○福田
政府委員 お答えいたします。
何点も御
指摘いただいておりますので、簡潔に申し上げたいと思います。
まず第一点、日産生命作成の
金融機関と日産生命連名のパンフレット、WiIl-Wellについての日産生命にどのような指導をしたかという点でございますが、当局におきましては、この
金融機関と日産生命連名のパンフレットにつきまして、大分昔でございますが昭和六十三年七月に、保険会社以外の者が保険募集者であるというような誤解をされかねないということで、日産生命のみの表示に改定するよう指示しております。当局の担当係長から日産生命の担当課長に口頭で指示をしております。日産生命は、その指示を受けまして、六十三
年度末を目途に委託代理店からのそのパンフレットの差しかえ作業を行いまして、ほぼ元年三月に終了したということでございます。
ただ、細かくなりますが、提携先
金融機関のうちスルガ
銀行につきましては、既に元年一月には
原則提携ローンそのものを取りやめておりましたし、それ以前にも提携の縮小を求めておりましたので、削除したパンフレットの差しかえ自体を行う必要がなかったと思われますので、差しかえが実際に行われたか否かは明確でございません。
それから第二番目に、スルガ
銀行に対する指導の経緯でございますが、御
指摘が大きく
二つございまして、
一つは、スルガ
銀行作成のローンチラシ、ステップという保険料ローンのチラシでございますが、これにつきましては、昭和六十三年六月に
外部からの御
指摘を受けまして事実関係の
調査を指示したところ、同じ六十三年六月にこれはスルガ
銀行より、
銀行員が保険募集を行っているかのような誤解を契約者に与えないよう全行員に周知徹底するとともに、このチラシを回収し文言を修正する等の回答を得たわけでございます。
当局におきましては、さらに指示をいたしましたところ、
銀行におきましては七月、翌月に至りまして古いローンチラシを回収し、改定した新しいローンチラシを使用することとなったとの報告を受けております。
それから、同じスルガ
銀行の第二点目の御
指摘でございますが、スルガ
銀行の
内部資料の中に「本件はたてまえのことであります。」という記載のあった資料でございますが、これは提携ローンに係るスルガ
銀行内部の研修教材でございました。これにつきましては、
平成元年五月、正確には二十四日でございますが、衆議院の
大蔵委員会におきまして矢島
委員からの御
指摘を受けて、同日、スルガ
銀行に対して事実関係の
調査を指示したわけでございます。これに対しましてスルガ
銀行から、この研修教材は前年の昭和六十三年、さっき申し上げましたローンチラシの是正指導の際よりもさらに以前に作成した
内部教材でございまして、
平成元年五月にはこの研修教材を既に使用しておらなかったわけですが、法律に抵触するかのごとき疑念を抱かせる文言があるということから、行内において直ちに回収を指示した旨の報告が、同じ五月二十五日でございますが、当局にございました。
本件一連のてんまつにつきましては、翌月、
平成元年六月に改めててんまつ報告を求めるとともに、その際当局からは、部内研修の場とはいえ、違法行為を容認するかのごとき文書を使って商品
説明の研修を行うなど行き過ぎた行為を根絶するよう再度指示しておりまして、同じ六月に、当時の平澤
銀行局長がスルガ
銀行の岡野頭取を呼びまして、健全かつ適正な業務運営に努めるよう厳しく指導いたしております。
なお、その提携ローンにつきましては、スルガ
銀行においては
平成元年五月以降取り扱いを行われていないと
承知しております。
それから、スルガ
銀行以外の提携
金融機関につきましてどのような指導を行ったのかという点でございますが、先ほど申し上げましたように、日産生命作成のパンフレット、Will-We11の表示が連名になっておりましたことにつきましては、スルガ
銀行以外についても
金融機関の名称は削除されたところでございます。
この際に、各
金融機関に対して当局が直接指導したのかとのお尋ねでございましたが、これは、まず当局としましては各
金融機関の自主的な対応にゆだねたところでございまして、
金融機関すべてに一律の指導を行ったわけではございませんが、個別具体的な苦情等があった場合には、申し出
内容に即してその都度対応してきたものと
承知しております。
なお、ローンチラシの書きぶり等は
金融機関によって区々でございまして、必ずしも一律に指導しがたい面があったことは御理解いただきたいと存じます。
とりあえず、以上でございます。