○佐藤(謙)
委員 木づくりの家に住んでいる
佐藤謙一郎でございますが、引き続き質問をさせていただきます。
私は、去年一年間、
環境問題にとって大変大きな
意味のある年であったように思います。特に
環境問題が大きくクローズアップされて、それこそ
国民全体の大きな関心、その
中心に据えられた年だろう。とりわけ私はその中で三つ、
一つは
気候変動枠組み条約、
大臣が大変御苦労された
気候変動枠組み条約の
京都会議がありましたし、もう
一つは諌早の干拓をめぐる論争がありました。そしてもう
一つは、
先ほど来お話もありました埼玉県のくぬぎ山周辺でのダイオキシンの問題。それぞれが大変大きな問題でありました。
そうした中で私は、ついこの間ある人から、佐藤さん、今まで我々は
人類益ということを考えていたけれ
ども、もう
人類益ではなくて地球益の時代なんですねということをしみじみと言われました。人間だけが生きていけばいいという時代から、より深く
環境というものを考えていかなければいけない。
その先鞭をつけた例えば
地球温暖化に関する
京都会議でも、これは去年の
総理府の世論調査でありますけれ
ども、
地球温暖化問題にどの程度関心を持っているか。七九・四%の人がそういう関心を持っていて、心配をしているかに至っては八二・二%、これは女性より男性の方が多いというのも気になるところであります。しかし、残念ながら
京都会議自身の周知度については、去年の半ばの数字ですから、八・四%という低い数字だった。
しかし、この間私
ども手にさせていただいた「
環境にやさしいライフスタイル実態調査」の調査結果では、同じ三千人のサンプリングですけれ
ども、三一・五%の周知度にまで高まっているというのは、大変あの
京都会議というものが
意味があったのではないか。
内容は、私、大変不満ではありますけれ
ども、そうしたことで
環境問題がまさに地球益に向かっていくというふうに思います。
これから、その三つの
国民の最大関心事の
一つ一つについて御質問させていただきたいと思いますが、まず最初に藤前干潟の問題から質問をさせていただきます。
私は、実は大変うれしかったのは、
大臣がこの十一日に名古屋の藤前干潟に行かれた。真実というものを御自身の目で確かめようとする、その原点に立たれたということに敬意を表したいと思います。
そこで、新聞報道では、いろいろ現地で同じ政党の方々から参議院選挙があるんだぞというような話もあったやに聞いておりますけれ
ども、そうした政党、政治家としてのいろいろな思いを断ち切りながら、官僚の言葉ではなくて御自身の気持ちで語っておられる。僕は、まさに
環境大臣にふさわしいというふうに評価をするところであります。
この藤前干潟へ視察に行かれてどういう御印象だったかということをお聞きしたいのですが、とりわけ、名古屋市の
環境影響評価審査
委員の答申では、
環境に与える影響は明らかという一言が明記されました。しかし、答申は、人工干潟などの
対策を条件に事業自体は容認しているわけですね。これは恐らく総合的な観点から容認したということであるわけでしょうけれ
ども、事
環境という一点については、明らかにこれは影響があるということを答申で述べているわけですから、まさに
環境という一点について責任を持たれる
大木大臣が、今後そうした重い十字架といいますか、それをどういうふうに受けとめていかれるのかということが一点。
それから、やはり新聞報道でありますけれ
ども、別の場所に処分場を建設する代替地の検討に
ついてはまだその段階ではないというふうに言われたと聞いておりますけれ
ども、これは、それではどういう段階であればそういう代替案まで検討していくべきだというふうにお考えなのか。
それからもう一点は、具体的な方策は専門家から成る検討
委員会を組織して検討すべきであるというようなことが答申案で出ていたわけであります。この検討
委員会というものが、
環境への影響が大きい場合は工事の一時停止も含めて対応し、審査
委員の
会議に
報告することとしたというふうにありますけれ
ども、これはそのとおりであるのか。その点について
お願いいたします。