○江崎
委員 自由党を代表して、今回の
中部国際空港法案並びに関連についての御
質問をいたします。
きのうからの
審議で、特に
地元を
中心に各
委員、大変格調の高い
質疑を交わされておりましたので、私は簡単な
質問をさせていただきます。
質問が重複しましたら、
藤井大臣、そして答弁者には簡潔にお答えいただいて結構であります。
私が特に強く思いますことは、この
中部国際空港の
法案、これを速やかに成立させ、いち早く
工事着工に当たることが、今日の景気低迷、これを景気浮揚させ、内需拡大に一番つながるものと強い確信を持つ次第であります。
中部新
国際空港につきまして、多少歴史を振り返ってみますと、
愛知を
中心に
中部それぞれの県が、
成田、そして
関西国際空港に続き、
中部にもぜひ
ハブ空港をつくることが大切だといったことで、昭和六十年一月、
中部新
国際空港建設期成同盟会、そして、昭和六十年三月には、
中部新
国際空港建設促進議員連盟が発足、この六十年十二月には、
財団法人中部空港調査会が設立され、自来今日まで十二年を経過いたしました。地方自治体並びに
民間が一体になり、
ハブ空港の必要性、そして早期建設を目指して、非常に熱心にこの運動が展開されました。
特に、私ごとになりますが、私が長年秘書として仕えました、もう既に故人になりましたが、元国
会議員が議連の会長を長く務めました。
平成五年の引退に当たって、もう馬齢を重ねたし引退は当然のこと、しかし、一番気がかりになることは、
中部新
国際空港がこれからどう推し進められるか心配だといったことを申しましたことが、つい先ごろのように思い出されております。何よりも、今回の
中部国際空港法案は、
愛知県民を
中心として、
中部それぞれの県民がひとしく歓迎するものと私は深く信ずるものであります。
特に
愛知県では、二十一
世紀、第一回目の記念すべき
万博開催が決定いたしております。これが成功するか否かは、何といっても、表玄関ができているかどうかといった成否にかかわっております。特に昨年の通常国会であったか、一部政党から
中部国際空港と
万博をリンクさせることは決して好ましい
状況でないといった御
指摘がありましたが、
中部新
国際空港の構想は、昭和五十年代の半ばから機運が盛り上がる、
万博に関しましては、
平成元年にBIEに代表が直接
万博誘致を申し入れるといったことでありますので、決してリンクでもないといったことを御理解賜らなければなりません。
ただ、これは本当にいい
タイミングで
万博誘致が決定し、そして、いよいよ第七次空整七カ年
計画をもって、ちょうど二〇〇五年前後にこの
空港が完成するといった、非常に
愛知県並びに
中部圏にとっても、前途明るい二大プロジェクトがこれから推し進められるわけであります。したがって、
愛知県選出国
会議員のみならず、
中部のそれぞれの議員も、ぜひひとつ、二〇〇五年
万博開会、そして同時に、
中部新
国際空港が
開港されるといったことは強い願いでもあります。
本論に入りますが、
我が国の二十一
世紀におけるさらなる
発展を考えた場合、
航空分野の
整備は決して欠かすことのできない
状況となっております。二十一
世紀は、まさに空の
時代、大航空
時代と言われております。
世界の
航空輸送量を見てもこの傾向が顕著にあらわれ、IATA、国際航空運送協会による統計では、国際定期
旅客数は、一九九三年で約三億二千万人であったのが、二〇〇〇年で約四億八千万人、二〇一〇年には約七億九千万人の予測が立てられております。
我が国にあってこの
中部圏は、
全国比で人口の約一六%、製造品
出荷額では約二五%を占めるなど、人口、
産業ともに高い集積がある
地域であり、
経済力を背景とした
航空輸送需要の増大も十分に見込まれ、二〇二〇年代半ばでは、
旅客の
国際線八百万人、
国内線千二百万人、
貨物の
国際線四十三万トン、
国内線八万トンと予想され、アジアの重要な拠点
空港として各国の
航空会社によって十分な路線網が形成される必要があります。
特に、
我が国を取り囲む
東アジアの現状を見てみますと、
地域内や欧米との
航空ネットワークが急速に形成され、
航空輸送に関する大きな
需要の伸びが期待されておるところであります。このため、各国では、大規模拠点
空港を国家戦略として積極的に建設、
整備をしていることは御案内のとおりであります。
こうしたときに、アジアの
中心的役割を果たしております
我が国が、
国際ハブ空港の
整備に、アジア諸国に決しておくれをとってはならないとき、
我が国の
航空輸送の
空洞化を招くことにもつながるわけであります。
二十一
世紀に向けて、経済的、社会的に今後とも安定した
発展を持続し、
国際社会における地位を
確保していくためには、
航空ネットワークの拠点となる
国際ハブ空港の
整備を進めることが必要不可欠であります。これは、
我が国自身の問題ではなく、
国際社会からも
日本に対する期待が非常に大きいといったことであります。
このような
我が国にとって非常に重要な本事業、
国際ハブ空港の
整備は、
財政構造改革の中での大規模事業着手となりますが、
中部国際空港の重要性、
物流拠点
整備という視点から見て、本事業はおくれることなく
整備されなければならないものであります。厳しい
財政事情の中にあって、二十一
世紀に向けて
我が国の
発展のため、公共
事業費の削減を受けずして進められなければならない、さらに言うならば、重点
投資を行ってでも進めなければならない大切な事業であります。
大都市圏における
国際ハブ空港の
整備、特に
中部国際空港の建設に対する
基本方針についてどのようにお考えか。
また、冒頭申し上げましたが、二〇〇五年の
万博に間に合わせてほしいという
地元のたっての要望がありますが^
現時点における建設着工までの課題や、着工及び
開港の時期についてどのように見ておられるか、
大臣にお尋ねをする次第であります。