○立木洋君 池子の
米軍の家族住宅の水道料と下水道料のメーターは一つだけついております。これは、九六
年度の場合には三百五十八戸に入居しております。昨年は六百六戸入居しております。これは神奈川県の県庁並びにあそこの逗子市の当局について、水道料それから下水道料、電気代、燃料、全部聞きました。水道料が一千九百九十九万円、下水道料が一千三百万円、電気代が一億四千三百万円、燃料が三千八百万円、
合計しますと約二億一千四百万円です。これが三百五十八戸の入居分です。
そして、こういう状態が全国で、今おっしゃいましたように家族住宅だけで一万四千六百戸ある。一体幾らになりますか、莫大な数ですよ。これを特別協定を結んだときには公用にのみ
負担すると。私たちは特別協定自身には反対しました。しかし、そのときの答弁ですら
政府はそう言っていたんです。それが今度は、
基地として提供しているところに住んでいる家族なんだからそれも公用とみなすといって
米軍が請求するとおりに全額支払う、こんな何億円にも上るような莫大な金を
負担する、それは家族が使っている。
ついでに言いますと、先日の新聞では、この問題に関してはこういうふうな指摘さえされております。逗子の
米軍家族二戸当たり四人家族で一月に平均して使っている水道料金の場合には三十七・大立方メートルです。神奈川県で四人家族の一月の平均の水道料金は二十三立方メートルで、約倍の水道を使っております。
金額も約倍になります。
そして、これを見てみますと、当地の神奈川の新聞に出ておりましたけれども、
基地内で実情を見た日本人従業員の話として、夏なんか冷房の温度が自衛隊施設と比べてかなり低い、外出時も冷房を切らない、使っていない部屋の電灯もつけっ放し、芝生に水はじゃぶじゃぶまく。こんな例を挙げて使い放題だという従業員の記事が神奈川新聞に掲載されているんです。
倍使っているんですよ、水道料だけ見ても。そして、これも
基地内の施設だから公用だといって、前回特別協定を
審議したときの
内容とまるっきり違う答弁をして、今度はごまかそうとする。
私は当初この特別協定自身については反対しました。だけれども、決められたときには決められたとおりに守っていくということは、少なくともやはり日本
政府は守らなければならないんじゃないか。それを都合が悪くなって問題点が指摘されてくるとそれをすり抜けるような形で、いわゆる弁解じみたような言い方をするというふうなことは、それは
政府の態度としては、ほかの地位協定の問題等も多々ありますけれども、この問題については前回の経過がありますからぜひとも指摘しておきたいと思うんです。
長官と外務大臣に、この問題についての今後についてとるべき対応の仕方、
考え方というのをはっきりさせていただきたい。そういうことを明確にしないと、
審議して明確に
政府が確認した
内容が後になって
米軍の圧力で平気で変えられてしまうというふうなことになったんだったら、何のために国会にて
審議をし、結論を出すのかということさえ問題になるのではないかというふうに懸念を持つわけですから、はっきりさせていただきたい。