し執行
や、
補正予算
による
追加事業
の
早期実施
に鋭意取り組んでいるところでございます。さらに、
平成
十一年度
予算
の
概算要求
において、対前年度四六%増となる九兆二千億円の
要求
を行ったところであり、
景気回復
に
全力
を尽くすとともに、二十一世紀を見据えて真に必要とされる
事業
を重点的に進めてまいりたいと思います。 また、
行政改革
につきましては、
国土
の適正な
整備
、
管理
についての
責任官庁
である
国土交通省
の設置に向けて、その
具体化
に取り組む
所存
でございます。
遠藤委員長
を初め
委員各位
の
格別
の御
指導
と御
協力
を切にお願い申し上げまして、私のご
あいさつ
とさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。(
拍手
)
遠藤乙彦
5
○
遠藤委員長
柳沢国土庁長官
。
柳沢伯夫
6
○
柳沢国務大臣
国土庁長官
の
柳沢伯夫
でございます。よろしくお願いいたします。 まず、今般の
集中豪雨
により亡くなられた方の御遺族に深く
哀悼
の意を表しますとともに、
被災者
の
方々
に心からお
見舞い
を申し上げます。 その
対策状況
は後ほど御
報告
申し上げますが、
災害対策
は、
阪神
・
淡路大震災
の
教訓等
を踏まえ、常に
緊張感
を持って進めてまいります。 さて、現在、
我が国経済
の
危機的状況
を乗り越えることが
最大
の
課題
であります。また、豊かで ゆとりがあり、安心して暮らせる
社会
を実現する上で、
国土行政
の役割はますます重要になると考えております。 このうち、
土地政策
については最も緊急の
課題
であり、
土地
の
有効利用
の
促進
や
土地取引
の
活性化
のための
施策
を強力に
推進
してまいります。それとともに、新しい
全国総合開発計画
を今後
具体化
していくことが重要であり、特に
大都市
のリノベーションと多
自然居住地域
の創造に積極的に取り組んでいく
所存
であります。あわせて、
首都機能移転
の
具体化
に向けた積極的な
検討
、総合的な
水資源対策
につきましても着実に
推進
してまいります。 また、
省庁再編
につきましては、今後設置される
国土交通省
において
国土行政
がこれまで以上に的確に進められるよう取り組んでまいります。
遠藤委員長
を初め
委員各位
におかれましても、
格別
の御
指導
、御
協力
を賜りますようお願い申し上げまして、私のご
あいさつ
とさせていただきます。(
拍手
)
遠藤乙彦
7
○
遠藤委員長
遠藤建設政務次官
。
遠藤利明
8
○
遠藤
(利)
政府委員
このたび
建設政務次官
を仰せつかりました
遠藤利明
です。 これまでも、当
委員会
の
理事
として、
遠藤委員長
を初め
皆さん
から御
指導
いただきながら
建設行政
の発展に
努力
をしてまいりました。 今度は、
建設政務次官
として、なお一層、
関谷建設大臣
を補佐しながら、精いっぱい
国土開発行政
のために
努力
をしていく
所存
でありますので、
皆様方
からますますの御
指導
、御鞭撻をお願い申し上げまして、ご
あいさつ
とさせていただきます。よろしくお願いいたします。(
拍手
)
遠藤乙彦
9
○
遠藤委員長
谷川国土政務次官
。
谷川秀善
10
○
谷川政府委員
このたび
国土政務次官
を仰せつかりました
谷川秀善
でございます。 もとより微力ではございますが、
柳沢長官
を補佐して
国土行政
の
推進
に
全力
で取り組むつもりでございます。
遠藤委員長
初め
委員
の
皆さん方
、どうぞよろしく御
指導
、御鞭撻賜りますようお願いを申し上げまして、私のご
あいさつ
といたします。どうぞよろしくお願いいたします。(
拍手
) ————◇—————
遠藤乙彦
11
○
遠藤委員長
建設行政
の
基本施策
に関する件及び
国土行政
の
基本施策
に関する件について
調査
を進めます。 この際、
平成
十年八月上旬
豪雨
による
災害
及び
平成
十年八月末
豪雨
による
災害
について、
柳沢国土庁長官
及び
関谷建設大臣
から
報告
を聴取いたします。
柳沢国土庁長官
。
柳沢伯夫
12
○
柳沢国務大臣
平成
十年八月上旬
豪雨
及び八月末
豪雨
による
災害
につきまして御
報告
申し上げます。 八月上旬
豪雨
による
被害状況
といたしましては、
人的被害
は、
死者
二名、
軽傷者
三名、
住家被害
として、
全壊家屋
三棟、
半壊
三棟、一部
破損
三十五棟、
床上浸水
二千五百五十三棟、
床下浸水
一万四千四百八棟等となっております。 また、八月末
豪雨
による
被害状況
といたしましては、
人的被害
は、
死者
十九名、
行方不明者
三名、
重傷者
八名、
軽傷者
三十八名、
住家被害
として、
全壊家屋
五十八棟、
半壊家屋
九十八棟、一部
破損
百七十九棟、
床上浸水
三千六百八十三棟、
床下浸水
九千九百二十一棟等となっております。
政府
といたしましては、八月上旬
豪雨
による
災害
に対しまして、
国土庁防災局担当審議官
を
団長
とする
関係
十一
省庁
から成る
調査団
を
新潟
県の
現地
に派遣するとともに、
厚生省
による
災害救助法
の
新潟県内
三
市町村
への
適用
、
自衛隊
の
災害派遣
や
警察庁
、
消防庁等
、各
省庁
において
災害発生
直後から
総力
を挙げた
対応
を行ったところであります。 また、八月末
豪雨
に対しましては、
内閣総理大臣
が
福島
県及び
栃木
県の
現地
に赴き、
被災現場
をつぶさに
視察
するとともに、
被災者
へのお
見舞い
と激励をいたしました。私も同行をいたしました。これに先立ち、
国土政務次官
を
団長
とする
関係
十五
省庁
から成る
政府調査団
の
現地調査
を行っております。また、
厚生省
による
災害救助法
の五県十
市町村
への
適用
、
自衛隊
の
災害派遣等
、各
省庁
において
総力
を挙げた
対応
を行ってきたところでありますが、現時点においても、
行方不明者
の捜索、救出、
被災者
に対する
救助等
を引き続き行っております。 八月三十一日には、
内閣総理大臣
を
会長
とする
中央防災会議
を開催し、厳重な
警戒
と適切な
避難措置
の
実施
、適切な
応急対策
、
被災地
の
早期復旧
について重点的に
実施
していくことが決定されております。なお、これらの
措置
に万全を期するため、
中央
における
総合防災訓練
を取りやめることといたしました。
災害復旧
に関しましては、
関係省庁
による
現地調査等
を踏まえ、
公共土木施設
、
農地等
の
被害状況
の
早期把握
を行っているところであり、
被災地
の速やかな
復旧
に努める
所存
であります。 なお、
激甚災害
の指定につきましては、
被害
の
状況
や
被害
を受けた自治体の
財政状況
、
被災地
の
農業所得
の
状況等
に照らし最終的に判断することとなりますが、最近の前線による
豪雨
が
各地
に大きな
被害
をもたらしていることを考慮し、早急に
検討
してまいる
所存
であります。 また、
被災者生活再建支援法
の趣旨を踏まえ、今回の
災害
における
被災者
の
支援策
について、
内閣総理大臣
の指示により、現在
関係省庁
において
検討
を進めております。 今後とも
関係省庁
が緊密に連絡し、
防災体制
に万全を期するとともに、
被災地
の一日も早い
復旧
に
政府
が一丸となって
対応
することといたしております。 なお、昨日十六時五十八分、
岩手
県
内部北部
を震源とするマグニチュード六・〇の
地震
が発生し、
岩手
県雫石町で震度六弱を観測しました。この
地震
により
負傷者
九名の
被害
が発生したとの
報告
がございます。 この
地震
への
対応
といたしましては、
消防庁
、
警察庁
、
自衛隊
、海上保安庁において航空機を活用するなどして
現地
の
情報
を収集するとともに、
災害対策関係省庁連絡会議
を開催し、
情報
の
共有化等
を図りました。また、
自衛隊
の
災害派遣
や
消防庁等関係機関
による
孤立者
の救援を行うとともに、
土砂埋没車両
を確認しているところであります。 あらゆる
災害
に対して、常に
緊張感
を持って
対策
に当たってまいりたいと考えております。 以上でございます。
遠藤乙彦
13
○
遠藤委員長
関谷建設大臣
。
関谷勝嗣
14
○
関谷国務大臣
初めに、このたびの
豪雨災害
により
各地
で亡くなられた
方々
の御
冥福
をお祈り申し上げます。また、負傷された
方々
、
家屋
が被災しいまだに
避難生活
を余儀なくされている
方々
に対しまして、心から、改めましてお
見舞い
を申し上げます。 八月上旬には、
新潟地方
を
中心
に、
新潟地方気象台
の
観測史上最大
の
集中豪雨
に見舞われ、
阿賀野川水系折居
川を初めとする
新潟
県
下越地方
や
佐渡地方
などにおいて、
中小河川
の破堤、
はんらん
により、
床上
、
床下浸水
を合わせて約一万七千戸に及ぶ
浸水被害
が発生したところであります。また、
佐渡地方
を
中心
に土石流、地すべり、がけ崩れによる
土砂災害
、
道路
の
冠水
や
土砂崩落
による
通行
ど
め等
、甚大な
被害
をこうむったところでございます。 このような
被害
の
状況
を踏まえ、私は、八月六日に
新潟地方
、八月九日には
佐渡地方
を
視察
し、
被災地
の
状況
をつぶさに
把握
してまいったところであります。 現在、
河川
の堤防の破
堤箇所
の
応急工事
や
河川
の埋塞土砂の
除去等
、
応急工事
を完了したところであり、
道路
についても一部を除いて
通行
どめを解除したところであります。既に本格的な
復旧
に向けた
災害査定
に着手しているところであり、
復旧対策
の
早期実施
とともに、
福島潟放水路
の
整備
の
促進等
、
災害復旧工事
と合わせた抜本的な
河川改修
に取り組んでまいります。 なお、
土砂災害関係
につきましては、
災害関連
緊急事業費
として、既に約三十四億円の
事業費
を決定したところでございます。 次に、八月末には、
福島
県南部及び
栃木
県
北部地方
を
中心
とした
集中豪雨
により、両県を
中心
に大きな
被害
が発生いたしました。
直轄管理河川
においては、阿武隈川及び那珂川の二
河川
で
計画高水位
を超えたのを初め、二十三
水系
で
警戒水位
を超える大きな出水となったほか、
東日本
を
中心
とした
全国各地
で
中小河川
の
はんらん
や
福島
県西郷村のからまつ荘を初めとする
土砂災害
により、大きな
被害
が発生したところであります。 また、
道路
については、
福島
県、
栃木
県を
中心
に、
冠水
、
土砂崩落
、橋梁の
損壊等
により、
東北自動車道
や国道四号を初め各所で
通行
どめになったところでございます。 このたびの
災害
の甚大さにかんがみ、八月二十八日には、私は
福島
県
白河地方
を
視察
するとともに、
政務次官
を
栃木
県
那須地方
に派遣し、
被災地
の
状況
をつぶさに
把握
してきたところであります。
視察
からの帰京後、直ちに
緊急省議
を招集し、
河川
、
道路等
の
被害
に対する当面の
応急対策
や今後の
復旧対策
に万全を期するよう指示するとともに、
内閣総理大臣
に
現地視察
の結果について御
報告
をいたしたところであります。 現在、被災した
河川
や
道路等
の
応急復旧
に
全力
を挙げるとともに、
建設本省
や
土木研究所
から
担当官
を派遣し、
被害状況
の
調査
を進めるとともに、
担当部局
に
復旧対策
並びに
抜本的災害対策
を強力に進めるよう指示したところでございます。 このたびの八月の
豪雨災害
による
被災地
の
復旧対策
については、
早期
の
災害復旧
はもとより、現在
検討
を進めている
河川災害復旧関連緊急事業制度等
の活用も視野に入れ、再度
災害防止
の観点から、
復旧対策
と合わせた
河川
、
道路
、
砂防
、
下水道等
の抜本的な
対策
に取り組んでまいる考えでございます。また、からまつ荘のような
災害弱者
に関連した
施設
を
土砂災害
から保全するため、
厚生省
と連携した一斉点検による実態の
把握
を行うことといたしております。 なお、このたびの
豪雨災害
を踏まえた今後の
対策
については、九月十日に私が
会長
を務めます
建設省防災会議
を開催し、
検討
を行うことといたしております。 このたびの
災害
により、
我が国
の置かれた厳しい自然的、
社会的条件
を改めて認識させられたところであり、今後とも安全で安心できる
国土管理
を目指し、
河川
、
砂防
、
道路等
の
事業
について重点的に取り組んでいく決意を新たにしたところであります。
関係各位
の御
協力
と御
支援
をお願いいたしまして、御
報告
とさせていただきます。 ありがとうございました。
遠藤乙彦
15
○
遠藤委員長
以上で
報告
は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十七分散会