○宮本
委員 確かに、基本的にはいいのと悪いのでというか、悪いのだけではなしにやりたいという気持ちはよくわかりますし、山間部だとか離島で、どうしても皆悪いんだ、それをくっつけなければしょうがないという事態を
考えてという御説明もよくわかりますが、普通そういう場合の
経営者には厳しく当たりますと言われても、ちょっと注意するのも厳しいし、全員解雇も厳しい。
私が要求したいのは、これからいろいろな
指導計画といいますか、そういったものに都道府県知事の承認も要るようになっていますから、知事と相談しながらいろいろやっていくのかなと思うのですが、そういう
基準づくりが省令で定められてくるのだろうと思いますけれ
ども、ぜひ、私が言いました、要するに悪い
組合の
経営者は全員新しいものには入らないという精神でそういう
指導をやっていただきたい、このように思う次第でございます。
それから、この
質問に入る前に、冒頭で大臣にちょっと
質問をさせていただきたいと思っておりまして、今、大臣、お戻りになりましたので、お伺いしたいと思います。
この農水
委員会、実力大臣をお迎えして、私もその
委員会の一人として非常に心強く思っておる次第でございます。けさも徳陽シティ銀行の
破綻のニュースが流れてまいりましたし、この一、二週間、三洋証券、北拓、山一というふうに、本当に大変な事態に今なっている。そういうときだけに、
農協系統関係の
組合の信用部門がどうやって生きていくか、非常に大変な事態を迎えたと思うわけでございます。
そういうこともありまして、それに
関連いたしまして、確かに、最近の山一の問題等に見られるように、
経営破綻の責任は
経営者の側にあることは、もちろん重々そのとおりでございますけれ
ども、振り返って、
一体、我々国会なりあるいは
政府の側において政策のミスはなかったか、本当に我々がすばらしいというか間違いない政策をとってきたのにああいう事態になつちゃったと言い得るだろうかということを、これは国
会議員の一人として私も、また有力閣僚としての大臣も同じ気持ちだと思います。
これに
関連いたしまして、私ちょっとお伺いしたいのです。
それは、確かに財政再建が必要だということはそのとおりでございますし、私自身も二十年ほど前から財政再建の必要性について新聞に文章を載せたり、いろいろ主張してきた一人でございますだけに、何としても日本のこの財政、そのままじゃいかぬという気持ちは十分わかっている一人だと思っております。しかし、他方、中長期の財政再建と同時に景気
対策ということ、差し当たっての景気をどうするのかという問題とこれは非常なバランスが必要になると思うのです。
そういう中で、最近の政策、ややもするとアクセルを踏まなければならない局面でブレーキを踏んでいるのじゃないか、飛行機が着陸寸前にエンジンをオープンにしなきゃいかぬ段階で逆噴射をかけたような
状況になって、失速しかけているのじゃないか、そんな疑問が非常に強いわけでございます。
と申しますのは、御承知のように、ことしの四月一日から消費税が二%引き上げられました、特別
所得減税の打ち切りもやられました。そしてまた、健康保険等社会保障負担が非常に増額されまして、計算の仕方はいろいろありますけれ
ども、約九兆円と言われている額が民間部門から公的部門に吸い上げられる。これは当然民間部門の支出がうんと抑えられるわけでございますし、この九兆円というのは国民所得の二・三%に当たるわけですから、これはちょっとやそっとの数字ではない。
これだけの逆噴射をやりますと、
相当な勢いで飛んでおる飛行機でないと失速する。現に今日本経済は失速しかけてやしないか、こんな気持ちを私は持っているわけでございます。
加えまして、去る十一月六日に我々衆議院の方で、反対、賛成いろいろありましたが、財特法が通過いたしました。この中身は、もちろん言うまでもないわけですけれ
ども、今後三年間財政はぐっと締める、特に公共
事業七%減というふうなことも含めて
相当厳しい、抑制ぎみの、いわばブレーキをかける予算を今後三年間続けますという意思表示を国会でしたわけであります。
果たして正しかったのかどうか。六日の衆議院通過の後、七日には株が暴落いたしました。これは、日本の国内でどう受け取ったかというよりも、外国から見て日本の政策はどうなんだろうか、外国の投資家や経済関係者が日本のやっている政策を見ていて、これはどう見てもかなり低空飛行が続いているときに逆噴射をかけたな、これは売りだという反応だったのじゃないかと私は思うわけであります。
この問題について、大臣、所管外であればもちろん結構でございますけれ
ども、私は、やはり今は与党、野党関係なしに、日本経済は大変な事態になっている、ここをどうすべきだろうかということを真剣に
考えていただきたい。そして、このままほっておいたら本当にきりもみ
状況になりはしないか。けさの徳陽シティもそうでございます。これでとまるという保証はない。それだけに、きょうこうして重要な
貯金法の
改正問題を議論しているわけでございますから、何とかこの事態に対処するために、場合によってはいろいろな行きがかりを忘れて、少しここからは経済の方向といいますか政策の方向を、ブレーキを少なくともかけない
状況へ戻す必要がありはしないか、そんなことを非常に強くけさも感じたものですから、ちょっと所管外で、大臣、申しわけないのですけれ
ども、もし許されればお言葉をちょうだいしたいと思います。