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保坂三蔵君 ぜひ御認識にとどまらないで、具体策として支援策を、
氏家会長なんか
中継基地をつくるときは補助金出せと、ここまでおっしゃっていますよ。そうやってくれないと、
体質強化もしないまま、脆弱なまま、結局は
放送ビッグバンは
ウィンブルドン効果で終わってしまったということになりかねないということを懸念しております。ひとつくれぐれもよろしくお願いいたします。
それから最後に、時間もございませんので、増大する青少年犯罪と
テレビの問題で、これは先日の
委員会におきましても
中尾委員と及川
先生の両者から
お話があって、賛否両論でございました。私もそれはわからないわけじゃないのでございますが、ちょうど一年前に同じことを、レーティングの問題、
放送の事前格付とVチップ、これはペアレントロックで親が主体を持ってVチップで
番組を選択してもらいたい、子供を魔手から防ぐというわけではないですけれ
ども、そういうことを提案したんでございますが、一年たってこの
論議が中教審でまで取り上げられてきて、三十一日に発表された中教審の対策の中で具体策として入ってきたということは、感慨無量なものがあります。
また、一方では少年法の
改正案などが議員立法で今もくろまれておりまして、少年の人権を守る、将来の芽を摘まない、こういうことも大事でございますけれ
ども、一方、凶悪化する犯罪からどう少年の
世界を守っていくかということは、どんな小さな
可能性があることであってもこれは何としても親の立場から、
社会の立場から防除していきたいと思っているんです。
そこで、先進の
アメリカでは、Vチップを十三インチ以上に追い込むということで、四大ネットワークが認証して、
放送通信法改正を九六年にやって動いております。その背景をちょっと申し上げたいんですが、
アメリカの少年犯罪あるいは銃や凶器に絡む犯罪というのは
日本のけた違いですから比較にならないじゃないかという
見方をしていますけれ
ども、とにかく、きのうの
予算委員会でも出ましたとおり、暴力教室みたいなことが全国の公立中学校の二割で展開しているというんですね。これを切れた学校と言われたそうですけれ
ども。
だけれ
ども、本当に恐ろしい実態の中から大人の
世界にSOSを出している子供を救うためには、その前の幼年期からの
メディアと暴力の多発あるいは少年犯罪の因果関係というのをもう少し突っ込んで行政も、これは行政の介入というのでなくて、行政が先導的な役割をして解析してもらいたいと思うんです。
暴力事件の本場の
アメリカでは、子供と若者を巻き込む暴力は信じがたいほど広がっている。この
分析と具体的な対策が実施されているのが実情です。
アメリカの国立アカデミーを初めとする各研究機関は、暴力的な行動の原因を究明するのには非常に複雑な問題が、いろんなファクターが集まって、一点特記してこれという決め手はない、しかしマス
メディアが現実
社会の暴力に一定の責任を持っていることを結論づけた、こう言っているんです。これは既に
アメリカでは定説になっておりまして、これに基づいてVチップの導入などが行われた、こういうふうに私
たちは受けとめている。
放送を一体だれがレーティングするかとか、そういう問題もあります。要するに、大人向けの
番組である、アダルトであるということが認定されるような
番組だったら、制作段階から、
放送段階から全部チェックして、そして発表することによってそれをレーティングする、あるいはVチップでロックをする、子供に見せない、こういう方法と、それからもう一方では、ヨーロッパにあるように、もう夕方の六時から十時まではそういう
放送は
放送させない、入り口でふさぐ、こういう川上川下の問題があるわけです。
しかし、いずれにいたしましても、
日本ではこの問題は時期尚早と言っている問題ではなくて、現に起こっている問題、対策を立てても結果は後から出てくるわけですから、やっぱり今もうぎりぎりのところまで来ているんじゃないだろうか、こう思いまして、Vチップあるいはまたペアレントロック、そして格付、レーティングの問題など、
当局はどの程度まで今これにつきまして
分析をして、そしてそれぞれの関係機関と話し合われているのか、
現状を
お尋ねしたいと思います。