○水島裕君 本日議了ということで、
確認質問から先にしなくてはならないわけでございますが、我が会派として最も重要視しております
平成十二年までの
抜本改革の
検討並びに
措置をするということと、それから
医療保険制度の
病床規制でございますけれ
ども、それで適切じゃないものが入らないようにするという二点は、後で社民党からの修正案でかなり明確になっております。前回もかなりこれに関してはしつこくお聞きしましたので、それはそれにいたしまして、本日はこの
医療保険あるいは
医療提供ということで、
最後の
質疑、しばらくこういうことはないと思いますので、今非常に問題になっております
病床数も含めて
基本的な問題につきまして、大臣あるいは保険
局長に幾つかお話をさせていただき、御
意見をお伺いしたいというふうに思います。
その前に、日本の
医療一般的なことについて私の考えを申し上げますと、御
意見が同じところがあると思いますけれ
ども、日本はベッド数が多い、それから
医師の一人の患者の診療時間が極めて短い、それから
医師の技術料が低いということを何とかしなくてはならないわけでございます。それと同時に、今回非常に浮き彫りになって重要だと思いますのが、むだが多い。それから少し高度過ぎるんではないかと、多少むだとは通じるわけでございます。
患者さんが来ると、レントゲンばかりじゃなくてすぐCTを撮る、MRIを撮る。ばかばか撮って、通常はよく見るんですけれ
ども、余り見ない人もいると。それから、余り効かなくて高い薬をじゃんじゃん使っている。それから、末期
医療でお金もじゃんじゃん使う。もちろん不必要な入院もたくさんある。こんなことをどんどん続けていって、
保険制度がパンクするとか、それから国の
予算が足りないと言っても、これは当たり前のことなんですね。ですから、だれが払うかとかそういうことはまたいろいろ問題がありますので、まず先に私はそういうむだを減らしていく、あるいは高度過ぎるところを減らすということが大切じゃないかなというふうに思います。
これは
国民の方からも結構
要望があるんですね。つまり、
医療の選択肢をもっとふやしたらどうかと。この間も申しましたけれ
ども、せっかくお金を少し出してもいいというのに取らないし、それからこんなことをしてほしくないというのにやるということがあります。
実例を申しますと、私の両親はいずれも八十ちょっとでがんで死にましたけれ
ども、母親が手術のために入院はしましたけれ
ども、両親とも最期の少なくとも半年、父親は一回も入院しませんでしたけれ
ども、うちでずっと過ごした。モルヒネの座薬とかそういうのはいろいろ使ったりなんかはいたしましたけれ
ども、結局一度も入院しなかった。ほとんど
医療費もかかっていないんですね。
私ももちろんよくわかりますので、私の大学
病院に連れていけばあと一、二カ月は間違いなく命は延びたんですけれ
ども、親とも相談して約束しまして、家族ともよく相談しまして、もうそういうことはしないと、延命はしないし、それから尊厳だけは守るということでしたものですから、
病院に入らなくて一、二カ月短命だったと思いますけれ
ども、家族にみとられて静かにあの世に行くことができたと。だから、
医療費はほとんどかかっていないんですね。もちろんほかのことでちょっとぜいたくしたりなんか、そういうことでかかりましたけれ
ども。
ですから、そういうことを願っている
国民も非常に多いわけです。私ももちろんどんな病気になって変になったりするとそうもいかないと思いますけれ
ども、同じようになりましたら同じようにしてほしい、もうちょっと早く死んでもいいかなと思っておりますけれ
ども。そういうことがあるわけですね。
それから、ちょっと例ばかり申し上げますと、といっていつでもそれでもいけないわけですね。例えば、うちの母親は大腸がんだったわけです。しようがない、転移もしてそうだと思いましたけれ
ども、途中でやっぱり腸閉塞になるんですね。これは食べ物も食べられなくなるし、痛みもつらい。そのときだけは入院してもらって腸閉塞の手術をして、終わったらまたうちに帰るということです。
やはり、きちっと入院してきちっとお金をかけるところはもちろんかけなくちゃいけないんで、みんなその辺にうちでごろごろさせていればいいという問題でもなくて、これはやはりケース・バイ・ケース。それから、患者さん、家族の希望、そういうことを聞いてやって、やはり治すときは治すけれ
ども、あとは患者さんの希望を聞いて、しかも
医療費はなるたけ安くするということを
国民がみんな考えてやっていく必要があるんじゃないかと思います。
もう少し例を申し上げて恐縮ですけれ
ども、私も感染症予防法が忙しかったというわけじゃないんですけれ
ども、昔のむち打ちが悪くなったせいか
審議中に目まいが随分いたしまして、だけれ
ども、やっぱりこれ変な病気だったり、すぐ治るものだったらと思いまして私の大学へ行きまして、とにかく忙しいんだから至急調べてやってくれと言って、整形と、それから目まいですから耳鼻科と、それからMRIと、検査とか半日ぐらいではっとやってもらったんですね。それで結局大したことないというんで、今おかげさまで大分よくなっておりますのでこうやってできますけれ
ども。
忙しい方はなかなか半日ではっと検査してとかそういうことはなかなかできないんですね。できないから、どうしても忙しい人は手おくれになったりする。だから、そういうとき、私の考えは、私は顔があって、いつも自分がやっているあれですからすっとやってもらえましたけれ
ども、例えば幾らかお金を出したら半日のうちに全部すっとやってもらうというコースだってあっていいんじゃないかと思うんです。
それからもう
一つは、待合室とかそういうところさえよければ暇なおじいさんはゆっくり待合室で待って遊んでいますから、検査もゆっくりやって、そのかわりよく診てくださいというのもあっていいんです。それをみんな待たせちゃいけない、それから特別そうやってやっちゃいけないとか、何かそういうことを言っていると、本当にあちこちでぐあいがおかしくなってきてしまいます。もちろん、私の言うことは言い方が悪くてすぐ誤解をされる方でございますので、いろいろ今までのことも問題だと思いますけれ
ども。
もう
一つは、
医師側からの
要望をしますと、今のようにたくさん診なくちゃとても経営的にもやっていけない。この辺は
医師会の方と全く
意見は同じでございますが、技術料は低い。ちゃんとだれでも来られるようなシステム、本当にだれでも来ちゃうわけでございますね、名医のところでもだれのところでも来て、またちゃんと診ないと、ちゃんと診ないといって怒られる。今度はカルテも公開するから、カルテもちゃんと書けと。みんなちゃんとちゃんとといったってできるわけがないのでありまして、その辺も余り良質とかちゃんととかいろんなことを言われても、結局は
医療現場もぐあい悪くなってしまうというのが長い前置きでございましたけれ
ども。
先日、
病床のことで、
効率的な
医療を、これは大臣も随分お答えいただきましたけれ
ども、
医療を
効率化して、社会的入院とかいろんなことをやめて
病床をあけようと。だけれ
ども、あけても
病院の経営がうまくいかないので、そこにまた次の患者さんを呼んできてしまうというのではしようがないわけでございます。
現在、一般病棟が日本に百二十五万ぐらいあるそうでございますね。私の感じ、これもすべて十分研究したわけじゃないので、失言も入ると思いますけれ
ども、そういうふうに
効率化しますと百万ぐらいにしてもいいんじゃないかと。そうすると、例えば二十五万ぐらい病室があいて、病室過剰
地域はそれを
返還してもらうのがいいかもしれませんけれ
ども、経営その他でなかなかうまくいかないので、これからが御
質問になりますけれ
ども、そういう病棟を既におやりになっている介護のために応用する、それからホスピスとかあるいは開業医に開放する。この辺も
検討なさっていらっしゃるので、簡単に御説明いただければと思います。そういうのは
病床数の減少にはなりませんけれ
ども、そういう使い方がある。
もう
一つは、また後でもう一回申し上げてもいいんですけれ
ども、研究に使うというのと、それからこれからは生活習慣病が非常に重要になってきましたので、地方自治体でも、糖尿病になったり動脈硬化性疾患でコレステロールがたまって心臓とか脳とかが悪くなるのを防ぐためには、場合によってはそういう病室を自治体で買い取って、そこに一年に一回ぐらい入れて、検査して生活
指導する。そういう方が結局は
医療費も安くなるというふうなこともあると思います。
私の考えでは、介護、それからホスピス、それから開業医への利用開放、それから研究のための病室の使用、それからドック、生活
指導、そういうことに充てていく。つまり、前向きにベッドがあいたときに使っていく。しかも、それで経営も成り立つようにする。そういうようなことでもしないと、なかなか
抜本改革といっていろんなことをしてもいつになっても
病床数は同じということになるんじゃないかと思いますので、その辺から大臣及び
局長の御
意見がございましたらお願いいたします。