○前原
委員 こういう備蓄制度を設けられているわけですから、三年間で当初の計画を整備するということですので、どうかそれは進めていただきたいというふうに思います。
次に、
武器使用について少し御
議論をさせていただきたいと思うのでありますが、
質問をするというよりも、私は、今までの
答弁、この
場所あるいは院内テレビ等で見ておりまして、むしろ何かまどろっこしい部分があるというふうに思います。
私は、実は、UNDOFに
自衛隊を派遣するかどうかの事前準備にゴラン高原に行かせていただきました。そのときにその
現場を見て、ゴラン高原の二つの駐屯地がございますね、ジウアニ駐屯地、ファウアール駐屯地、両方とも行かせていただきまして、特にジウアニ駐屯地についてはくまなく
内容を見せていただきました。
要は、防空ごうといったらちょっとイメージが違うかもしれませんが、ところどころに石窟みたいなものがあるのですね。そして、そこに石が積んであって、そこに退避できるようになっている、こういうところであります。いざ何か事が起きれば、
PKO要員については、そういう掘られた穴に避難をする、こういう形になるわけですね。そして、避難をする際に、みずからの命に危険が及ぶというときには、持っている小銃とかけん銃などを使って、
自己防衛のときのみにそれを
使用する、こういう形になるわけです。
言ってみれば、ここで認められているけん銃とか小銃とか機関銃では、大がかりに武装した
部隊と交戦できるようなものでは全くないわけですよね。ですから、
PKOというのは戦う
部隊ではなくて、まさしくこういうものは
必要最小限の自衛のため、つまり、
自分の
生命の防御のために
使用しているわけであって、そういう観点からすれば、
個人の
判断であろうがあるいは
上官の
判断で
あろうが、そういうものは、一説に言われているような
武力の
行使とかそういうものには全く当たらないわけです。
ですから、余り過去の
答弁にとらわれずに、
上官が
命令するから
武力の
行使に当たるとか、あるいは
個人で
判断するのがどうとか、そういう
議論は、実は、私は
現場を見せていただいた者として、法的なやりとりの意味はあるかもしれませんけれども、実態的な観点からすれば余り意味のない話ではないかというふうに私は思っております。
したがいまして、
現場を見せていただいて、むしろ
個人の
判断に任せる方が酷である。やはり
自衛隊の
隊員の方々は
上官の
命令に従って物事を行う、こういう訓練を受けておられる方々でありますから、これは、もちろん一人でしか
判断できないときには
自分で使われるのでありましょうけれども、何らか形としてやる事柄についてはむしろ
上官の
命令に従うということの方が私は必要なのではないかと思っております。したがいまして、この
武力の
行使については、
質問はございません。
むしろそういう実態であって、つまり、これだけのけん銃とか小銃などでは、本格的な武装した
集団との戦いには決してならないということ。そしてまた、そういうざんごうなどに逃げ込むということがマニュアルとしても書かれている以上、戦う
部隊ではない。つまり、
自分たちの命を守るために必要最低限なものを持っていて、その
使用に当たって、
個人の
判断に任せっきりというのはどうなのかという観点から、実際に派遣してみて、その矛盾についての
理解ができたので
上官の
命令というものに変えたんだ、この方が私はすっきりするのではないかと思いますので、ぜひそういう御
答弁をこれからしていただければということだけ御要望をしておきたいと思います。
質問ではありません。
さて、残りの時間で、今後の
PKOとかあるいは今のUNDOFの問題について御
質問したいと思います。
PKOについて、このごろちょつと世界的な関心が薄れてきているのではないか、私はこういう思いを持っています。
ガリさんが事務総長のときは、かなりこの
PKOとかあるいは軍
組織的なものまで
考えておられましたし、国連こそが平和を維持するための中心を担うんだ、こういう決意でやられていたような気がしますが、アナンさんにかわってから、あるいは世界の情勢が変わったのかもしれませんけれども、少々
PKOに対する国連の方針というものが変わったというか、何か熱が冷めてきたような気がしてならないわけであります。
外務省あるいは
政府から見て、この国連の
PKOに対する方針というものは変わったのかどうか、あるいは変わっていない、そういう対処する
場所が減ってきた、なくなってきたということなのか、その点についてどう分析をされているのか、御
質問をさせていただきたいと思います。