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清水澄子君 そこで、やはり四月二十三日には国立
感染症研究所を視察してきたわけですが、そこでも感じたことは、
日本はやっぱり機械とか器具の性能は非常にいいんだろうと思います。そしてバイオセーフティーの
管理室の機能は世界二なんだということを
報告していただいたんですけれ
ども、しかし、その機械はなかなか進んでいるんだと思いましたが、人員が余りにも少なくて、非常に私も
法案とのギャップを感じたわけです。
そして、とりわけ第三条では、「国及び
地方公共団体の責務」として、
感染症に関する情報の収集、整理、分析及びそれを
国民や自治体に提供するとあるわけです。しかし、国立
感染症研究所の
感染症情報室というところに入りましたら、八畳もないですね、六畳ちょっとぐらいの部屋に五名の方が物すごい狭いところで、それがいわゆる情報センターなんですね。私、この
法案を議論していたときはもっと違うことをイメージしていたんですけれ
ども、そこでたった五名の方が情報を収集している。またHIV
研究のところも二人しかいない。
あとはほとんど研修生といいますかアルバイトで来てもらっていると言っておりました。そういう意味で、これまでも人員の養成とかいろいろ皆さんからも御
質問があったわけです。
そこで、私は帰ってすぐ予算は一体どうなっているのかと見ました。ところが、この平成十年度の
感染症対策予算というのを見ましたら、昨年度よりも一億三千九百万円減っているわけです、削減されております。しかも、これは全部軒並み人材育成も減っていますし、調査
研究も減っている、それから国際
協力も防疫
対策も全部減っているわけです。そして、
一つだけふえているのが緊急時
感染症対策の充実というのが三百万円でした。こういう予算を見ますとこれで本当に、やっぱり大変なんだ大変なんだという
法律なんですけれ
ども、予算との間でも非常にこれは問題があるなと思いました。
ですから、
感染症対策を進めていく上では今まで議論されたこと、人材の養成とかそういう
体制をどうつくっていくかという面ではやはり非常に実際の予算の
確保がとても大切になると思います。しかし、こういうところは見えないところですから、今公共事業というとすぐわっといろんなところから声が上がるんですが、意外とこういう大事なところには予算が行かないという問題があると思いますけれ
ども、これもやはり私
どもも声を上げなきゃいけないと思います。
この法の施行を本当に内容のある充実したものにするのであれば、やはり
感染症対策関連予算の充実というのは非常に重要だと思います。
大臣、このことをひとつぜひ次の予算のときには頑張っていただきたいと思いますが、御決意をいただきたいと思います。