○
左藤委員 いろいろ御努力いただいておるわけですが、そうしたことについて、文部省の実際の教育課程と十分連絡をとって、
法務省だけでなくて、私は、社会へ出た後の、そういった子供たちの少年院の中における教育というものについて御配慮いただきたいと思います。
そして、これは根本論として、非常に難しい刑罰論の問題に関連してくるだろうと思います。応報刑論であるとか教育刑論というふうな論議のことを
考えますと、非常に難しい問題があるだろうと思いますけれ
ども、要するに、子供自体が小さくてまだ十分わかっていなかったということもあるでしょうけれ
ども、いろいろなことで社会に対して非常に申しわけないことをした、そのことに対する反省といいますか、そういうようなものをして、それじゃどういうことをして自分が社会に対して少しでも役立つような、出たらそういうことをしなければならないのだというようなもの、これが本当の教育だろうと思います。
そういうことを少年院に収容されている子供が収容されている期間にやるような努力をしないと、また出ましたら、今
保護司法の改正もありましたけれ
ども、そういうところへ預けっ放しにしてしまっている。実際問題としては、それぞれの矯正管区の皆さんも御苦労しておられると思います。
思いますけれ
ども、そういうことで、預けたときに、暴力団とかそういうようなところの準組員みたいな形にされてしまって、結局やっているということで、ちっともそのことについての改善ができないというようなことになってきたのでは意味がないと思いますので、これをどういうふうにしてやっていくかについて、教育の面で
考えていただくということだけでなくて、そういう精神教育ということが
一つあると思う。
それからもう
一つは、医療少年院ですか、そういうところのことにつきましても、これは、もちろんそういうことについて配慮しておられると思いますが、精神科のお医者さんのいろいろな治療というようなものを受けながら、子供たちの再生を図らなければいかぬだろう、こう思います。その点についても、これはいろいろな意見があるだろうと思いますが、単に外部講師というのではなくて、その中に、実際にそういうことをやられるような、いわゆるカウンセラーですか、非常に程度の高い方をそういうところへ配置してやっていただきたい。
こうしないことには、そういうところを出てからも、再犯したときには、今度はまた精神病者による
犯罪ということになって、案際問題としてはまた無罪になるとか、あるいは減軽になるとかいうふうなことを起こした場合、社会に対して、皆さん御努力されていても、少年院で一体何をしておったんだ、こういうことにもなりかねませんので、この点についてのことをやっていただきたい。
特に、
一般的な問題として、私もきょうは余り時間がありませんから詳しく申し上げられませんが、前に
法務大臣をさせていただいたときにも、少年院とか刑務所とかを視察させていただいたとき、矯正というのは非常に大変な仕事であるということも痛切に感じており、今までは、
日本が世界で最も
治安のいい国であるということが言われていたのも、そういったことでの御努力があったわけなんです。
一つは、凶悪犯といいますか、そういうようなもの、それから年齢の低下というような問題が起こってきたときに、先ほどお話あった長期とか短期の問題がありましても、例えば、今まで平均で十カ月とか一年ぐらいしか収容させていないというようなことで、その時分はそれでも十分いけたのかもしれませんけれ
ども、このところ、非常に凶悪で、しかも年齢が低下するという形になってきたときに、どちらへ送致するかということを家裁で決定されるにしましても、送られた方の側が、教護院のような形のものと、それから少年院の形のものと、受け入れられないような体制であっても困るわけなので、この辺のところについて。
それに関連して、再犯率ですが、これについて何かわかっておれば、ちょっと教えていただきたいと思います。