○石井(紘)
委員 長官は、前大臣からの引き継ぎの際も、こういう問題があるからこれをきちっと対処してほしいということで、
内容まで引き継ぎを受けたとこの間おっしゃった。
総理からも一生懸命この問題の解決に取り組めということを言われたというふうに言われておりました。そして、きょう冒頭お読みになったこの文書の中では、事実
関係の
徹底解明に当たって、これを明らかにする、みずからの
自浄能力を
発揮するということをお述べになっているわけです。
今の議論の中で、
防衛庁の
見解が非常にあいまいなのは、この
覚書というものの中身に触れる問題は言えないというような
答弁をしているわけですよ。ところが、その
覚書でもって国の国損、そのとき生じていた国損を取り返すことにしたのかどうなのかということが明らかにならない。そうすると、会計検査院は、債権債務
関係が生じたのであれば、返納の方といいますか、契約の中から差し引いたのじゃだめであって、それは別の項目を起こして国の歳入に繰り入れなきゃいけない、こういうふうに言っているわけです。私はそのことを、もうこの議論は一年近くにわたって行われているわけですから、再三再四繰り返してきているわけです。そしてこれは、
防衛庁の
調達実施本部の、個人名も挙げましたが、
背任罪の行為である、
背任で訴えなさいということも再三再四言ってきたわけです、
防衛庁に対して。
ところが、
防衛庁はそういう動きを全然しないで、むしろ犯罪を犯した人たちをかばうことばかりやってきた。あげくの果てには
上申書まで出した。
覚書は出さない。
覚書もこの
委員会に
提出するように言っても出さない。
防衛庁長官は、前の
防衛庁長官が言っておる
資料も出さなきゃいけませんというようなことについても、引き継ぎを受けても実行していない。就任されてからもう一月半もたってもいまだに何か第三者みたいなこんな文書を出している、「
組織的に
東洋通信機事案に係る
証拠書類が大量に
焼却・処分される」。
私はもう六月から
防衛庁に言っているのですよ。
防衛庁調本はこの
書類を
焼却したでしょう、昨年の夏に燃やしちゃったのですよ。そのことは私はもう六月から言っているのですよ。この間の十日の日にも言ったじゃないですか。それなのに、きょうもまだ、
調査をしていると。きのうかおとついは六十人聞いた、きょうは六十五人に聞いたと言っている。五人ふえた。それでどうなったのですか。中身は何も書いていないじゃないですか。これで一体真剣にこの問題に取り組んでいるということが言えるのですか。
この東洋通信機その他の企業との間に、こういうやり方をすればこういう金額になる、こういうやり方をすればこういう金額になる、いろいろあった、そういうことを出してよこさない。これは事実の
徹底解明に当たるということと違うじゃないですか。先ほどの、
隠し立てばしない
うそはつかない、
安倍委員の
質問に対する
答弁と違うじゃないですか。
防衛庁長官、そういうことで責任が果たせるでしょうか。
再三再四私は
覚書というものを
要求してまいりました。そして、先ほ
ども安藤さんという名前が出ましたが、当時の調本の担当者を、これは
防衛庁の人なのですから、この
委員会にお呼びくださいと、自民党以外の各党の
皆さんは賛成をしてくださって、そして呼ぶべしと言っているのですよ。ところが、
防衛庁はかたくなに拒否しているじゃないですか。
きょうだって、
法務省の
刑事局長がいらっしゃつたけれ
ども、
刑事局長でさえも、
国政調査権の行使上あるいは
公益の必要がある場合、それが具体的に
国政調査権の行使の上でなくてはならないものであれば、
提出するということは必要な場合があるのだと言っているじゃないですか。
これは国の予算決算の問題ですよ。あるいは
安全保障上の問題です。こうした
国政調査権の上でなくてはならないものですよ、こういう
覚書という債権債務の
関係を生じさせたそうしたものは。それがどう処理されたのか、
国民の税金がどう処理されたのかということは、なくてはならないものですよ。
覚書をお出しになるのですか、出さないのですか、もう一回
伺いたいと思います。大臣の
答弁をお願いします。大臣にお願いします。大臣に言ってくださいと言っているのですよ。