○
渡辺(具)
委員 今の御
説明は、内容は十分わかるわけでございますが、実はきょうばいよいよこの
あたりをぜひお願いしたいというか、強調させてもらいたいということがあるわけです。
今
航空局長は、いろいろな
空港の
整備については時期を失することなく進めていかなければいけないということをおっしゃったわけでございまして、先行きについては五カ年
計画の範囲の中で
説明をいただきましたが、今聞いた
説明は、我々も、もう既に
整備が進んでいるわけですから、それは目に見えるものとしてわかるわけでございます。私は、
総合交通体系の
創造ということを考えれば、もっとロングレンジで、日本の
空港体系を将来どうしていくかということをもっと
基本的に、もっと長期的に見据えてやっていく必要があるのではないかというふうに思うわけでございます。
ことし、中部国際
空港が、着工準備がされて着工されるわけですね。それに続いて、今世間でいろいろ話が出ているのは、これは世間ではとしか私は言えないところに私の思いがあるというか、私の主張があるわけでございますけれ
ども、世間では、九州国際
空港あるいは、よく調べてみると、国際
空港としては沖縄とか広島
あたりでもいろいろ検討しておられるというふうに聞いております。それから、私にとっては、きょうは東京の方もあるいはおられるかもしれませんが、首都圏第三
空港というのが、私は九州なものですから、かなり大きなライバルとして、こういうことを
委員会で言うのはどうかと思いますが、そういう気がして注目をいたしておるわけでございます。
今私が言いましたように、中部
空港がいよいよテークオフして、それから、その後に九州国際
空港等々あるいは首都圏第三
空港が控えている、こういう状況なわけであります。そういったことに対して
航空局としてはどういうふうに考えているのかという
あたりが、そういう長期的な見通しというものを
航空局として、
運輸省として勉強して、
調査をして、ちゃんとした
考え方をつくるべきではないかと私は思うのです。
私は中部国際
空港が始まることについてもちろん大賛成なのですが、本当を言えば、中部国際
空港の方がなぜ九州国際
空港より先なのかとか、あるいは首都圏第三
空港よりはなぜ先なのかとか、そういうことを検討する必要があると思うのです。
中部国際
空港に着工するからには、そういったものを含めて偽厳した上で、今最初に取りかかるべきは中部であるというふうなことの検討がなされるべきではないか。そのためには九州国際
空港についても勉強しなければその辺はわからないわけだし、首都圏第三
空港についても、どこにつくれば幾らぐらいかかって、これはかなり高くつくから、効率が悪いから中部を先にやるんだとか、資本効率はこっちがいい、こっちが悪いとか、そういうことまで研究した上で中部国際
空港の着工が決定されるべきであって、どういうところにどういう
空港が将来必要になってくるけれ
ども、どういうところから先にやるべきであるということの下敷きをきちっと
運輸省ではつくっておくべきではないかというふうに私は思うわけです。
私は
先ほど質問の導入のところで
港湾の
配置論と言いましたけれ
ども、
港湾についてはそういうものができ上がっている。では、
空港についてもそういうものをつくっておくべきではないかということを言っているわけです。私は空と
港湾では共通性が非常に高いと言いましたけれ
ども、共通していないところがあるのですね。
空港と港とで一番共通していないのは何かというと、オーナーが
港湾は地方自治体、ところが
空港は国なわけですよ、国が設置管理者になっている。
港湾は地方のもので、
空港は国のものであるが、地方のものである
港湾についてそれだけ長期構想ができ上がっているのだけれ
ども、なぜ国が持っている
空港について、同じ
運輸省の中にあって、そういうものができ上がっていないのだろうかということを私はかねがね疑問に思っておったわけでございます。これは私もかなり難しいとは思うのですけれ
ども、今私が申し上げているようなことをやるべきではないかと思う。
ところが、今の状況は、私の選挙区には九州国際
空港があるのですけれ
ども、とにかく、地元のお金を使って、地元で
調査して、地元でプロジェクトをつくって、地元をまとめて
航空局の方にお願いに行かないと、陳情に行かないと動かないという
システムになってしまっておるわけであります。そこがやはりちょっとおかしいんじゃないか。地方の陳情もさることながら、国が、
運輸省がやるべきであるとかやるべきでないということを、やるとしたら、さっき
航空局長が言われておりましたように、時期を失することなくとおっしゃっているわけだから、それについての勉強はやっておくべきではないかと思うのです。
私は地方に帰ると言っているのですよ。とにかく地元が燃えないと、地元が勉強して、自分で
計画をつくって、地元の
経済界がまとまらないと
運輸省に行けないでしょう、
運輸省に陳情に行かないとこのプロジェクトは始まりませんよ、まず努力しなければいけないのは地元ですよということを私は盛んに口では言っているのだけれ
ども、気持ちの中では、
先ほど来長々と繰り返しながら述べてきたような思いがあるわけでございます。
まとめてもう一回言うと、いわゆる骨格づくりですから、今、香港あるいはシンガポールで、韓国もそうですが、
国際ハブ空港ができようとしている、金融も
経済もいろいろな問題で流動化して、フェアな、とにかく激しい
競争状態において、たった三十七万平方キロしかない我が
国土が勝ち残っていくためには、こういう長期的な見通しといいますか、戦略性というかそういうものがないと勝ち残っていくわけがないと私は思うのですね。
そういう面でいえば今
航空局長からお答えをいただいたのですけれ
ども、わずか五年以内の、五年以内といったらもうかかっているものができ上がるわけですから、わずか五年ぐらいの戦略ではとても日本は勝ち残っていけない。
国際ハブ空港が立ちおくれているというふうに言われている原因もそこにあるのではないかというふうに私は思うわけでございまして、その辺のことを
航空局長はどういうふうにお考えなのか、お伺いしたいと思うのです。