○
国務大臣(
藤井孝男君) 先ほど
航空局長からも
お答えいたしましたように、
我が国で
空港をつくるとなりますと、
国土の条件と申しましょうか、そういったさまざまな条件等からしますと、どうしても
空港建設費がある程度高くなってくるということは委員もその点は御理解をいただけるところと思います。
また、
日本の場合、特に漁業補償というものもございまして、こういったものも
建設コストの中に入ります。海外では余り例のないそういった漁業補償というものも勘案しますと、どうしてもそれに対しまする
空港使用料が高くならざるを得ないというのが現況だと思います。
しかしながら、やはり先ほど
亀谷委員にも
お答えいたしましたように、これからの大
航空交流時代、そして大競争時代、そういう中にあって、
日本の
空港の使用料というものをどうすれば国際水準並みにできるのか、今の財政状況からいきますと、国の助成にもある程度
限界があるという中で、正直率直に申し上げて非常にこれは悩ましい
課題であることは事実であります。
しかしながら、一方で
航空会社が路線を形成するといいますか決定をするに際しまして、いろんな要素があるわけでありますけれ
ども、基本的には
利用者の
需要がその
空港に対してどうあるのか、またはその
空港の周辺と申しましょうか後背圏と申しましょうか、そういったところの
経済力、そういったものも影響があろうかと思います。
そういったことを
考えますと、
空港使用料の水準というのは、使用料が高いから利用される価値がなくなるあるいは競争に負けるという、一概にそういう面でのハンディキャップが生じることはないという
考え方も一方にはあろうかと思います。
しかし、いずれにしましても、やはり世界水準に比べまして非常に高いということは厳然たる事実でありますので、これは寺崎委員も含めまして、本当に今後のこうした
国際競争下の時代の中でどうこれを直していくか、あるいは改善していくか。それから一方、
空港の
整備を進めていかなきゃならないということになりますと、どうしてもその財源は空整特会という形に財源を求めておりますけれ
ども、それが一般会計の真水で賄われればそういった面につきましてもいわゆる低減できる
環境は整いますけれ
ども、そういう財政状況にないことも事実であります。
大変悩ましいと申し上げましたけれ
ども、私
どもはできれば少しでも使用料を安くする、あるいは着陸料を含めまして安くしていくというのは前向きに検討していかなきゃなりませんけれ
ども、現況はなかなか難しいなという感じはどうしても今の段階では言わざるを得ないかなということを率直に申し上げたいと思います。