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西山登紀子君
日本共産党の
西山登紀子でございます。
私も当
委員会に所属して六年目を迎えるんですけれ
ども、毎回この
戦傷病者戦没者遺族等援護法のときには戦争の問題に触れて、まだまだ戦後
処理は終わっていないという実感をいつもしている一人でございます。身元引受人の問題だとか、それから帰国者の
国籍取得問題、あるいは満蒙開拓義勇軍の問題等々今までにも
質問をさせていただきました。
きょうは中国残留孤児の問題に関連をいたしまして、自立指導員の問題を
質問したいと
思います。
永住帰国者の帰国が相次いで、過去五年間で二世、三世といった世帯も含めますと合計約六千人に及んでいるわけです。この永住帰国者の
方々が実際なれない
日本の中で定着をし、また自立した生活を営んでいくには、やはりそれは想像以上の困難があるということです。
実は私も、地元京都ですけれ
ども、最近二十人ばかりの方に集まっていただきまして、
お話を伺ってきました。確かに言葉の壁というのは想像以上に大きくて、実際
日本語が話せる方は二十人の中でたったお一人です。その方はかなり年齢が高い十歳ぐらいのときに中国に渡られたということから、
日本語がまだ少しあるから戻ってきても習得が遠いわけですけれ
ども、ほとんどの方は自立指導員の通訳がなければ、これは私にも実情が通じませんでした。例えば病院に行くときに大変だとか、あるいは子供の教育も大変、就労の問題も大変、いろいろ訴えられました。養
父母のお墓参りにも行きたいんだといういろんな要望があったわけですが、それは全部自立指導員の通訳を介してしか私は理解ができない。こういう中で大変もどかしさも私自身が感じたところでございます。
とりわけ、
地域で生きていく上で一番問題なのは何かといえば、病気になったときにお医者さんに病状が
説明できない。そのときに自立指導員の人が身近にいればいいんだけれ
ども、身近にいない。だから、先ほど言いましたように、帰ってきた人で言葉のわかる人のところに集中してしまって。そういう人がボランティア的にいろいろお世話をしているという
お話を伺ったわけでございます。
こういう実情をお伺いするにつけまして、国と自治体は大いにバックアップする、もっともっとできることがあるのじゃないかなという
思いを強くしたわけです。
そこでお伺いいたしますけれ
ども、自立指導員の制度というのがあるわけですが、これは時間の
関係で私の方からどんな業務
内容かというのを述べさせていただきます。
自立指導員の業務
内容、
厚生省の文書によりますと、永住帰国者等の日常生活の諸問題に関する相談に応じて必要な助言、指導を行う。場合によっては窓口に同行して、
福祉事務所など公的機関との緊密な連絡を保って仲介役をする。また、
日本語の指導、
日本語教室及び
日本語補講についての相談及び手続の介助を行う。職業訓練施設で受講している永住帰国者等の諸問題に関する相談に応じて必要な助言、指導を行うとともに、円滑かつ効果的な職業訓練が行われるよう
援護措置を講じ、もって技能習得後の雇用安定が図られるよう配慮するものとする。自立指導員の
方々のお仕事は大変重要な
内容でございます。
ところで、この永住帰国者がこうした自立指導員を派遣をしてもらう期間問題なんですが、この期間が実は限定をされているわけですが、この期間について
説明をしてください。