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1997-12-10 第141回国会 衆議院 本会議 第19号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成九年十二月十日(水曜日)     ―――――――――――――   平成九年十二月十日     午後一時 本会議     ――――――――――――― ○本日の会議に付した案件  議院運営委員長亀井善之解任決議案井上喜   一君外三名提出)  大蔵委員長村上誠一郎解任決議案北側一雄   君外二名提出)     午後五時四分開議
  2. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――
  3. 田野瀬良太郎

    田野瀬良太郎君 議案上程に関する緊急動議提出いたします。  井上喜一君外三名提出議院運営委員長亀井善之解任決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
  4. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 田野瀬良太郎君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。     ―――――――――――――  議院運営委員長亀井善之解任決議案井上   喜一君外三名提出
  6. 伊藤宗一郎

  7. 高木義明

    高木義明君 私は、新進党民主党太陽党を代表いたしまして、提案をいたしております亀井善之議院運営委員長解任決議案について、その趣旨を申し述べたいと存じます。  去る十二月五日の金曜日に議院運営委員会理事会が開かれました。その議題は、次の本会議日程についてであります。自民社民など与党は、十二月八日に本会議を開催するよう提案をしてまいりました。  十二月八日といえば月曜日であります。月曜日は定例日ではありませんし、緊急に処理しなければならない議題は見当たらなかったのであります。介護保険法は、定例日の十二月九日の火曜日に行えば何の問題もありません。  この与党の月曜日開催提案自体が全く不自然であり、動機不明なものであったのであります。そのねらいは、十二月五日に大蔵委員会預金保険法の一部改正案を強硬に採決し、月曜日に本会議で強行突破しようとするものであったことは明らかであります。いわば信号も交通ルール無視をした無謀な見込み運転であったのであります。これが大きな事故を引き起こすことは当然であります。  亀井委員長は、与野党協議が調わないまま、自民社民などの与党と結託をして、一方的に十二月八日の本会議開催日程決定したのであります。初めから、本院大蔵委員会における預金保険法の一部改正案採決強行を予測し、これを是認した上での行為であったことは明々白々であります。  しかし、本会議定例日ではない上、大蔵委員会日程協議も調っておらず、結局は、我々野党の厳しい抗議によって、亀井委員長は、今後は理事委員意見をよく聞き、円満な議事運営を心がけると、一度は反省の弁を表明し、本会議日程を取り消し、公報掲載を撤回したのであります。  一方、今度は十二月八日になって、大蔵委員会での預金保険法の一部改正案審議が、極めて異常でおかしな採決が行われました。その採決妥当性を欠き、不正常な状況で行われたことは明らかであります。しかし、亀井委員長はまたもや、強引に委員長職権で十二月九日の本会議開催を決めてしまいました。このことは、中立、公正という議会運営を完全に放棄するもので、議会制民主主義そのものを踏みにじる行為であり、断じて容認することはできません。(拍手)  言うまでもなく、議院運営委員長は、国権最高機関である国会において、議長を助け、民主主義の本旨を理解して国会権威を守るという極めて重大な責務を担う立場にあります。ところが、与野党間の調整役を果たすはずの議院運営委員長与党寄り一辺倒に終始、理事委員意見をよく聞き、円満な議事運営を図るとの表明を行った直後、その舌の根も乾かないうちに再度本会議開催を強硬に決めるというこれらの暴挙は、衆議院の品位を汚し、権威をも失墜せしめた亀井委員長責任は極めて重大であります。(拍手)  そもそも、大蔵委員会審議されていた預金保険法の一部改正案は、大蔵当局法案成立前提とした対応を進めるなど、国会軽視がうかがえる法案で、加えて、今日の金融破綻という従来にない事態にほとんど対応できないばかりか、さまざまな矛盾と問題点を持つものであって、慎重審議を要するものであります。ましてや、採決を急ぐ余り速記者も入れずに強行採決を図り、無効と判明するや否や、新進民主太陽委員に十分な連絡もせず、じたばたと強行採決をする前代未聞の失態を演じたいわくつき法案であります。  これら一連民主主義に反する国会運営がたとえほかの現場で行われたことであったにしても、議会制民主主義の最後のとりでとして議院運営委員長が最大限の努力をしなければならないのであります。  しかし、その立場にありながら、逆に率先して与党党利党略の片棒を担ぎ、議会制民主主義を、もってみずから冒涜をしたその重大な責任を私はここに強く訴え、ここに亀井善之議院運営委員長解任を要求し、提案理由の説明といたします。  皆様の御賛同をお願いいたします。(拍手)     ―――――――――――――
  8. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。武部勤君。     〔武部勤登壇
  9. 武部勤

    武部勤君 私は、ただいま議題となりました新進党民主党太陽党提出議院運営委員長亀井善之解任決議案に対し、自由民主党、社会民主党市民連合新党さきがけを代表して、断固反対意見を述べるものであります。(拍手)  言うまでもなく、議院運営委員会職責は、議長を補佐し、議院の円満にして正常な運営を図り、国会の機能を十分に発揮して、国民負託にこたえることであります。  亀井議院運営委員長は、本年九月二十九日の就任以来、一党派に偏せず、議会運営に対して強い責任感を持って臨み、常に中立、公平、公正な立場委員会運営され、誠心誠意職務を全うされてまいりました。このことは、各位も十分御承知のことではありませんか。  しかるに、今回の亀井善之解任決議案提案理由の中に、去る十二月八日に本会議を強行したとの弁明がありました。しかし、これは全く党利党略以外の何物でもありません。まことに理不尽きわまりないものであります。  そもそも大蔵委員会採決については、村上大蔵委員長から議長に対する報告の中で、有効に採決された旨報告されております。議長からも、大蔵委員長より採決は有効に行われたとの報告を受けている、議長としては機関の長の報告前提に考えざるを得ないが、議運でよく協議されたい旨の指示がございました。  過去にもたびたび、与野党が対立して採決混乱したことがありました。しかし、採決が無効だ、有効だとの議論がありましたが、その場合でもまず議運理事会協議し、そこで解決の糸口を見出せないときには、場合によって国対委員長会談等に上げ、話し合い、円満なる運営にお互いに努力してきたのが過去の通例であります。  しかるに、大蔵委員会採決無効を言い立てて、議運理事会協議に応じないのは、初手から話し合いを拒否する議会主義にもとる態度でありまして、断じて、断じて容認することはできません。  亀井議院運営委員長としては、再三にわたり御協議をいただくよう出席を要請されたではありませんか。しかし、どうしても出席いただけなかったということで、やむを得ず、やむを得ず委員会を開会して、本会議開会決定したのであります。  委員長職責審議を促進することであります。円満な運営に努力するのは当然でありますが、それでも意見が対立した場合には、与えられた職権を行使することはやむを得ないことであります。野党三党の方こそ、国会がいかに対立したときでも議運理事会与野党協議を続けるというよき先例を踏みにじり、議会制民主主義を冒涜しようとした何物でもありません。  以上、申し上げましたように、いかに我々と政治的立場を異にするといえども、提出者の真意は全くはかりかねるところであります。ルールにのっとり、誠心誠意をもって議会運営に当たられている亀井委員長の御心情を思うとき、心から同情を禁じ得ません。  ここに、正義と良心をもって国民負託にこたえんとする議員各位とともに、協議にも応じなかった野党三党の反省を促し、本決議案に断固、断固反対意見を表明し、討論といたします。(拍手
  10. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 前原誠司君。     〔前原誠司登壇
  11. 前原誠司

    前原誠司君 私は、新進民主太陽の三党を代表して、井上喜一君外三名提出亀井議院運営委員長解任決議案に対し、心から賛成討論を行うものであります。(拍手)  そもそも、今般の臨時国会は九月二十九日に召集され、七十五日間という十分に長い会期設定いたしました。本来なら、今回問題になりました預金保険法の一部改正案についても、じっくりと審議する時間を確保することができたはずであります。  しかし、自民党は、我々三党が要求した石油卸商泉井氏の証人喚問に対しては、山崎政調会長筆頭に、みずからの党の複数の幹部が多額の政治資金を受け取ったとされる問題に波及することを恐れ、当初から逃げの姿勢に終始し、政治倫理の確立のためにも重要な事柄にかかわらず、かたくなな姿勢でこれに応じようとしませんでした。結局、これが、十分な会期であったにもかかわらず、いたずらに日数を浪費させる原因になりました。つまり、疑惑隠しの意図が、今国会混乱の端緒になっていることについて、自民党初め与党はしっかり自覚し、我々は反省を促すものであります。(拍手)  また、このようにみずからの首を絞めた結果、大蔵委員会での審議時間が窮屈になり、結局はきのうの強行採決という暴挙に至ったわけでありますが、片や大蔵委員会では、三洋証券、北海道拓殖銀行や山一証券の経営破綻が相次ぎ、国民全般、いや、世界全般日本金融について動揺を与えているときにもかかわらず、金融秩序を議論する場である大蔵委員会の場に、自民党理事委員のほとんどが欠席をして空転をさせていたわけであります。自分たちは大事な委員会の場に出席もせず空転をさせておいて、会期末だからといって十分な審議時間を確保せずに、あげくの果てには強行採決するという身勝手なやり方は、議会制民主主義を根本から否定する暴挙であり、我々は断じて許すことができません。(拍手)  さて、亀井議院運営委員長は、去る十二月五日金曜日の議運理事会において、預金保険法改正案についての大蔵委員会審議が続行中で、いまだに採決がなされていないにもかかわらず、その本会議上程を勝手に想定し、定例日でない八日月曜日の本会議立て野党すべての反対無視して強行いたしました。つまり、職権議院運営委員会を無理やり開き、野党側の強い反対抗議がなされていたにもかかわらず、委員会議事を進行し、本会議開会を強硬に決めるという愚挙に出たのであります。  しかし、その直後、野党側の強い抗議を受けるや否や、その決定を白紙に戻し、散会していた議運理事会を急速招集し、委員会決定を覆して、十二月八日本会議公報掲載を取り消すという、まことにちぐはぐで、一貫性がなく、頼りない決定を行ったのでした。  そもそも、みずからが強行して開会した委員会決定理事会でひっくり返すなどということは、まことに信じられない話であり、こういうことをマッチポンプと言うのであります。もはや、この時点で完全に委員長としての見識のなさと信頼の欠如は明らかになりました。  そもそも、議院運営委員長は、国権最高機関である国会にあって、議会運営責任を持ち、中立、公平にその職務を全うし、国会権威を守るという重大な責務を負っています。にもかかわらず、決定はひっくり返す、委員会運営中立、公平にはほど遠く、与党言いなり。これでは、信頼を持てと言われても、しょせん無理な相談であります。本来なら、本当に委員長としての自覚があるのならば、みずから進んで、このときに出処進退を明らかにすべきでありました。  本会議公報掲載を取り消す際の理事会の場で、亀井委員長はこのように言われました。これからは理事委員意見をよく聞いて、円満な議事運営に心がけると。  それがどうでありましょう。十二月五日の大蔵委員会での強行採決やり直しという、どう見ても有効とは言えないような前代未聞のお粗末な結果を受けて、野党反対する中、理事会を強行し、職権委員会を開会し、極めて不正常な中で本会議設定を決めてしまいました。つまり、理事委員意見をよく聞いて、円満な議事運営はあっさり覆されたのであります。  そして、きのうは、議長から、本会議議事次第を決める前に、大蔵委員会採決が有効であったか無効であったかを十分に議論するようにとのあっせんがあり、亀井委員長議長に呼ばれてそのことを言われたにもかかわらず、まことに形式的なやりとりの後、自民党筆頭理事の言葉に間髪を入れずに反応し、野党各党反対を押し切って本会議設定の手続に移ったことは、もはや公党間の約束をほごにした許しがたい行為であり、また、議長あっせんも軽視し、少しの情状酌量の余地もありません。一刻も早く、与党言いなり亀井委員長にはおやめいただき、中立、公平で円満な議会運営が行える環境を新たに整備しなければなりません。  今日、経済、金融情勢は極めて切迫した情勢にあり、国民の間に広がる不安は何としても鎮静化させなければなりません。このような重大な危機に直面しているとき、国会と私たち政治家に課せられた責務は極めて重大であり、国会の空白は一日たりとも許されないのであり、一刻も早く国会を正常化させなければなりません。  そのためにも、我々は、到底信頼することのできない議院運営委員長には即刻やめていただき、国権最高機関である国会権威を速やかに回復し、議会運営ルールを改めて確立すべきであります。議院運営委員長職責の重さをいま一度深く認識するためにも、私自身この解任決議案に断固たる決意を持って賛成し、また、他の議員皆様にも同意されますことを心からお訴えして、私の賛成討論を終わります。(拍手
  12. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 東中光雄君。     〔東中光雄登壇
  13. 東中光雄

    東中光雄君 私は、日本共産党を代表して、議院運営委員長亀井善之解任決議案賛成討論を行います。(拍手)  議院運営委員長亀井善之君は、議院運営委員会委員長として議院運営に関し公正な運営をなすべき職責がありながら、今回の預金保険法案の取り扱いをめぐり、各会派合意に基づく公正な運営を行わず、与党の多数の横暴にくみして大蔵委員会審議混乱を持ち込み、その上、大蔵委員会での前代未聞の異常な採決を追認して、同法案の本会議採決への道を強引に推し進めたのであります。公正な運営を尽くすべき職責をないがしろにし、議会制民主主義を踏みにじった同君の責任は極めて重大であり、解任は当然であります。(拍手)  そもそも議院運営委員長亀井善之君が、去る十二月五日の議院運営委員会において、預金保険法案大蔵委員会審議中であるにもかかわらず、同法案採決するための本会議を八日に設定することについて、議院運営委員会理事会において与野党が鋭く対立し、合意が得られていないのにもかかわらず、議院運営委員会を強引に開会して、与党の多数で強引に採決によって日程決定したのであります。このことが今日の混乱事態の発端となったのであり、亀井善之君の責任は極めて重大です。  五日午後四時五十分に開かれた議院運営委員会で、私は、今大蔵委員会審議中の預金保険法案については、きょう採決するかしないかということで大蔵委員会は対立している状態であり、委員会経過からいえば、まだ審議が続けられており、採決することになっていない、そういう状態預金保険法案委員会可決前提とした受け皿を、本会議を八日に設定するというのは、大蔵委員会強行採決議院運営委員会が促進することになるのじゃないか、そういう点で、委員会の多数で本会議設定を強行するということは言語道断だ、やめるべきだという意見委員会で述べました。  しかし、議院運営委員長亀井善之君は、本会議設定の件について強引に採決に入り、新進党民主党両党の委員は退席、日本共産党太陽党反対を表明する中で、与党だけで採決決定してしまったのであります。このようなことによって、大蔵委員会審議現場で一層混乱したのであります。  こうした中で、同日の午後九時十五分、議運委員長亀井善之君は、大蔵委員会理事会預金保険法案審議採決日程協議が行われているときに、議運委員会理事である私には散会後の理事会招集について何の通知もないままに、議運理事会なるものを開いて、その席上で委員長は、委員長といたしましては、来る八日月曜日は本会議を開かないこととし、したがって公報掲載をいたしません、こう述べたのであります。つい先ほど強行して委員会決定をした、それを今度は委員長が、理事会という名で、理事会でもないところで職権で、掲載しない、こういうことを決めたのであります。そして、今後は各党意見を十分踏まえ、円満な運営に努めてまいります、こう述べています。これは委員長としての発言です。  ところが、議運委員会で多数で本会議設定を強行決定しておきながら、今度は一転して委員長がそれを取り消す。しかも、そのことについては、今度は公報によりますと、公報では、「委員会経過」として、「議院運営委員会理事会」「来る八日の本会議は、開かないことに、協議決定した。」と書いてある。委員長が勝手にやったことを、今度は理事会協議決定したという公報を載せているのです。こんなでたらめがありますか。これが議院運営委員長のやることか。こういうことは言語道断であります。このようなルール無視運営は、議会運営の中心において断じて許されるものではありません。(拍手)  さらに、議運委員長亀井善之君は、今後は各党意見を十分踏まえ、円満な運営に努めるということをわざわざ言うたのでしょう。ところが、八日の理事会においては、各党の強い反対があるのに、各党合意がないままに、またしても委員長職権で九日の本会議決定したのです。  そして、大蔵委員会での預金保険法案採決は、全会派が一致していた参考人質疑など、やらなきゃいけないことをやらないで、各会派合意のないままに委員長職権で開かれ、速記者もおらぬところで、委員会が構成されていないのに、強行採決だなどという前代未聞国会史上例のないことをやった、そういうことであります。ですから、その採決は、大蔵委員長自身はみずから無効宣言をやっているじゃありませんか。むちゃくちゃをやっている。  こういうことをやって、そして上がってきたというのを、私たちは、だから差し戻して、そこで審議を尽くすべきだと言っているのにかかわらず、今度の本会議をまた強行開会をする、これは議院運営委員長として公正を欠く、資格を欠く、こういうふうに思うわけであります。  これら一連やり方は、与党の多数の横暴にくみして、公正な運営を逸脱したものであり、議院運営委員長亀井善之君がその任にあらざることは明白であります。  以上、解任決議案賛成理由を述べて、討論を終わります。(拍手
  14. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) これにて討論は終局いたしました。     ―――――――――――――
  15. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 採決いたします。  この採決記名投票をもって行います。  本決議案賛成諸君白票反対諸君青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。  氏名点呼を命じます。     〔参事氏名点呼〕     〔各員投票
  16. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。  投票を計算させます。     〔参事投票を計算〕
  17. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 投票の結果を事務総長から報告させます。     〔事務総長報告〕  投票総数 四百七十五   可とする者(白票)       二百十一   否とする者(青票)      二百六十四     〔拍手
  18. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 右の結果、議院運営委員長亀井善之解任決議案は否決されました。(拍手)     ―――――――――――――  井上喜一君外三名提出議院運営委員長亀井善之解任決議案を可とする議員氏名       安倍 基雄君    愛野興一郎君       青木 宏之君    青山  丘君       青山 二三君    赤羽 一嘉君       赤松 正雄君    東  祥三君       井上 喜一君    井上 義久君       伊藤 英成君    池坊 保子君       石井 啓一君    石井  一君       石垣 一夫君    石田 勝之君       石田幸四郎君    一川 保夫君       市川 雄一君    岩浅 嘉仁君       上田  勇君    漆原 良夫君       江崎 鐵磨君    遠藤 乙彦君       遠藤 和良君    小沢 一郎君       小沢 辰男君    大口 善徳君       大野由利子君    太田 昭宏君       近江巳記夫君    岡田 克也君       加藤 六月君    鹿野 道彦君       海部 俊樹君    鍵田 節哉君       川端 達夫君    河合 正智君       河上 覃雄君    河村たかし君       神崎 武法君    神田  厚君       木村 太郎君    北側 一雄君       北脇 保之君    旭道山和泰君       草川 昭三君    倉田 栄喜君       小池百合子君    木幡 弘道君       古賀 一成君    今田 保典君       権藤 恒夫君    左藤  恵君       佐々木洋平君    佐藤 茂樹君       佐藤 敬夫君    斉藤 鉄夫君       坂口  力君    坂本 剛二君       笹木 竜三君    笹山 登生君       塩田  晋君    島   聡君       島津 尚純君    城島 正光君       白保 台一君    菅原喜重郎君       鈴木 淑夫君    田中 慶秋君       田端 正広君    高木 義明君       武山百合子君    達増 拓也君       谷口 隆義君    玉置 一弥君       冨沢 篤紘君    富田 茂之君       中井  洽君    中川 正春君       中田  宏君    中西 啓介君       中野 寛成君    中野  清君       中村 鋭一君    永井 英慈君       並木 正芳君    西  博義君       西岡 武夫君    西川太一郎君       西川 知雄君    西田  猛君       西野  陽君    西村 章三君       西村 眞悟君    野田  毅君       原口 一博君    平田 米男君       福島  豊君    福留 泰蔵君       藤井 裕久君    藤村  修君       二見 伸明君    冬柴 鐵三君       前田  正君    桝屋 敬悟君       松崎 公昭君    松沢 成文君       松浪健四郎君    丸谷 佳織君       三沢  淳君    宮地 正介君       宮本 一三君    村井  仁君       山中 燁子君    山本 孝史君       吉田  治君    吉田 幸弘君       米津 等史君    若松 謙維君       鰐淵 俊之君    安住  淳君       赤松 広隆君    伊藤 忠治君       家西  悟君    池田 元久君       池端 清一君    石井 紘基君       石毛 鍈子君    石橋 大吉君       岩田 順介君    生方 幸夫君       枝野 幸男君    小沢 鋭仁君       大畠 章宏君    海江田万里君       金田 誠一君    川内 博史君       菅  直人君    北村 哲男君       桑原  豊君    玄葉光一郎君       小平 忠正君    小林  守君       五島 正規君    近藤 昭一君       佐々木秀典君    坂上 富男君       末松 義規君    仙谷 由人君       田中  甲君    辻  一彦君       中桐 伸五君    中沢 健次君       葉山  峻君    鉢呂 吉雄君       鳩山 邦夫君    鳩山由紀夫君       日野 市朗君    肥田美代子君       藤田 幸久君    古川 元久君       細川 律夫君    前原 誠司君       松本 惟子君    松本  龍君       山花 貞夫君    山元  勉君       山本 譲司君    横路 孝弘君       渡辺  周君    石井 郁子君       大森  猛君    金子 満広君       木島日出夫君    児玉 健次君       穀田 恵二君    佐々木憲昭君       佐々木陸海君    志位 和夫君       瀬古由起子君    辻  第一君       寺前  巖君    中路 雅弘君       中島 武敏君    中林よし子君       春名 直章君    東中 光雄君       平賀 高成君    不破 哲三君       藤木 洋子君    藤田 スミ君       松本 善明君    矢島 恒夫君       吉井 英勝君    粟屋 敏信君       岩國 哲人君    奥田 敬和君       熊谷  弘君    小坂 憲次君       羽田  孜君    畑 英次郎君       堀込 征雄君    前田 武志君       吉田 公一君    上田 清司君       北橋 健治君    樽床 伸二君       土肥 隆一君    平野 博文君       細川 護煕君  否とする議員氏名       相沢 英之君    逢沢 一郎君       愛知 和男君    赤城 徳彦君       浅野 勝人君    麻生 太郎君       甘利  明君    荒井 広幸君       新井 将敬君    井奥 貞雄君       伊藤 公介君    伊吹 文明君       飯島 忠義君    池田 行彦君       石川 要三君    石崎  岳君       石破  茂君    石橋 一弥君       石原 伸晃君    稲垣 実男君       稲葉 大和君    今井  宏君       今村 雅弘君    岩永 峯一君       植竹 繁雄君    臼井日出男君       江口 一雄君    江渡 聡徳君       江藤 隆美君    衛藤征士郎君       衛藤 晟一君    遠藤 武彦君       遠藤 利明君    小川  元君       小此木八郎君    小里 貞利君       小澤  潔君    小野 晋也君       小渕 恵三君    尾身 幸次君       越智 伊平君    越智 通雄君       大石 秀政君    大島 理森君       大野 松茂君    大野 功統君       大原 一三君    大村 秀章君       太田 誠一君    奥田 幹生君       奥野 誠亮君    奥山 茂彦君       加藤 紘一君    加藤 卓二君       柿澤 弘治君    梶山 静六君       粕谷  茂君    金子 一義君       金子原二郎君    金田 英行君       亀井 静香君    亀井 久興君       亀井 善之君    川崎 二郎君       河井 克行君    河村 建夫君       瓦   力君    木部 佳昭君       木村 隆秀君    木村 義雄君       岸田 文雄君    岸本 光造君       北村 直人君    久間 章生君       久野統一郎君    鯨岡 兵輔君       熊谷 市雄君    熊代 昭彦君       栗原 博久君    栗原 裕康君       栗本慎一郎君    小泉純一郎君       小杉  隆君    小林 興起君       小林 多門君    古賀  誠君       河野 太郎君    河野 洋平君       河本 三郎君    佐田玄一郎君       佐藤 孝行君    佐藤 静雄君       佐藤 信二君    佐藤 剛男君       佐藤  勉君    斉藤斗志二君       坂井 隆憲君    坂本三十次君       阪上 善秀君    桜井 郁三君       桜井  新君    櫻内 義雄君       桜田 義孝君    笹川  堯君       自見庄三郎君    実川 幸夫君       島村 宜伸君    下地 幹郎君       下村 博文君    白川 勝彦君       新藤 義孝君    菅  義偉君       杉浦 正健君    杉山 憲夫君       鈴木 俊一君    鈴木 恒夫君       鈴木 宗男君    砂田 圭佑君       住  博司君    関谷 勝嗣君       園田 修光君    田中 和徳君       田中 昭一君    田中眞紀子君       田邉 國男君    田野瀬良太郎君       田村 憲久君    高鳥  修君       高橋 一郎君    滝   実君       竹下  登君    竹本 直一君       武部  勤君    橘 康太郎君       棚橋 泰文君    谷  洋一君       谷垣 禎一君    谷川 和穗君       谷畑  孝君    玉沢徳一郎君       近岡理一郎君    中馬 弘毅君       津島 雄二君    戸井田 徹君       東家 嘉幸君    虎島 和夫君       中尾 栄一君    中川 昭一君       中川 秀直君    中島洋次郎君       中曽根康弘君    中谷  元君       中村正三郎君    中山 太郎君       中山 利生君    中山 成彬君       中山 正暉君    仲村 正治君       長勢 甚遠君    丹羽 雄哉君       西川 公也君    西田  司君       額賀福志郎君    根本  匠君       能勢 和子君    野田 聖子君       野田  実君    野中 広務君       野呂田芳成君    葉梨 信行君       萩山 教嚴君    橋本龍太郎君       蓮実  進君    浜田 靖一君       林  幹雄君    林  義郎君       原 健三郎君    原田昇左右君       原田 義昭君    桧田  仁君       平沢 勝栄君    平沼 赳夫君       平林 鴻三君    深谷 隆司君       福田 康夫君    藤井 孝男君       藤波 孝生君    藤本 孝雄君       二田 孝治君    船田  元君       古屋 圭司君    保利 耕輔君       穂積 良行君    細田 博之君       堀内 光雄君    堀之内久男君       牧野 隆守君    増田 敏男君       町村 信孝君    松岡 利勝君       松下 忠洋君    松永  光君       松本 和那君    松本  純君       三ツ林弥太郎君    三塚  博君       御法川英文君    宮澤 喜一君       宮路 和明君    宮下 創平君       武藤 嘉文君    村岡 兼造君       村上誠一郎君    村田敬次郎君       村田 吉隆君    村山 達雄君       目片  信君    持永 和見君       望月 義夫君    茂木 敏充君       森  英介君    森  喜朗君       森田  一君    森山 眞弓君       八代 英太君    谷津 義男君       保岡 興治君    柳沢 伯夫君       山口 俊一君    山口 泰明君       山崎  拓君    山下 徳夫君       山中 貞則君    山本 有二君       与謝野 馨君    横内 正明君       吉川 貴盛君    吉田六左エ門君       米田 建三君    渡辺 具能君       渡辺 博道君    渡辺 喜美君       綿貫 民輔君    萩野 浩基君       秋葉 忠利君    伊藤  茂君       上原 康助君    北沢 清功君       辻元 清美君    土井たか子君       中川 智子君    中西 績介君       畠山健治郎君    濱田 健一君       深田  肇君    保坂 展人君       前島 秀行君    村山 富市君       横光 克彦君    鴨下 一郎君       園田 博之君    武村 正義君       土屋 品子君    山本 幸三君     ―――――――――――――
  19. 田野瀬良太郎

    田野瀬良太郎君 議案上程に関する緊急動議提出いたします。  北側一雄君外二名提出大蔵委員長村上誠一郎解任決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
  20. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 田野瀬良太郎君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。     ―――――――――――――  大蔵委員長村上誠一郎解任決議案北側一   雄君外二名提出
  22. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 大蔵委員長村上誠一郎解任決議案議題といたします。  提出者趣旨弁明を許します。吉田公一君。     ―――――――――――――  大蔵委員長村上誠一郎解任決議案     〔本号末尾掲載〕     ―――――――――――――     〔吉田公一君登壇
  23. 吉田公一

    吉田公一君 私は、新進党民主党太陽党を代表し、ただいま提案をいたしました村上大蔵委員長解任決議案について、その趣旨を申し述べます。  去る十二月五日、大蔵委員長村上誠一郎君は、衆議院大蔵委員会での預金保険法審議に当たって、委員長職権委員会を一方的に開会し、速記者不在のまま委員会の開会を宣言いたしました。新進党民主党太陽党の各委員抗議の中、預金保険法の一部を改正する法律案の採決を強行し、さらに散会を宣告したのであります。  その結果、採決は無効と判明するや、委員会の開会放送を行い、その後、直ちに委員会の開会を強行し、わずか数分の間に預金保険法改正案採決するという前代未聞暴挙を繰り返したのであります。  散会後、退室した委員は、委員会出席することは時間的に無理な開催であり、委員出席ができない状況での委員会採決は、だれが見ても無効であることは明らかであります。  このような委員会運営を行った委員長村上誠一郎君は、重要法案審議する委員会委員長として、この職務を遂行するには不適当であり、速やかにその職を辞すべきであります。  さらに、議院運営委員会において、この無効採決を不問にいたしたまま、本会議強行開会するという二重の誤りを犯したのであります。かかる与党三党の一連国会運営は理不尽きわまりないもので、議会制民主主義を冒涜し破壊するものであり、新進党民主党太陽党は厳重に抗議するものであります。  我々は、十二月五日の大蔵委員会理事会時点の原状に戻し、議会制民主主義ルールに基づいて十分に審議を尽くすことを主張してまいりました。しかしながら、与党議会運営の原則を無視した強引な行為により、本会議が開会されたことはまことに遺憾であります。  本会議での預金保険法改正案は、金融当局に裁量行政が温存され、預金の払い戻しができないおそれがある場合というだけで、具体的にどんな事態になれば合併をあっせんするか、明確な基準がないばかりか、発動対象となる金融機関のディスクロージャーも不十分であります。  また、旧銀行の経営陣は、どのクラスの役員が責任を問われるのか等、経営責任の範囲についての明確な基準も明らかにせず、その中で、淘汰を余儀なくされるはずの不良金融機関国民の税金と健全な金融機関の負担のもとにこの合併方式を通じて延命を目指すことで、グレシャムの法則どおり、悪貨が良貨を駆逐することになり、銀行経営にモラルハザード、倫理観の欠如が蔓延するおそれがあります。この合併方式が採用されれば、財政負担は拡大され、預金保険の発動対象を拡大したことで預金保険の収支の悪化も予想されます。  この法案は、預金者保護でなく、不良金融機関の救済となるだけで、金融システム危機の本来の意味での解決にはほど遠く、金融ビッグバンに逆行するものであります。  我々は、国民金融不安を解消する抜本的な対策が急務であると主張してまいりましたが、橋本内閣と与党が何ら対策を打ち出さないまま審議を強行したことに対して、厳しくその責任を追及していくものであります。  野党の声もまた国民の声でもあります。幅広く国民の声を聞き、それをいかに反映させるかを努力するのが国会の務めであり、議会制民主主義の原則であります。野党の主張を無視し、問答無用と黙殺することは、すなわち国民の声も黙殺しているということであります。  今回の非民主的な委員会運営が他の現場でも強行されれば、議会制民主主義を否定するものであり、もって、みずから冒涜したその重大な責任を強く訴え、ここに村上誠一郎大蔵委員長解任を要求し、提案理由の説明といたします。(拍手)     ―――――――――――――
  24. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。井奥貞雄君。     〔井奥貞雄君登壇
  25. 井奥貞雄

    ○井奥貞雄君 私は、ただいま議題となりました村上誠一郎大蔵委員長に対する解任決議に対し、自由民主党、社会民主党市民連合及び新党さきがけを代表して、反対討論を行うものであります。(拍手)  今国会大蔵委員会は、金融改革の真っただ中にあって、臨時国会としては多くの法案が付託されました。激動する情勢に対応するためには、これもやむを得ないことでありましょう。こうした中、我々与党は、従来の慣例にとらわれず、柔軟に委員会を開会することが国民負託にこたえる道であると主張してまいりました。しかし、野党は、定例日以外は審議をしない、昼間でないと審議をしない、大臣がいなければ審議をしない、こういった硬直的かつ旧態依然たる姿勢をとり続け、会期の前半はほとんど委員会を開会できなかったのであります。  こうした中、村上委員長は、理事会十二回、理事懇談会十五回、合計二十七回もの与野党協議を精力的に開会をし、与野党合意形成に努力をしてまいりました。その姿勢は実に公平、中立てあり、その中で行われた委員長裁定には、与党の我々からすると、時に野党寄りとも言えるものがあったほどであります。事実、その公平さは、野党自身も認めているほどであります。  今回の預金保険法審議につきましても、与党側の採決すべきという主張を退け、円満な運営を心がけ、粘り強く与野党協議を求めました。委員長職権で決めた十二月四日の審議も、採決については引き続き協議をしようと裁定をされたのであり、会期末で、しかも、大蔵大臣、さらには総理大臣の日程まで確保するという、こういうことであれば、定例日以外であっても委員会を開会すべしと判断するのは当然のことでありました。また、五日の採決を裁定した場面でも、できる限り与野党が円満に採決できるよう各党に促し、さらに採決当日の、質疑が終われば採決か、こういった場面でも、あえて委員会を休憩し、最後の最後まで与野党が歩み寄るための努力を続けられたのでありました。  村上委員長が強権的、独断的だとして非難をされるといういわれはみじんもないものであります。むしろ、委員会再開前とはいえ、委員長席を取り囲み、騒乱状態をつくり出した野党三党の方こそ、議会制民主主義をおとしめるものと非難をされなければなりません。(拍手)  私は、衆議院の良心にかけて、このような理不尽な解任決議は断固否定されるべきものだと考えるものであります。村上委員長こそ、リーダーシップと民主的配慮をあわせ持った、激動期にふさわしい大蔵委員長であります。称賛をされこそすれ、不信任に値するという野党の主張は全くの的外れであります。  法案に対する賛否が分かれるのは、各党立場の違いがある以上、これは当然でありましょう。しかし、法案反対するからといって、これほどまでに公平、中立運営をされてきた村上委員長に対して解任決議を突きつけるなどということは、許しがたき暴挙であり、憤りを禁じ得ないものであります。  重ねて、このような解任決議案は断固否定されるべきであるということを訴えまして、私の反対討論を終わります。(拍手
  26. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 谷口隆義君。     〔谷口隆義君登壇
  27. 谷口隆義

    ○谷口隆義君 私は、ただいま議題となりました新進民主太陽三党提出大蔵委員長村上誠一郎解任決議案に対し、三党を代表いたしまして、賛成立場から討論を行うものであります。(拍手)  本決議案提出理由によりますと、委員会運営について、村上委員長は、中立、公平を守らなければならない立場にありながら、極めて不正常な委員会運営を一度ならず、たびたび繰り返したのであります。  まず十二月四日、翌日の大蔵委員会の開会を委員長職権で強引に決定しました。そして十二月五日、大蔵委員会預金保険法の一部を改正する法律案の質疑が行われている最中に、議院運営委員会において、事実上、預金保険法採決を行う八 日の本会議開会決定され、そのことに反対する野党抗議を全く受け付けず、大蔵委員会は終了いたしました。  そしてその後、与野党で全く合意がなされておらない預金保険法採決を強行するため、理事会を開会し、そこで委員会開会を決定したのであります。この決定に厳重に抗議する新進民主太陽委員出席のないまま、村上委員長職権委員会を一方的に開会したのでありますが、新進民主太陽委員委員会終了直前に場内になだれ込み、体を張った抵抗を行ったのであります。これに動揺したのか、村上委員長速記者のいないまま強行採決を図るという大失態を演じ、これが無効と判明するや否や、新進民主太陽委員には連絡もせず、改めて強行採決をするという前代未聞暴挙に出たのであります。  自民党の中にも、この預金保険法の欠陥を指摘する声があり、また、来年の通常国会で修正する可能性があるこの法案は、全く疑問だらけの欠陥法案であります。預金保険法という名でありながら、その実態は、預金者を保護するためではなく、不良金融機関の救済を目的とするものであります。  また、金融破綻への対応としては、会社更生法や整理回収銀行への委託など現行制度で十分であり、預金保険法の改正は全く必要ありません。このような暴挙を許してまでこの法案を通さなければならない必然性が、果たしてどこにあるのでしょうか。  中立、公平の立場にある村上委員長は、まず率先して、議会制民主主義に反するこのような暴挙をいさめる立場のはずであります。ところが、それに反して、村上委員長は、与党の意向を強く反映し、野党意見を全く無視した委員会運営をとられたことは、まことに遺憾であります。  新進民主太陽の三党は、これら一連の手続が無効であり、預金保険法採決自体が成立をしていないことを明らかにするとともに、このような委員会運営を行った村上委員長責任の重大さを訴えまして、私の大蔵委員長解任決議案に対する賛成討論を終わります。(拍手
  28. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 佐々木陸海君。     〔佐々木陸海君登壇
  29. 佐々木陸海

    ○佐々木陸海君 私は、日本共産党を代表して、大蔵委員長解任決議案賛成討論を行います。(拍手)  以下、三点にわたってその理由を述べます。  第一に、大蔵委員長村上誠一郎君は、去る五日の大蔵委員会において、預金保険法一部改正案という極めて重要な法案に関し、前代未聞の予行演習つき強行採決というべき暴挙を行ったからであります。  村上君は、この法案審議に関し、なお参考人質疑と若干の政府への質問が採決までに必要であることを与党側も認めていたにもかかわらず、それを、九日火曜日の大蔵委員会定例日にではなく、参考人招致に時間的余裕の全くない八日月曜日に行うことを認めよ、それがだめなら今採決するしかないとして、強行採決に踏み切ったのであります。委員会の実質的審議よりも採決日程だけを優先するこの立場に、何の道理もないことは明白ではありませんか。  しかも、そのやり方です。委員会が休憩中であったにもかかわらず、再開するという公式な招集もかけないまま、しかも、会議の記録に当たるべき速記者が席にも着いていない中で、つまり、会議再開の初歩的条件があらゆる意味で整っていないことが子供でもわかるような状況の中で、会議を再開します、質疑を終局します、討論は御遠慮願います、賛成多数で採決されました、委員会を散会します、などなどを宣言したのであります。当然、これらすべてが完全に無効であります。  その上、村上君は、これが無効とわかった後も、私が、強行採決のやり直しなどやるべきではない、理事会を開いて正常化に努力すべきだという要求をしたのも無視をいたしまして、再度、全く同じ発言原稿をもって、いわば本番の強行採決を実行したのであります。これらすべてが報道機関の目の前で行われ、国民に伝えられました。議会が法案成立の道具でしがなかった帝国議会の時代にも恐らく例のない、予行演習つきの強行採決などという暴挙国民の目の前で演じられたわけであります。  このような暴挙、はっきり言ってぶざまな暴挙を許したのでは、大蔵委員会に対する国民信頼、議会に対する国民信頼を根底から損なうことは必至であります。大蔵委員会の名誉のために、日本の議会の名誉のためにこの解任決議案を可決すべきであります。(拍手)  第二の理由は、村上君のこうした行為が、偶然のものではなく、法案審議を形骸化する与党、とりわけ自民党の態度の必然的な結果であり、暴挙はその象徴だからであります。  七十五日間という今回の会期の本国会で、大蔵省提出法案は財政構造改革法案を含めて合計七本。大蔵大臣の出席のもと、定例日をきちっと守って審議をするという当然の原則に立つならば、審議日程が極めて大蔵委員会、窮屈であることは最初から明白なことでありました。それにもかかわらず、例えば十一月二十六日の大蔵委員会では、開会時間を二十分以上たっても与党委員が二人しか集まらないという状況があったではありませんか。与党委員会審議をいかに軽視しているかということが端的に示されているのであります。  さらに与党は、大蔵委員会には五日に採決するという合意が全くなかったにもかかわらず、大蔵委員会での採決前提にして、大蔵委員会採決前に、五日の議院運営委員会で八日の本会議設定を強行いたしました。それに強く抗議すると、夜になってそれを取り消しました。本会議設定という重要事項を全く愚弄する態度であり、議会軽視もここにきわまったというべきではありませんか。村上委員長強行採決が、このような議会軽視、審議軽視という与党姿勢の必然的な結末であることは明瞭であります。  私は、与党のこういう姿勢を厳しく糾弾し、本案を可決すべきことを強く主張するものであります。  第三の理由は、村上君の行為が、金融問題での与党の道理のない立場を反映するものだからであります。  預金保険法は、預金者保護という本来の目的から既に遠く離れ、破綻金融機関に関係と責任を持つ金融機関、さらには金融機関全体の救済のための機関に、そして、銀行の不良債権の最終処理場、ごみ捨て場に変質をしております。今回の一 部改正案は、大蔵省、金融監督庁に大きな裁量を認めつつ、この変質をさらに促進するものであります。それは、預金保険機構の財政悪化を一層進め、財政資金投入を準備する道であります。  金融機関の不良債権に国民はいかなる責任もありません。逆に国民は、あらゆる点でその被害者であります。その国民に不良債権のツケを押しつける与党立場には一片の道理もありません。そういう道理のなさが、この預金保険法一部改正案審議採決に関しても、強行採決という形をとって隠しようもなくあらわれたというべきであります。  以上三点の理由から大蔵委員長解任決議案賛成し、私の討論といたします。(拍手
  30. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) これにて討論は終局いたしました。     ―――――――――――――
  31. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 採決いたします。  この採決記名投票をもって行います。  本決議案賛成諸君白票反対諸君青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。  氏名点呼を命じます。     〔参事氏名点呼〕     〔各員投票
  32. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。  投票を計算させます。     〔参事投票を計算〕
  33. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 投票の結果を事務総長から報告させます。     〔事務総長報告〕  投票総数 四百七十六   可とする者(白票)        二百十   否とする者(青票)      二百六十六     〔拍手
  34. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 右の結果、大蔵委員長村上誠一郎解任決議案は否決されました。(拍手)     ―――――――――――――  北側一雄君外二名提出大蔵委員長村上誠一郎解任決議案を可とする議員氏名       安倍 基雄君    愛野興一郎君       青木 宏之君    青山  丘君       青山 二三君    赤羽 一嘉君       赤松 正雄君    東  祥三君       井上 喜一君    井上 義久君       伊藤 英成君    池坊 保子君       石井 啓一君    石井  一君       石垣 一夫君    石田 勝之君       石田幸四郎君    一川 保夫君       市川 雄一君    岩浅 嘉仁君       上田  勇君    漆原 良夫君       江崎 鐵磨君    遠藤 乙彦君       遠藤 和良君    小沢 辰男君       大口 善徳君    大野由利子君       太田 昭宏君    近江巳記夫君       岡田 克也君    加藤 六月君       鹿野 道彦君    海部 俊樹君       鍵田 節哉君    川端 達夫君       河合 正智君    河上 覃雄君       河村たかし君    神崎 武法君       神田  厚君    木村 太郎君       北側 一雄君    北脇 保之君       旭道山和泰君    草川 昭三君       倉田 栄喜君    小池百合子君       木幡 弘道君    古賀 一成君       古賀 正浩君    今田 保典君       権藤 恒夫君    左藤  恵君       佐々木洋平君    佐藤 茂樹君       佐藤 敬夫君    斉藤 鉄夫君       坂口  力君    坂本 剛二君       笹木 竜三君    笹山 登生君       塩田  晋君    島   聡君       島津 尚純君    城島 正光君       白保 台一君    菅原喜重郎君       鈴木 淑夫君    田中 慶秋君       田端 正広君    高木 義明君       武山百合子君    達増 拓也君       谷口 隆義君    玉置 一弥君       冨沢 篤紘君    富田 茂之君       中井  洽君    中川 正春君       中田  宏君    中西 啓介君       中野 寛成君    中野  清君       中村 鋭一君    永井 英慈君       並木 正芳君    西  博義君       西岡 武夫君    西川太一郎君       西川 知雄君    西田  猛君       西野  陽君    西村 章三君       西村 眞悟君    野田  毅君       原口 一博君    平田 米男君       福島  豊君    福留 泰蔵君       藤井 裕久君    藤村  修君       二見 伸明君    冬柴 鐵三君       前田  正君    桝屋 敬悟君       松崎 公昭君    松沢 成文君       松浪健四郎君    丸谷 佳織君       三沢  淳君    宮地 正介君       宮本 一三君    村井  仁君       山中 燁子君    山本 孝史君       吉田  治君    吉田 幸弘君       米津 等史君    若松 謙維君       鰐淵 俊之君    安住  淳君       赤松 広隆君    伊藤 忠治君       家西  悟君    池田 元久君       池端 清一君    石井 紘基君       石毛 鍈子君    石橋 大吉君       岩田 順介君    生方 幸夫君       枝野 幸男君    小沢 鋭仁君       大畠 章宏君    海江田万里君       金田 誠一君    川内 博史君       菅  直人君    北村 哲男君       桑原  豊君    玄葉光一郎君       小平 忠正君    小林  守君       五島 正規君    近藤 昭一君       佐々木秀典君    坂上 富男君       末松 義規君    仙谷 由人君       田中  甲君    辻  一彦君       中桐 伸五君    中沢 健次君       葉山  峻君    鉢呂 吉雄君       鳩山 邦夫君    鳩山由紀夫君       日野 市朗君    肥田美代子君       藤田 幸久君    古川 元久君       細川 律夫君    前原 誠司君       松本 惟子君    松本  龍君       山花 貞夫君    山元  勉君       山本 譲司君    横路 孝弘君       渡辺  周君    石井 郁子君       大森  猛君    金子 満広君       木島日出夫君    児玉 健次君       穀田 恵二君    佐々木憲昭君       佐々木陸海君    志位 和夫君       瀬古由起子君    辻  第一君       寺前  巖君    中路 雅弘君       中島 武敏君    中林よし子君       春名 直章君    東中 光雄君       平賀 高成君    不破 哲三君       藤木 洋子君    藤田 スミ君       松本 善明君    矢島 恒夫君       吉井 英勝君    粟屋 敏信君       岩國 哲人君    奥田 敬和君       熊谷  弘君    小坂 憲次君       羽田  孜君    畑 英次郎君       堀込 征雄君    前田 武志君       吉田 公一君    上田 清司君       樽床 伸二君    土肥 隆一君       平野 博文君    細川 護煕君  否とする議員氏名       相沢 英之君    逢沢 一郎君       愛知 和男君    赤城 徳彦君       浅野 勝人君    麻生 太郎君       甘利  明君    荒井 広幸君       新井 将敬君    井奥 貞雄君       伊藤 公介君    伊吹 文明君       飯島 忠義君    池田 行彦君       石川 要三君    石崎  岳君       石破  茂君    石橋 一弥君       石原 伸晃君    稲垣 実男君       稲葉 大和君    今井  宏君       今村 雅弘君    岩永 峯一君       植竹 繁雄君    臼井日出男君       江口 一雄君    江渡 聡徳君       江藤 隆美君    衛藤征士郎君       衛藤 晟一君    遠藤 武彦君       遠藤 利明君    小川  元君       小此木八郎君    小里 貞利君       小澤  潔君    小野 晋也君       小渕 恵三君    尾身 幸次君       越智 伊平君    越智 通雄君       大石 秀政君    大島 理森君       大野 松茂君    大野 功統君       大原 一三君    大村 秀章君       太田 誠一君    奥田 幹生君       奥野 誠亮君    奥山 茂彦君       加藤 紘一君    加藤 卓二君       嘉数 知賢君    柿澤 弘治君       梶山 静六君    粕谷  茂君       金子 一義君    金子原二郎君       金田 英行君    亀井 静香君       亀井 久興君    亀井 善之君       川崎 二郎君    河井 克行君       河村 建夫君    瓦   力君       木部 佳昭君    木村 隆秀君       木村 義雄君    岸田 文雄君       岸本 光造君    北村 直人君       久間 章生君    久野統一郎君       鯨岡 兵輔君    熊谷 市雄君       熊代 昭彦君    栗原 博久君       栗原 裕康君    栗本慎一郎君       小泉純一郎君    小杉  隆君       小林 興起君    小林 多門君       古賀  誠君    河野 太郎君       河野 洋平君    河本 三郎君       佐田玄一郎君    佐藤 孝行君       佐藤 静雄君    佐藤 信二君       佐藤 剛男君    佐藤  勉君       斉藤斗志二君    坂井 隆憲君       坂本三十次君    阪上 善秀君       桜井 郁三君    桜井  新君       櫻内 義雄君    桜田 義孝君       笹川  堯君    自見庄三郎君       実川 幸夫君    島村 宜伸君       下地 幹郎君    下村 博文君       白川 勝彦君    新藤 義孝君       菅  義偉君    杉浦 正健君       杉山 憲夫君    鈴木 俊一君       鈴木 恒夫君    鈴木 宗男君       砂田 圭佑君    住  博司君       関谷 勝嗣君    園田 修光君       田中 和徳君    田中 昭一君       田中眞紀子君    田邉 國男君       田野瀬良太郎君    田村 憲久君       高市 早苗君    高鳥  修君       高橋 一郎君    滝   実君       竹下  登君    竹本 直一君       武部  勤君    橘 康太郎君       棚橋 泰文君    谷  洋一君       谷垣 禎一君    谷川 和穗君       谷畑  孝君    玉沢徳一郎君       近岡理一郎君    中馬 弘毅君       津島 雄二君    戸井田 徹君       東家 嘉幸君    虎島 和夫君       中尾 栄一君    中川 昭一君       中川 秀直君    中島洋次郎君       中曽根康弘君    中谷  元君       中村正三郎君    中山 太郎君       中山 利生君    中山 成彬君       中山 正暉君    仲村 正治君       長勢 甚遠君    丹羽 雄哉君       西川 公也君    西田  司君       額賀福志郎君    根本  匠君       能勢 和子君    野田 聖子君       野田  実君    野中 広務君       野呂田芳成君    葉梨 信行君       萩山 教嚴君    橋本龍太郎君       蓮実  進君    浜田 靖一君       林  幹雄君    林  義郎君       原 健三郎君    原田昇左右君       原田 義昭君    桧田  仁君       平沢 勝栄君    平沼 赳夫君       平林 鴻三君    深谷 隆司君       福田 康夫君    藤井 孝男君       藤波 孝生君    藤本 孝雄君       二田 孝治君    船田  元君       古屋 圭司君    保利 耕輔君       穂積 良行君    細田 博之君       堀内 光雄君    堀之内久男君       牧野 隆守君    増田 敏男君       町村 信孝君    松岡 利勝君       松下 忠洋君    松永  光君       松本 和那君    松本  純君       三ツ林弥太郎君    三塚  博君       御法川英文君    宮澤 喜一君       宮路 和明君    宮下 創平君       武藤 嘉文君    村岡 兼造君       村上誠一郎君    村田敬次郎君       村田 吉隆君    村山 達雄君       目片  信君    持永 和見君       望月 義夫君    茂木 敏充君       森  英介君    森  喜朗君       森田  一君    森山 眞弓君       八代 英太君    谷津 義男君       保岡 興治君    柳沢 伯夫君       山口 俊一君    山口 泰明君       山崎  拓君    山下 徳夫君       山中 貞則君    山本 有二君       与謝野 馨君    横内 正明君       吉川 貴盛君    吉田六左エ門君       米田 建三君    渡辺 具能君       渡辺 博道君    渡辺 喜美君       綿貫 民輔君    萩野 浩基君       秋葉 忠利君    伊藤  茂君       上原 康助君    北沢 清功君       辻元 清美君    土井たか子君       中川 智子君    中西 績介君       畠山健治郎君    濱田 健一君       深田  肇君    保坂 展人君       前島 秀行君    村山 富市君       横光 克彦君    鴨下 一郎君       園田 博之君    武村 正義君       土屋 品子君    山本 幸三君     ―――――――――――――
  35. 伊藤宗一郎

    議長伊藤宗一郎君) 本日は、これにて散会いたします。     午後六時三十八分散会      ――――◇―――――