○立木洋君 ここに「朝雲」を持ってきているんですけれ
ども、この事典の中には、支援戦闘機ではなくてここには戦闘爆撃機であると書いてあります。これはおたくの方の
関係のある新聞がそういうふうに規定しているわけです。それで、内容を見てみますと、F1の後継機ということですけれ
ども、F1の戦闘行動半径というのは五百キロですね。F2の場合には八百三十キロの足の長さになります。そして
攻撃力もF1の二倍以上のパワーを持つというふうにも
報道されているわけです。だから、世界でも極めて高性能の戦闘機だというふうな評価を得ているわけです。
今言われましたように、将来のとおっしゃいますけれ
ども、現実の問題として
日本にどこかの国が上陸して侵攻してくるというふうなことが目前の問題として考えられるのかどうなのかという問題もある。
それで、結局これを見てみますと、一九九六年から十二年間かけて真二十機を持つ、製造するというふうに
平成七年十二月十五日の閣議で了解されております。百三十機です。百三十機となると、量産総経費というのはもう一兆円をはるかに超える莫大な金額です。今大きな問題として、やっぱり軍事費に対してもメスを入れるべきではないかというふうなことが言われている
状況の中で、このような莫大な金をF2に投じる。
今、防空の任務を果たしているのはF15があります。これは百九十三機あります。F4ファントムは百九機保有しております。後継機種とされているその前のF1は五十九機です。これはもちろんさらに減っていくでしょう。しかし、こういう状態の中で今後九六年から十二年間にわたって百三十機を量産する、莫大な投資をしなければならないということが閣議で了解されている。こういう正面装備を削減することこそが、今やはり
日本のあり方を考えて直接取り組まなければならない問題点だと思うんです。
しかし、事実上これについては、いろいろな
報道を読んでみますと、この機数を削減するとなるとアメリカの圧力が大変なことになるというのが防衛庁の側から聞こえできます。名前は言いません。だから、アメリカの圧力に従って百三十機は減らさない。そういう問題も、アメリカと共回生産を四、六でやっておりますけれ
ども、そういうアメリカの圧力の結果がこういう事態になっているのではないかというふうに言わざるを得ないんです。
このような問題については、当面不必要であるこの正面装備についてはきちっとやっぱり交渉して、削減をするという方向にこそメスが入れられるという点に
努力をすべきではないかということを強く述べておきたいわけですけれ
ども、いかがでしょうか。