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小里国務大臣 大変多くの課題を御発言いただきながらお尋ねいただいたわけでございますが、若干時間をいただきまして答弁申し上げたいと思うのでございます。
まず
一つは、今次の
行政改革の流れというものを
お話がございました。そしてまた、器だけでもだめだよ、
中身というものが一体でなければならないと、それと同時にまた、地方分権等をお聞かせいただいたわけでございますが、
お話をお伺いいたしておりまして、私は、もう
先生のおっしゃるとおり、実態の流れも、あるいはまた
考えておる組み立ても、全く共通するところがほとんどじゃないかと感ずるぐらい、
お話をお伺いいたしまして非常に感銘を深くいたしておるところでございます。
御承知のとおり、今次、中央
省庁基本法を出しました。これは、出したのは今日の時点でありますけれ
ども、これからの中央
省庁をこういう
考え方で始めようとしますよというこの
考え方をまとめることについても、およそ政府の
一つの直接的な
関係する審議会等で一年半前から
議論をしてまいりましたこと、御承知のとおりであります。それはすなわち
行政改革
会議でございますが、これも、総理がみずから会長となって、まさに総理も徹底的にこの審議に参加をしてまいりました。私はもう後半の後半でございましたけれ
ども、約六カ月間参加をさせていただきました。
その
行政改革
会議の審議と並行して、国会内外のと申し上げていいのじゃないかと思うのでございますが、特に与党三党の
意見は、徹底的に
連携、協議をして詰めて、お聞かせをいただいてまいったつもりであります。あるいはまた、その間、そのほかの政党の皆様方も、いろいろなコメントの形で
お話などをお聞かせいただきました。あるいはまた、既存の一府二十一
省庁体制の、直接今日
行政を預かっておられる各
省庁の
大臣の方々あるいは幹部の方々、職員の皆様方の
意見もお聞きしながら進めてまいったつもりでございます。
せっかく
先生、非常に大事な御
指摘をいただきましたから、たまたま私は個々に、では地方分権に対してどういうことを聞いてきたか、あるいは、地方分権を要請しておられるというかその客体である主役の
皆さん、例えば全国知事会の
皆さんがどういうことを
考えているのだろうか。今日これだけ地方分権あるいは地方の活性化、
先生の言葉をかりて言いますと地方主権だ、こうおつしゃいましたが、そういう
一つの我々の
考え方を実現するために、全国知事会も
意見を出しておってくれます。そして、これを要約しますと、今
先生がおっしゃったようなことを書いてあるのですね。そしてまた、政府自体もこれに直接的に作業しながらやってまいったつもりでございますし、また今次の
基本法に打ち込めるものは、この中の大半は打ち込んであるつもりでもございます。
例えて申し上げますと、機関委任事務の廃止をしなさいよということをまず第一項目で書いてございます。これはもう既に地方分権推進
委員会で、自治省主宰のもとに整理をしていただきまして、もう実行にかかっております。
あるいは二番目には、国庫補助負担金を減らしていただけないか、そして地方財源を充実するのですよ。このことも、今次の論戦で御案内のとおり、今積極的に、これこそ重点事項の
一つだなと、これはひとつ、いろいろな抵抗もあるけれ
ども、各省の
大臣の協力をいただいてまとめていこうと。
あるいはその三番目に、国の関与は新しいルールでやってくれよ、今までのように中央政府と県、市町村が上下、主従の
関係ではいかぬよ、これをひとつ基本的に改めてくれないかというのを要望していらっしゃいますが、これも、既に四次にわたる分権推進
委員会からきちんとそれが答申がありましたから、そのとおりもう既に実践をしつつある。
あるいは最後に、事務、権限の移譲を強くするために、農地転用あるいは工場立地な
ども柔軟にやってくれぬかと書いてありますが、もうこれも既に御承知のとおり、地方分権の答申に従いましてそれを実行いたしておるという
状況でございます。
これらをして決して十分であると申し上げておるわけではございませんが、そういうふうに、決して中央
省庁改革を進めるための一府十二
省庁体制ではなくて、
中身を、今
先生の方から御
指摘いただきましたような、全体からいえばわずかでございますけれ
ども、例えば地方分権にいたしましても、規制緩和にしても、御承知のとおり作業をしておりますし、実施中のものもある、こういう形でございます。
このほかに、またいろいろこもごも、本来の
事務事業を縮減合理化する課題はたくさんありますから、それらを含めまして、これから一年間かかっていわゆる中央
省庁の
再編を、その
法律をさまざま決めまして、そして一年後の今ごろ、
先生方に、国会にその結果をお諮りして、そして
国民審判を受けるという段取りでございますから、外と
中身を一体でやらなければいかぬよという、これはもう
最大、要請中の要請でありますから、心得ておりますことを最後に申し上げまして、いささか、お断り申し上げましたように時間が長くなりましたけれ
ども、御了承願います。