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山本一太君 今回の
改正は大きな問題はないと思いますので、できるだけ早くこの法案を通して、もうほとんど欧米の主要国はこれを批准しているということですから、
日本も一刻も早くきちっとこれを批准して、批准国との間の二国間
協定の
準備を進めていただきたいというふうに御要望申し上げたいと思います。
時間があと五分ありますので、
航空法はこれぐらいにして、最近私が思っていることについて一点
質問させていただきたいと思います。
大臣御存じのとおり、飛行機は非常に安全だと思います。車とかほかの
交通機関に比べればとにかく事故率が非常に少ない。一たん事故が起こると大変なんですけれども、非常に非常に少ない。
国内最大の顧客である国会議員が事故に遭ったということを聞いたことがないということから見てもいかに飛行機が安全かということが言えると思います。
しかしながら、やはりシステムというものに完全なものはないと思います。忘れもしない、群馬県の上野村に十数年前に
JALのジャンボジェットが落ちました。ジャンボは
四つエンジンがあって考えられる限り最も安全な乗り物だというふうに言われておりました。常に飛行機にはフェールセーフというシステムがあって
一つがだめでも必ず次のシステムが働くという話でしたけれども、金属疲労で吹っ飛んで油圧も全部だめになってしまうというような
状況の中でああいう悲惨な事故が起こったわけです。必ずしもシステムというのは完全ではないということの象徴のような出来事だったと思うんですけれども、命がかかっていることですから、それでもやはりこの
可能性は限りなくゼロに近づけていくということが各航空会社の責務でありあるいは
政府の責務だというふうに思っております。
きのうもちょっと調べていたんですが、
日本の航空会社が欧米あるいはほかの国の航空会社に比べて大きな事故が多いということは聞いたことがありませんし、そういう
実態もないということなんですけれども、最近ちょっと気になるのが、異常運航、異常運航と言うとちょっと大げさかもしれませんけれども、このケースが意外と多くなっているというようなデータがあります。
主に機材のふぐあいにより異常運航に至った最近の事例ということなんですが、これは日航と全日空と
日本エアシステムの一九九八年、ことしの四月だけに限っても、例えば四月二日、
日本エアシステムのダグラスDC9−81型のフライトディレクターの指示に不都合が発生して離陸後空港に引き返したという事件がありました。あるいはその前に、これは三月だったと思いますが、最新型の
日本航空のボーイング767−300型が副操縦士の窓の下から煙が出て離陸後空港に引き返したという事件もありました。さらには四月四日、やはり
JALで、これはダグラスDC10ですが、第三エンジンが失速して離陸後空港に帰還したということもありましたし、四月十三日には、
日本エアシステムのエアバスが飛行管理システムが調子が悪いということで空港に引き返した。あるいは二十三日にも、これは全日空のエアバスですけれども、第二エンジンの排気温度が上昇したので離陸後空港に引き返した、こういうことが起こっているわけでございます。
これは原因はそれぞれのケースで
運輸省の方もきちっと解明をして
対策を講じているとは思いますが、ここら辺のことについて、
整備上のことなのかどうなのか果たしてこういう異常運航がふえているのかどうかそれについてどういう
対策をとっているのかということを最後にお聞きしたいと思います。