○笠井亮君
接待する側の意図は先ほどおっしゃったようなことがある。そうすると、そういうこともわかって
接待を受けていた。それだけではない。
接待する側は今
接待をしておけばいずれ将来ちゃんとそういうことで見返りが来るかもしれないということを含めてやっていて、そういう点では、大蔵ではだれもが当たり前と思って
接待を受けてきた、そして世間外れの通念になってきたということが改めて明らかになったと思うんです。
それから、私がもう
一つ伺いたいのは、今
関係業界との顔合わせとかあるいは
情報交換ということも言われました。そういうことで
接待をやっているとさっき官房長も言われた。
そうしますと、その問題にかかわるんですけれ
ども、
松永大臣は衆議院で
答弁されて、特定の相手に偏るかどうかという問題についての御
答弁の中で、多数の機関からというのは、頭取その他が協会等の会合に来賓として呼ばれたときで、
職務の公平さについて疑いが持たれる可能性や危険が少ないという
答弁をされているのを私は承知しております。結局、多数の業界を相手にしてやっていけば、それは偏っていないから公平さにおいては疑いが少ないんだ、そこに違いがあるんだということだと思うんです。
でも、私はその
答弁を伺いながら思ったのは、結局、
大臣が問題にされているのは業界との間のことしかないんだなということなんです。
貸し手である
銀行など金融機関に対して、借り手である消費者や中小企業があるわけであります。これも当たり前であります。変額保険の問題とか貸し渋りもありました。この深刻さを見ても、もう一方の側の当事者の意見を聞くのも
大蔵省にとって当然不可欠な仕事のはずであります。ところが、消費者や労働組合の代表が
大蔵省に行っても、私も立ち会ったことが何回もありますが、事務方ではせいぜい
課長補佐が出てきて、今忙しいんです、十分、十五分ですと。本当に短時間しか対応してくれません。
他方、しばしば金融業界の幹部とは料亭で長い時間をとって
接待を受けて
情報交換する、意見交換する、顔合わせする。そして、相手方は
情報をもらえないかと思ってやっているんだと
大臣はおっしゃった。
これで公平な金融
行政と言えるのか。
接待を通じて、
国民全体の
奉仕者というのではなくて、まさに金融業界全体の
奉仕者に
大蔵省がなってしまっているんじゃないかと私は思うんです。これが
国民不在、政財官癒着の実態だと思うんです。
この逆立ちした
行政をどう改めるのかということが、先ほどいろいろ言われましたけれ
ども、根本問題であって、今度の
処分で決して片づかない問題だと。こういうことが今回の問題の根本にあるということを
大臣は御認識なさっていますか。公平さとか全体の
奉仕者とおっしゃっていますが、そういう御認識をお持ちでしょうか。