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池田政府委員 お答え申し上げます。
ただいま、こうした
衛星の解像度について、なぜ一メートルかといったことのお問いかけがございました。現在、
我が国におきましては、こうした陸上での事物を観測する
技術開発、このために陸域観測
技術衛星というものを平成十四年度に打ち上げをすべく
開発中でございます。この
衛星には三種類のセンサー、カメラのたぐいを積んであるわけでございますけれども、このうちの最も高い分解能を有するセンサーの分解能は二・五メートルでございます。この
衛星は
地球からの高度七百キロという高いところを、これは地図を作成するなど、あるいは植生の観察などほかの
ニーズもございますからこういう高度で
運用するわけでございますけれども、こうした比較的高い分解能のセンサーを積んでおるわけでございます。
今後のこうした
衛星による画像
情報の入手といった場合にはこうしたセンサーのあり方について
検討する必要があるわけでございますけれども、今、陸域観測
技術衛星についても二・五メートルというものはもう既に
開発中だということを申し上げました。また、近々、アメリカにおきましては分解能一メートルの商業
衛星が打ち上げられようとしてございます。
こうしたことを考えますときに、私ども、現在既に
我が国においても
開発中のセンサー
技術、こうしたものをもとにして、性能向上をあわせ考えながらこの
画像偵察衛星というものを
開発するということを考えますと、一メートルといった解像度につきましては十分に実現の可能性があるものと認識しているところでございます。
また、あわせまして
先生から、システムとして考えるときに何機必要かといった御
質問もございました。この点につきましては、今後、こうした画像
情報を得るための
衛星の
利用というものを考えましたときに、それがどれくらいの
頻度でこうした特定の地点を観測する必要があるのかどうかといったことを考え合わせる必要がございますし、また、そのセンサーにつきましても、例えば光学センサーといったものでございますと、これは雲がありますと画像を撮ることができません。そうした意味ではレーダーセンサーなどを用いる必要があるわけございますし、そうした意味での
衛星そのもののあり方といったものについての、何機かといったこととあわせまして、そういうセンサーをいかに備えるかといったことの
検討が当然ながら必要になるわけでございます。
また、耐久年数についても御
質問がございましたけれども、通常、ただいま陸域観測
技術衛星の件を申し上げましたけれども、こうした
衛星を
運用します場合には、三年ないし五年といったことが通常でございます。三年以上、それから五年ぐらいは十分使えるといったことで、そのための燃料等の用意をして打ち上げるわけでございますけれども、こうしたシステムとして考えますときには、当然そうしたような点をあわせ考える必要がございます。
なお、費用についても御
質問がございましたけれども、これは先ほど申しましたように、今回のような画像
情報を得るための
衛星のシステムについて考えましたときに、それが果たして何機必要なのかといったようなことでございますとか、またその
運用のあり方等を考える必要がございますから、これはそうした点がはっきりいたしませんと、果たしてこれが幾らかかるといったことを申し上げることはなかなか難しいものがございます。
ただ、通常、こうした
衛星をこれまでに培ってまいりました
技術を用いてつくるとなりますと、
衛星の大きさにもよりますけれども、数百億円あるいは一機当たり三百億円、そうしたような経費がかかるわけでございますし、これをロケットで打ち上げます場合の経費、これが小さなものでございましたら二機あわせて一機のロケットで打ち上げることができますし、そうしたこともあわせて考える必要がございます。
なお、こういうシステムをつくります場合には、地上でこの
情報を得るための設備、システム等の整備が必要なことは申すまでもございません。
ただいま、御
質問に対して私どもの知り得る限りで
お答えできるのは以上でございます。