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川内委員 民主党の
川内博史と申します。
大蔵大臣、私はこの
金融特のメンバーではないのですが、きょうは特にお許しをいただいて
質問するお時間をいただきました。
大臣は、私が生まれる前からずっと政治家をしていらっしゃって、知識、経験、大変に高いものをお持ちでいらっしゃると尊敬をいたしておりますので、きょうはよろしくお願いを申し上げたいと思います。
実は、私は学校を出まして、
銀行に一時期勤めておりました。しかし、学生時代ば大変にふまじめな学生だったものですから、いい
銀行には就職できずに、中くらいの
銀行の、しかも地方の支店でどぶ板を踏んで預金集めをし融資をしていたのですが、自分で言うのもなんですけれ
ども、大変優秀な営業マンで、預金を集めたり貸し金をしたりするのは私は物すごく得意だったのです。
実は、こういう私でも、大学を出たときに、いい
銀行に入りたいなと思ったのですね。そのときに、やはり
日本長期信用
銀行にも一応は会社訪問に行きました。長銀に行ってびっくりしたのは、白いスーツを着たすごい格好いい長銀マンが、白いスーツですよ、
銀行員が当時白いスーツを着ていたのです、もう十五、六年前ですけれ
ども。白
いスーツを着た長銀マンが面接してくれて、君、成績がこんなのではうちは無理だよと言われて簡単に落とされたという経緯があるのですけれ
ども、だからといって、きょう長銀のことを話題にするわけではないですが。
そのとき私を採用してくれた
銀行で、新入行員の研修というのがあるのです。その新入行員の研修のときに、融資の五原則というのを勉強しました。公共性の原則、収益性の原則、それから安全性の原則、あと四と五とは、きのうの夜思い出そうとしたのですけれ
どもどうしても思い出せなかったのですが、この融資の五原則に従って融資をしていれば絶対に間違うことはないんだぞというふうにその研修のときに教えられたのですが、どうも
バブルの時期というのは、融資の五原則というのを大きい
銀行さんほど忘れて大変な融資に走って、今こういう
状況になっているというところなんだろうというふうに思うのです。
もともと
銀行というのは、一般の私たち庶民が考えると、お金を商品として扱うわけですからお金自体はうなるほどあると思っていたら、最近は
銀行にもお金がないらしい。
銀行がお金に困っていろいろなところに無心をしているという
状況がある。
一般の、私たち
個人であるとかあるいは法人であるとかは何とかしてお金をかき集めるわけですけれ
ども、
銀行だけはなぜか公的資金という名の資金をいただけるらしいということで、何か庶民の感覚からすれば、自分たちはお金がなければどうしようもないのに、
銀行だけどうしてなんだろうという単純な割り切れない思いと、それはもう
金融システムの
安定化のためにはしようがないのだとか、いろいろな理屈をどれだけ並べ立てても、庶民感情とすれば、自分たちがお金がないときにはもう本当にどうしようもない状態になるのに、
金融機関だけは公的資金という名の公的な与信を受けることができる、これはどう考えても割り切れないのではないかというのが庶民の素直な思いなのではないかと思うのです。
具体的には、
日本長期信用
銀行の問題でありますけれ
ども、この間の
委員会の
議論をお聞きしておりますと、私たち野党の方は、既に長銀はその経営について破綻を来しているじゃないか、なかなかに開示されない情報を断片的につなぎ合わせて、どうも破綻をしている、これ以上資金をつぎ込んでもむだではないか、
公的管理に置いてその清算の手続を進めていくべきだという
議論を展開しているわけですが、
政府並びに与党の皆さん方は、まだ破綻はしていない、しかし、ここで公的資金を入れなければ破綻をするかもしれないというふうな認識でいらっしゃると思うのです。
まず
議論の出発点として、私の今までのこの長銀に対する認識に間違いがないかどうか。
大蔵大臣の、ここで公的資金を長銀に入れなければ破綻してしまうのだという、議事録でそう読んだ記憶があるのですけれ
ども、それは間違いがないかどうかだけ御答弁をいただければと思います。